14ー2.説明と検証会(回)
スキル説明……ワクワクの予感!?
てのが好きな方向け。
いつものおふざけは少なめです。
読み飛ばしてもいいですよー!
「思念通話……ってえと、そういや、ちと待ってろや」
そう言って、おっさんは奥に引っ込んでいった。
なんや、美味しいもんでも持ってきてくださるんでしょうか。
「コールセンターと言う職場の必需品ですかぁ。普通はもっとあるはずですけどねえ、必需品」
「いや、まあ、あるけど。この世界にはないんだよ。例えばPCとか、電話機とか」
「ある物はどうですぅ?例えば机とか椅子とかぁ」
たしかにそうだな。
なにも、ヘッドセットだけが必需品じゃない。
PCも電話機もないこの世界では、日本にあるようなコールセンターなんて開設できないわけで。
異世界に合わせたコールセンターにするならば?と考えれば、必需品は自ずと見えてく、る?
あれ?あれれれれ?
きちゃったかなぁぁぁぁぁぁ?
ボクチンの無双英雄譚スタートかなぁぁぁぁぁあ?
「ムハハハ。では行くぞ!椅子!」
ガタンッ――。
「おぉ」
「ぬぁっ、すごい。すごいぞジュン!」
「ぴょん」
空中から降ってきたのは、一脚の椅子だった。
たかが椅子、されど椅子。
「っしゃあオラ!俺の時代じゃぁぁぁあ!机カモーンヌッ!」
ドゴンッ――。
「しっかりした作りの机だな。ジュン、やりゃあできるじゃねえか。よーやったな!」
「あざっす!」
はい!やっぱり俺は完全なる主人公でした。
今からでしたわ。
今からチート無双ウハウハハーレム開始ですわ。
いやー、この分だと卒業が早そうですわー。
息子も喜んでるわ。うむうむ。
「この世界の文明と、大きくかけ離れない物なら生成できそうですねぇ。ところで、これがアクティブスキルならぁ、パッシブスキルはなんでしょうねぇ」
「アク……パッ、え?」
「アクティブは魔力を消費して発動するスキルですぅ。パッシブは、魔力を消費せず常時発動しているスキルなんですけどぉ、知らないですよねぇ」
「……はい。知らねっす。なんすか。必要なのはパッシブよりもパッションよ!俺はスキルが使えるぞぉぉぉ!ッしゃあ!これでギルドも安泰や!」
「使えないことは分かりましたぁ」
「ちょ待てい!使えんことはないだろ!」
……いや、使えん?
言っといてなんだが、使えねえよ。
机やら椅子やら降らせてどうする?
降ってくる位置は、決まって俺の身長を超えない高さからで、敵の頭上からとかは無理っぽい。
……あれ、やっぱり使えないよね。
ぇぇぇ。
「おいしょ。おいコレ、使えねえか?」
おっさんが机に置いたのは、おもちゃ箱のような箱だった。
何やら見たことのない道具が、乱雑に詰め込まれている。
「ガラクタですねぇ。旧世代の……思念通話器?」
「おお。まだ使えるぜ」
おっさんが取り出したのは、紐にぶら下がった金属の板だった。
アニメとかで見たことがある、冒険者が首にかけてるような、プレートみたいな。
それよりも5倍主張が激しい金属板が、ピカピカと光を反射させてる。
「どうせギルドが潰れるんなら、おめえのスキルぐれえは、花開かせてやりてえからよお。やろうぜ、検証を」
「お、おっさん……」
キュンとしたのは、一生の秘密として墓場まで持っていくつもりだ。
「スキルはスキル名称に関連した、アクティブとパッシブのスキルを有するはずですからねぇ。思念通話器で試すのは悪くない……面白くなってきましたねぇ」
「ふぁぁぁ……ぴょん」
「つまんなそーだなシェリス!俺の大事なスキルが爆発するかもしれねんだぞ。ワクワクせんか!」
「あーはいはい。ぴょんぴょん」
くっ。つまらねえってか?ああだろうな。
もしこれがラノベで俺が読者ならば、つまらん説明シーンなんて、すっ飛ばしてらあ。
じゃあどこを見るかって?
主人公がヒロインとイチャイチャするシーンを見て、パンツ脱ぐに決まってる。
だがしかし!ここは異世界、俺は主人公!
なんせ人生がかかってんだから、やるぜ!
「頑張れジュン!」
「お、おう。応援ありがとう!で、なにをすれば良い?」
おっさんとアドミラを交互に見るが、二人もこちらを見ている。
え?俺?
「コールセンターで思い当たるパッシブはねえのかよ」
「パッシブ……」
さあ?
滑舌が良くなるとか?
電話対応しながらキーボード叩けるとか?この世界的に言うと、思念通話しながら速記できるみたいな?
それ以外にある?
「魔力はまだありますぅ?」
「……まあ、あると思うけど。疲れたりとかはないし」
「それじゃあ――」
アドミラの提案で、思念通話器を全員に配布。
んで、みんなで思念通話をしてみることになった。みんなといっても、アドミラと俺、そしておっさんのみだ。
シェリスは「終わったら呼んでー」らしい。
レイアは思念通話器を壊しそうなので、俺が待機を命じた。しょんぼりしているが……すまねえな。今はドジッ子成分不要な時間なんだ。
旧世代の思念通話器は、金属プレートに触れればいいらしい。だから首から掛けておくだけでオーケーと。
そしたら、頭の中に思念が入ってきて、相手に思念を送ることもできるそう。
『聞こえっかー?』
『おお!聞こえる!すげえ!俺の声も聞こえるっすか?』
『ああ。アドミラは聞こえっか?』
『はぁい』
『これ、どういう理屈で繋がってんの?番号とか設定されてるわけでもねえっしょ?』
『予め思念通話器同士を認識させておけば、通話はできますよぉ。ただぁ、認識させた通話器全部に会話が聞こえるのでぇ、秘密のお話には向きませんねぇ』
『グループ通話みたいなもんか。使えねえや』
『使えるだろーがバーロー。こいつがありゃ、いちいち叫ばなくたって、連携が取れんだろ』
『まあ確かに。んで、どんくらい離れられるんだ?国またいでもイケたりする?』
『……魔力お化けじゃないと無理ですよぉ。この距離だから魔力消費は少なくて済んでますけどぉ、距離が離れるごとに魔力消費が大きくなりますからねえ』
『ほえー』
『いや、魔力減ってねえぞ』
『マジっすか?』
『おお。間違いなく減ってねえ。アドミラは分かっか?』
『うーん、まあそう言われてみれば……という感じですねぇ』
『距離が短えから分かりにくいんだろうが、こりゃあすげえや。ジュンを中継すれば、魔力消費なしで遠隔念話できんじゃねえのか?』
『ほう。掛け放題プランてことか』
『掛け放題?』
『なんか分かったっす』
『魔力消費なしならぁ、国際念話も可能だけどぉ、会話は全部聞かれちゃうのかぁ。そこをクリアすれば……』
『すれば?』
『革命起こせそうですねぇ。ますます、このギルドから離れられなくなりましたよぉ』
『……そすか』
でもあれだな。
コールセンターってんなら、絶対にあの機能も必須なはずなんだよなあ。
道具ってよりはシステムなんだけど……。
まあでもいいや。
とりあえず、俺がすげえってことは分かったし!
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