大陸の言い伝え
あらすじ:私リズ!お祖父様が私のご先祖様の話をするわよ!
「お祖父様のお祖父様と曾お祖父様…ですか?」
「ああ…私の祖父と曾祖父は転生者だったんだ、それも…『こことは違う世界』からのだ。」
「ええっ!!」
グレント公爵以外の全員が驚愕する。
一番早く気持ちを立て直したケンドリックがグレント公爵に話し掛ける。
「グレント公爵、違う世界からの転生を信じた根拠はあるのですか…?」
「ああ…ケンドリック、世界を飛び回っている君なら分かるだろう。この国の周辺だけ食文化や文明が明らかに違うことを。」
「…ええ。…っ!まさか!」
「私の曾祖父が広めたんだよ。彼の世界にはもっと高度な技術があったみたいだが、そこの再現は難しかったみたいだけどね。」
グレント公爵の話を聞き、リズは驚愕した。
(確かに、普段の食事は前世で食べていたのものと大きな違いが無かったわね…私てっきりこの世界が日本で作られたゲームの世界だからと勝手に思っていたわ…!)
その時、リズに疑問が生まれた。
リズはグレント公爵に問いかける。
「お祖父様、お祖父様のお祖父様と曾お祖父様…確か名前はカイル様とフレッド様でしたね。…そのお二方が異世界からやって来た根拠は分かりました。…しかし、何故お祖父様は転生してきたのかをご存知なのですか?」
リズの問いに、グレント公爵はあっけらかんと答える。
「それは2人から直接聞いたからだよ。私の父…リズの曾祖父や他に数人その場にいたから間違いないよ。」
「ひ、曾お祖父様も…!本来であればそれでもなかなか信じられませんが、私やお父様のこともありますし…私は信じますわ!」
「そうか…リズ、ありがとう。信じてくれて。…ん?」
「?どうかされましたか?お祖父様?」
「…リズ、今君は私やお父様と言ったかい?」
「あっ」
部屋に沈黙が走る。
グレント公爵はケンドリックに問いかける。
「ケンドリック…まさか君も...!」
ケンドリックは気まずそうに答える。
「は…はい…」
グレント公爵は頭を抱える。
「そ、そうか…まあ、それは後で聞こう。まずは私の話だ。…この大陸にはある言い伝えがある。」
グレント公爵は少し息をつき、再び話し始める。
「それは…『この世界には、異世界より迷えし魂が紛れ込み、再び命が芽生える。そして、その生涯の中で己の後悔を晴らす。』…つまり、この世界とは異なる世界で命を落とした魂が、この世界で再び人生を歩むことになる。そして、その魂の持ち主は前世の後悔を晴らす為に生きていく…ということだ。」
リズ達はグレント公爵の話を黙って聞いている。
グレント公爵はまた、話を始める。
「その上で、カイルとフレッドの話をしよう。…彼らは前世で、『ニホン』という国で生活していたそうだ。」
「「ええっ!?」」
「…その反応は…リズとケンドリック君もその国で生活していたのかい?」
グレント公爵の話に2人は頷く。
2人の反応を見てグレント公爵は少し笑いながら話す。
「ふふふ…こんなこともあるのだな。また2人から、『ニホン』についての話を聞きたいものだ…」
そうやって笑うグレント公爵を見て、リズとケンドリックも微笑む。
「そのカイルとフレッドなんだが…実は、2人は前世で兄弟だったのだ…そしてその2人…前世では『ヨシオ』と『ミノル』という名前だったそうだが、2人はある日、事故に遭い帰らぬ人となってしまったそうだ…」
「ええっ!?」
グレント公爵以外の4人は混乱している。
ただでさえ、グレント公爵の祖父と曾祖父が異世界から転生してきたことが衝撃であるのに、前世では兄弟であったという事実に、なかなか理解が追い付いていないからだ。
グレント公爵は話を続ける。
「これから話すのは、2人の後悔と、それを晴らす切っ掛けだ。」
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ーーー日本、とある町ーーー
「佳雄!早く行くぞ!」
「待ってよ!実兄ちゃん!」
次へ続く!
次回は過去話になります。




