エリーゼの功績
あらすじ:私リズ!ずっとお父様達が話してばかりで私の出番が無いわ!!!一応主人公なのだから早く登場させてちょうだい!!!
「わ、私が何をしたって言うの!?」
「ええ…本当にわかってないの…?」
困惑するケンドリックにルーチェが話しかける。
「奥様がこの物語を思い出したのはついさっきでしたので…何をしたのかは解りませんが、無意識での行動です。」
「いや…うん…流石だね、エリーゼ。」
「褒めてるの?それ。」
「も、もちろん。」
「目を見て言いなさいな。」
「ま、まあ、それより!エリーゼ!パリーユ伯爵令嬢は知ってるかい?」
「え、ええ…知ってるわ…」
「エリーゼは昔、その令嬢…というか伯爵家とお話をしたそうだね。」
「そ、そうね…あ、あれはあの方々が我が公爵家に無礼を働いたからですわ!」
「ああ、いや、責めてる訳じゃないんだ。実はあの令嬢…ルートによってはリズが追放される一因になっていたんだよ。」
「「ええっ!?」」
エリーゼとルーチェは驚いた。あの令嬢がそんな重要な役割を果たしていたなんて…
「あの令嬢は隣国…フシーン王国の第2王子殿下の婚約者候補なんだ。」
「「ええっ!?」」
2人はまたもや驚いた。その王子こそ、リズがパイを投げつけた王子だからだ。
「あの王子…実はリズのお相手候補なんだよね…それで、王子ルートでノーマルエンド以上に行くにはあの令嬢の好感度も必要になってくるんだ。」
「なるほど...好感度が低ければ嫉妬による嫌がらせをしてくるのね…」
「そう、無実の罪を作り上げる上に、王子も好感度が低いから助けない…という状況になってしまう。でも、もうならないよね。」
「そうね!今は2人とも仲良しだわ!」
「あのお話以降、彼女はうちに良く遊びにくるようになったね。」
「お嬢様の侍女にも優しいですし…初対面の印象は悪かったですが、今では立派な令嬢ですね。」
「王子はパイ投げ以降はまともになって、令嬢と王子の関係も良好だし、リズも王子には特別な感情はなさそうだからね。追放されるルートも取り敢えずは一安心だね。」
3人はふと気付く。エリーゼが口を開く。
「ねえ、これだともうリズには危険が訪れないのかしら?」
「奥様、駆け落ちの可能性があります。」
「あっ!そうね。それがあるわ。」
2人の会話を聞いて、ケンドリックは何かを思い出し、話し始める。
「そうだ!そのルートもエリーゼが潰したんだ!」
「えっ」
「エリーゼ、ブリーク王国のヤビェヒ侯爵は覚えているかい?」
「え、ええ…あのクソジ…失礼な人ですわね。」
「奥様、クソジジイはさすがにダメです。」
「だから止めたじゃないの!最後まで言わないでよ!」
「まあ、そのクソジジイなんだけどね。次期侯爵の息子は立派な人なんだけど、彼の弟とその息子…甥がすごくてね…」
ケンドリックがその話題を出した瞬間、ルーチェの顔が歪んだ。
「わがままはひどい上に私達使用人への態度も最悪ですからね…ま、まさか…」
「そのまさかだよ、彼もお相手候補だ。」
「何故!?」
「一応物語だと、リズが徹底的に叩き潰して更正させるんだけど...」
「更正が出来なければ駆け落ち…ってわけね。」
「まあ、君とリズのお陰でそれも無くなったね。…ふふっ…ご、ごめん…くっ…思い出しただけで笑いが...ぶふっ…!」
「ま、まあ!その話しは良いじゃないの!そのお陰で侯爵は爵位を譲って隠居、甥は更正した上に隣の大陸の国に婿入りになったのだから!」
「ああ…そうだね…ふふっ。」
「もう!そんなに笑わなくても良いじゃないの!」
「ごめんごめん、でもこれでバッドエンドは粗方潰せたんだ。本当に感謝してるよ。」
「完全に無意識だったけど…役に立てたようで良かったわ!」
「これでお嬢様も平和に学園生活を送れますね。良かったです。」
「そうだね。あとはリズが精一杯頑張ってくれれば…まあ、私とエリーゼの娘だし、大丈夫だな。」
「安心したらお腹がすいてきたわ。お茶にしましょう!」
「そうですね。準備いたします。」
バッドエンドはケンドリックとエリーゼによって回避された。
しかし3人は知らない。
リズが転生者であること、バッドエンドの存在を知っていること、そして…
彼女はバッドエンドが回避されたことを知らないことを…
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ーーーブリーク国立学園学生寮ーーー
「うう…なんでこんなことに...」
次へ続く!
次回はやっとリズの出番です!良かったね!




