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転生令嬢がゆるゆる頑張る話  作者: 和和
第二章 転生令嬢、リズ
19/29

リズとケンドリックの話し合い

あらすじ:私リズ!私とお父様の前世での関係性も発覚したわね!これからの話を少しだけしていくわよ!

「ふー…」

【健斗】は大きく溜め息をつく。

「何が望みだ、紗貴。」

「ひ…ひどい!私はただ再会を喜んでいるだけなのに!」

「そのにやけ顔で言っても説得力が無いぞ。それにお前が俺を『お兄ちゃん』と呼ぶときは何かをねだる時だけだ。」

「バレちった、てへぺろ☆」

おどけた様子だった【紗貴】は真面目な顔をして話し出す。

「学園にいない攻略対象を調べてほしいの。」

「えっ!あのクソガキを!?」

「違うわよ!ワリッツァ公爵令息よ!」

「えっ」

「えっ」

2人の間に沈黙が流れる。

【健斗】が口を開く。

「いや、彼は学園にいるぞ…」

「名簿に名前が無かったけど?」

「…あーっ!そうか!苗字が変わったから気付かなかったのか!彼は今、イーヒルト公爵令息だ!」

「…」

「…紗貴?」

「…それを早く言いなさいよ!!!」

「無茶を言うなよ!今までお前が転生者なんて知らなかったんだから!いきなり彼の事を言っても意味が分からないだろう!?」

「…それもそうね。…まあ良いわ。居ると分かれば、これからは積極的に行くわよ!!!」

「…お前、彼の事が好きなのか?」

「推しよ!」

「…そ、そうか…まあ、頑張れ。」

「言われなくとも!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ところで紗貴、前世の記憶を思い出したのはいつ頃だ?」

「最近ね。中等部に入る少し前よ。…ただ、『紗貴』と『リズ』の意識が分かれている感覚がするの。」

「それは多分、思い出してから期間が経っていないからだろう。じきに混ざり合うよ。俺がそうだった。」

「そう…良かっ…たのかしら?」

「良いんじゃないか?俺から見れば、今も昔もそんなに変わってないよ。リズは私の大切な娘だ。」

「そ、そう?だったら良いの。」

【紗貴】は少し照れ臭そうな表情をする。

「あ、そうだ健斗。もう一つ聞きたいことがあるの。」

「ん?どうした?」

「…私、前世の記憶はゲームをプレイしていた期間しか持っていないんだけど…その中でも、思い出せない事があるの。」

【健斗】はドキリとした。その記憶に心当たりがあるからだ。

「その反応…心当たりがあるのね。」

「ある。…ただ、それ(・・)については俺から言ってはいけない気がする。」

「何よそれ!ずるい!」

「ずるいってなんだよ。」

「だって健斗だけ知ってるの…なんかモヤモヤするんだもん!」

「…いずれ思い出すと思う。まずはお前が大きくなってからだ。」

「…前世だともう成人してるんだけど…」

「それでもだ。それ(・・)を受け止めるのはまだ早い…気がする。」

「…辛いことなの?」

「…全部がそうじゃないよ。俺が言えるのはここまで。まずは学園生活を楽しみな。」

「…なんかお父さんみたい。」

「お父様だしな。」

「…分かりましたわ!まずは学園で婚約者を射止めて参ります。…その前に、女子会を楽しみますわ!ではごきげんよう、お父様!!!」

「ああ、楽しんでおいで、リズ(・・)。」

リズ(・・)は執務室を飛び出していった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「…さて、どうするか…」

ケンドリックは悩んだ。リズの前世について、エリーゼに話すべきか否か…

「…よし、決めた!」

ケンドリックは執務室を後にした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「…それで、私のところに来たのですか。…普通は私が伺うものだと思いますが…まあ良いでしょう。」

ケンドリックはルーチェの部屋に来た。エリーゼのことなら彼女が一番分かるからだ。

ルーチェは紅茶を一口飲んで、話し出す。

「奥様にお嬢様の事を話すか否かですか…私個人の考えではありますが、話した方が良いと思います。」

「…やはりそう思うか?」

「ええ、情報はある程度共有した方が、今後の対策に役立つかもしれません。もしかしたら奥様も新しいことを思い出すかも知れませんし。」

「うーん…!そうだな!早速エリーゼに話してくるよ!」

「お、お待ちください!私だけの意見を参考にするのはどうかと思われますが!?」

「いや、だってエリーゼを一番理解しているのはルーチェだし…」

「そ、そうですか…では旦那様、その話に私も参加してもよろしいでしょうか?」

「えっ?もちろん良いよ…っていうか最初からそのつもりだったんだけど…」

「そ、そうだったのですね…」

ルーチェは思った。この家族、使用人との距離が近いな…と。

(まあ、そのお陰で楽しく生活が出来ていますが…)

使用人を大切にする貴族は多くあれど、ここまで家族のように接する家はそうそう無い。

ルーチェは幸せを噛み締めながら、ケンドリックと共にエリーゼの部屋へと向かった。


次へ続く!

次回、少しだけ話が動きます!

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