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転生令嬢がゆるゆる頑張る話  作者: 和和
第二章 転生令嬢、リズ
32/37

瑛美と紗貴

あらすじ:私紗貴!瑛美ちゃんと一緒に家で遊ぶよ!

「さ、紗貴ちゃん…これって…?」


「えっ?テレビゲームだけど…あっ!ボードゲームの方が良かった?カードゲームもあるよ?あっ、でもそこにあるのはお兄ちゃんのだから触らないでね?汚したらすっごい怒られるから。」


「あっ…いや…そうじゃなくて…今まで、ゲームってしたこと無かったから…そうなんだ、これがテレビゲームなんだね。」


「えっ!?」


紗貴は驚愕した。テレビゲームを見たことがない同級生に会ったことが無かったからだ。


「じゃ、じゃあ瑛美ちゃん。普段は何して遊んでいるの?」


「ええっと…公園に行ってたよ。」


「激しい運動が出来ないのに!?」


「う、うん。だから、砂場で皆を眺めてたんだ。たまに誘われるけど、沢山動けないってわかると皆離れていっちゃうし…」


「あ…雨の日は?」


「?雨の日は皆勉強する日だよね?」


「…」


「さ、紗貴ちゃん…?」


「瑛美ちゃん!!!」


突然大きな声を出した紗貴に瑛美が驚いていると、紗貴は瑛美を抱き締めた。


「これからは一緒に遊ぼうね…!瑛美ちゃん!」


「う、うん…」


「じゃあまずは…」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「またね!瑛美ちゃん!」


「う、うん…!またね!」


紗貴と別れた瑛美は、帰り道で1人、さっきまでのことを思い返す。


(家の中でも、あんなに楽しく遊べるんだ…)


瑛美はふと、立ち止まる。


(…帰りたく…ないな…)


家では常に勉強ばかりだった。外でなら遊んでも良いと言われていたが、身体が弱い瑛美にとっては外は遊べる場所ではなかった。


瑛美は気が付いたら紗貴の家に来ていた。


ピンポーン


扉を開けたのは紗貴の兄、健斗だった。


「えっ?何で?さっきまで妹と遊んでたよね?」


「…」


「…あー…取り敢えず入りな。母さんには言っておくから。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「取り敢えず、今日はうちに泊まりなさい。ご両親には伝えておくからね。」


「あ、ありがとうございます…」


瑛美は紗貴と健斗の母である幸美(ゆきみ)にお礼を言った。幸美はニコリと微笑み、瑛美に話し掛ける。


「良いの。…ねえ、瑛美ちゃん。」


「な、何ですか…?」


「瑛美ちゃんって、勉強は好き?」


「う、うん…わかることが増えるのって楽しい。」


「…うちの子達に聞かせてやりたいわ…じゃなくて!…お外で遊ぶのは?」


「…」


瑛美は黙った。昔は好きだった外遊び、しかし、身体が弱くなってから、楽しいという気持ちが段々薄れていくのを、彼女は感じていた。


「…瑛美ちゃん、お父さんやお母さんとお外で遊んだことある?」


「…ううん。お父さんもお母さんも、お仕事頑張ってるから…」


瑛美の言葉を聞いた幸美は少し考え始めた。


何かを思い付いた幸美は、瑛美に話す。


「…瑛美ちゃん、今度、お父さんかお母さんとお外で遊んでみない?」


「えっ?」


「…多分だけど、瑛美ちゃんのお父さんとお母さん、瑛美ちゃんがあまり動けないのは知っていても、どれくらい(・・・・・)動けないのかが分からないのかもしれないの。」


瑛美は幸美の話を黙って聞いている。


幸美は話を続ける。


「瑛美ちゃん、あなたはもっとわがままを言って良いのよ。あなたのお父さんとお母さんは、それで怒るような人じゃないわ。…うちの子達なんて、わがまま放題だしね。」


そう言って笑う幸美に、紗貴が反論する。


「そんなことないよー。」


「あるだろ。紗貴、この前ゲームが欲しいって駄々こねてたじゃん。」


「そ、それだったらお兄ちゃんだって、カードゲーム欲しがってたじゃん!」


幸美は後ろで騒ぐ紗貴と健斗を見て、少し微笑んだ。


それを見た瑛美は、幸美に話し掛ける。


「あ、あの…!紗貴ちゃんのお母さん…!」


「?なあに?瑛美ちゃん。」


「私、お父さんとお母さんに話してみる…!お外で一緒に遊ぼうって…!」


そう言う瑛美を見て、幸美は微笑んだ。




次へ続く!

瑛美ちゃん…!頑張れ…!

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