表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/47

42.平伏されるべきお方

「ジュン、すまなかった」


レイアが頭を下げている意味が、まったく理解できなかった。

俺はなにをどう間違えた?

ハッキリ言ったはずだ。


女が大好きです。

彼女とヤりますと。


こんだけハッキリ言って通じないなら、俺はどうしたらいいんだ?

なあ、教えてくれ。


教えろ神!


「彼女とヤるんだろう?()()()()()()()()()()()()()と」


「なあザロッツ。お前、言って意味分かってるか?」


「ああもちろん。改宗させる(ヤる)んだろ?」


改宗?

は?


はあ?


「ジュン、私たちは構わない。お前が布教をしたいというのなら、いつでもどこでもヤッたらいい。なあそうだろう二人共」


「フフフ。ご自由にヤッてくださぁい」

「……ふっ。頑張るぴょん」


すうぅぅぅぅぅぅ、はぁぁぁぁぁぁぁぁ。

落ち着け俺。絶対に剣の柄に触れるんじゃない。

【剣術】スキルは危険だからな、絶対に止めろ。


だがどうしたらいい。

このクソバカ共をどう殺したらいい?

なあ、なあ!なぁぁぁぁぁあぁあッ!


発狂しそうだよ俺!イジメないでくれよ、頼むよぉぉぉぉぉ!


「なぁ、なぁぁぁ、俺言ったじゃぁぁぁん!女が大好きだって、言ったじゃぁぁぁんッ!」


「私もだジュン!女が好きだ、男が好きだ、人間が好きだッ!人間が大好きだ!」


「そんなミュージカル調で言うからややこしくなるんだよッ!女が好きなんだよぉぉぉぉ!大好きなんだ!」


ポスッ――。


「見上げた雄汝禁教(オナンキンきょう)徒だよまったく。人間が大好きだなんて……さすが俺の、愛する人だ……ハハ、ちょっとまだ照れ臭いな」


「……」


いでよ神!

いでよワープゲート!

いでよ神龍(シェンロン)

いでよ誰か!なにか!

なんでもいいから、いでよ!

そして、バカ共を消し去ってくれ!

本当に、お願いします!


「ジュン、行ってこい!暗い個室で、楽園と言う名の、神の世界を伝えるのだろう?私たちは待つから行ってこい!」


「そうか、そんな世界が。今度俺にも……いや、違うよな。雄汝禁教(オナンキンきょう)に入信して、ちゃんと学んでくるよ」


「……」


すると突然、俺の片手が暴れ出した。

中二病ではなく、繋いだ手がめちゃくちゃ激しく暴れてる。


汝様(ナンさま)なんて、お願いしますッ!放してくださいッ!」


「……あ、はい」


受付嬢は、めっちゃ嫌がってた。

まあ、はい、そっすよね。

男好きを嫌悪してたしな。

それに、あの気持ち悪い目つきで、ほぼゾンビみたいなドM集団、雄汝禁教(オナンキンきょう)信徒なんだからな。


まあキモいって思うか。

ああ、そうだね。ごめんね。


「私なんかが触れてしまい、すみませんでした!」


ザッ――。


「なにしてんの」


受付嬢は、俺の前で土下座した。

頭を擦り付けて、それはもうキレイなまでの土下座で。


汝様(ナンさま)?」

汝様(ナンさま)だと!?」

「知ってんのか?」

雄汝禁教(オナンキンきょう)第三聖職身分……とにかくすげぇ徳の高い人だ」


ザッ――。


まったく理解し難いが、聴衆たちの一部も、受付嬢と同じく平伏した。

見た感じ雄汝禁教(オナンキンきょう)信徒でもなさそうだが……。

つーか、汝様(ナンさま)ってそんな徳の高い人なのね。


ふーん。


で?


だからなんだよ。


俺はただ……。


「ヤりたいだけなんだ!俺はヤりたいんだ!分かってくれこの気持ちをぉぉぉ!」


町中にこだまする、俺の叫び。

これで分かったろう。


俺は、すごくヤりたいだけの童貞なのだ。

これで理解してくれないなら、もうこの世界は終わりだ。

明日には滅ぶだろう。


「ヤりたいってよ。ハハハ」

「ヤればいいだろ!」


おお!?分かってくれてる人がいるぞ!

これで受付嬢も……。


「こんな私で良ければ、ぜひヤラせてください!」


おおおお!来たんじゃね?分かってくれたか!


「改宗します!ぜひ雄汝禁教(オナンキンきょう)世界の一端をこの私にお見せください!そのためなら、どんな試練も苦行もヤります!」


はいはい、知ってました。






ザロッツは旅立った。またキスしようとしたので、マトリッ◯ス並に体をよじって、全てを回避した。

そしたら恍惚の表情で「ありがとう」と言われた。

まったく意味が分からないが、まあ感謝は受け取っておいた。あとで速達で返したいと思う。


それから町を出て、国境を目指し歩いている。

盗賊団が出てくることを期待しているが、歩き始めて1、2分では出てくるはずもなく。


「にしてもジュン、キッスはまずかったんじゃないか?」


「ああ、クソまずい。よく分かったな」


「そうだよな。やはり(みそぎ)はするのか?」


「……あー、まずいってそっちか」


「うん?どっちだ?」


「気にすんな。お前の頭では考えるだけムダだ。えーと(みそぎ)?あー別にいらんだろ。事あるごとに祈ってるし」


「ほう。やはり汝様(ナンさま)クラスになると、格が違うんだなあ。私の知り合いは、手を繋いだだけで、鞭打ちをしたぞ。自分でな」


「……バカしかいないんだな」


「え?」


「あ、いや。まあ、戒律の解釈は人それぞれだからな。お前の友だちは、かなり原理的に解釈しようとしてんじゃね?知らんけど」


「やはりスゴイなジュン、たった数秒で、我が友の考え方まで見抜いてしまうとは。さすが汝様(ナンさま)だ」


「ういー」


メンドくせー。

マジかったるいな、人と喋るのって。


あー、なんかやる気なくなってきたわ。

もう寝たいなー。つってもまだ昼か。

あー、クソ長いわ。1日が長すぎる。

神がミスってんじゃね?36時間ぐらいを1日とかに設定してそうだわ。


神はアホだからなあ。


「そう簡単に盗賊は出てこねえかあ。この剣でボッコボコにしてやんのになー」


必ず八つ当たりしてやる。

その決意だけで、俺は生きていると言っても過言ではない。

男に唇を奪われ、町中でヤりたいと叫び、汝様(ナンさま)とかいうわけわからん存在としてありがたがれて。


あー、どうせならド変態宗教の開祖になりてえよ。

そこでハーレム作って、ウハウハしてえ。

なんで禁欲主義のアホ宗教の信徒って設定になってんだろ。


死ねッ!過去の俺死ねッ!


八つ当たりの時を今か今かと待つ、リトルジュンをなだめすかして三十分。


「村が見えてきましたねぇ」


「やっとかー。さすが田舎だな、人里までクソ遠いや」


村が見えてきた。

だが、村と言うにはあまりにも……。


「んー、バイオ村とは大違いだ」


小規模な里?といえばいいのか。

いやまあ、村やら里やら言い方は色々とあるが、とにかくバイオ村よりも格段に、家がしっかりしてる。


木造建築だが、ちっこい小屋みたいな家は一つもなくて、3世帯ぐらい住めそうな規模の家々が密集している。


それに畑がない。家々の周りには雑木林があって、とある場所には馬までいる。


馬って、高いんじゃないの?


「……もしかしてぇ」


「どした?漏らしたか?」


「私たち、アジトに来ちゃいましたかねぇ」


コウロン町から舗装路をちょびっと歩き、ほんで雑草生えまくりの旧通商路を歩いて来たわけだが、アジトと町が直通って、そんなバカ事あるか?


……あり得るな。


アホな神が作った、アホな世界だぞ。

俺の周りを見てみろ。アホしかいねえ。

さっきの町は?アホのみ。

アホとアホが織りなすハーモニーこそ、この世界なのだ。


あり得るなぁぁぁ!


ついに来たぞ、リトルジュン!


「よっしゃ。八つ当たり、始めちゃいますかッ!」

最後までお読みいただき、ありがとうごさいます。

作者の励みになりますので、下の☆マークを押していただけると助かります。

☆一個でも嬉しいです。

ブックマーク、いいね、コメントもモチベーションになります。

お手数だとは思いますが、よろしくお願いします!


下の作品もぜひお読みくだされー。

広告の下です。

※リンクの画像はAI生成もしくは無料写真です。たまにコラージュしたものも混じってます。

↓↓↓↓↓↓↓↓

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ