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陰キャな僕は義妹を寝取ることに決めた。  作者: リンゴと蜂ミッツ
第1章 陰キャな兄とギャルな妹
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プロローグ

 カレー大好き『リンゴと蜂ミッツ』と申します。いつも読んでくださっている方は、大変ありがとうございます。

 10万字を目指して(完結目指して)頑張ります。モチベーション維持のために感想を頂けると大変嬉しいです。

 県内有数の進学校に通う僕は、この春無事に進級を果たした。

 そして新学期が始まってから1か月が経過した今日、中間テスト最終日の放課後に思わぬ人物の待ち伏せを受ける。


百崎(ももさき)くん」

「き、木嶋(きしま)さん‥‥‥!?」


 正門を出たすぐのところで聞き覚えのある声に呼び止められた。

 振り返ると門柱の傍らに佇んでいる他校の制服を着た懐かしい女子の姿があった。


「突然でごめんなさい」


 丁寧で優しい口調は、中学の頃となにも変わっていなかった。

 それでも黒く艶やかなロングヘアーは同じなのに、その下にある日本人形のように整った顔立ちが少しだけほっそりと見えて―――記憶の中にあった彼女の面影と重ならない。


「すこし背が伸びたんじゃない?」


「‥‥‥どうしたの木嶋さん。そっちの方こそ少し雰囲気が変わった?」


「誰かさんのせいでね」


「ご、ごめん」


「冗談」


「‥‥‥うん。なんだか大人っぽく見えた」


 そう言うと、目の前の彼女はくすりと笑った。


 再会した彼女の名前は木嶋夕梨(きしまゆり)。同じ中学の同級生で、図書委員として3年間一緒に活動した親友だった。彼女から告白されるまでは‥‥‥。

 

 卒業を控えたある日、図書室に呼び出されて告白された。あの頃の僕はまっすぐな彼女の気持ちに応える()()を持ち合わせていなかった。今もそうだ‥‥‥もう1年以上前のことになる。


 そしてなぜだか彼女は今、僕の目の前で小さな笑顔を見せていた。


「それで、今日はどうしたの?」


「復讐、かな」


「―――えっ!? ちょ、ど、どうゆうこと?」


 彼女の表情がいつの間にか悪戯っぽいものに変わっていた。

 情けないことに、これまで一度も異性と付き合ったことのない僕は、豹変した彼女の雰囲気に得体の知れない恐怖を感じていた。


「‥‥‥嘘。でも少しだけホント、かな。今日は報告に来たの」


「報告―――?」


「そう、報告。私ね、彼氏ができたんだ。すごく優しくて、話が面白いの。だから、あの時の百崎くんが逃がした魚は大きいよって‥‥‥少しでも後悔してくれたら私の気持ちが清々するかな」


「‥‥‥‥‥‥」


 小さく笑って言った彼女の言葉に息が詰まった。

 心が騒めくばかりで目の前の瞳の中に、迷子のように途方に暮れた僕の顔が映っていた。

 

 正門からテスト終わりの開放感に浸った生徒たちが途切れることなく吐き出されてくる。その彼らの生温い視線が、門柱の傍らで向かい合って話している僕たちに遠慮なく絡みついた。


「百崎くんは彼女できた?」


「い、いないよ」


「だったら、なんで―――!? って‥‥‥自分が面倒くさい。もう会いに来ないから。百崎くんも早く彼女ができればいいね。()()()によろしく。じゃ、さようなら―――」


 そう言った木嶋さんの姿は、あっという間に帰宅する生徒の背中に紛れるようにして消えてしまった。


 僕はしばらくその場に立ち尽くしていた。

 彼女の発した言葉の意味をそのまま捉えれば、本当に復讐なんだろう。


 だけど僕は知っている。中学の3年間、一緒に過ごしてきた親友なんだ。木嶋さんのことをふった僕が言えた義理じゃない。


 でも、彼女は本当に優しい女の子で―――ふられた自分の気持ちより、ふった僕の心情を(おもんばか)って1年越しに会いに来てくれたんだろう、「もう気にしないで」って‥‥‥。


 歪な僕の心情に寄り添ってくれて、どこまでもまっすぐな木嶋さんは自分の中の気持ちに1年以上かかってやっと区切りをつけたんだと思う。彼女はいつの頃からか気づいていた。僕が心の奥底に閉じ込め、蓋をしてひた隠しにしている想いに。


 僕の方も、中学を卒業してからずっと心の中に横たわっていた重しが消えたような感覚だった。

 なんだか久しぶりに会った親友に背中を押されたような気がした。

 読んで頂きありがとうございました。

 平日は最低でも2話以上(毎日が理想(無理です))の更新ができるようにと考えています。

 もしよかったらリンゴと蜂ミッツを推してくださいね。ブクマ、評価をよろしくお願いします。


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