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第十四話 エッチなアンデッドのエッチなおっぱい 後編

 付け合わせの茹でブロッコリーにタルタルソースをつけ、2つの好相性をじっくりじっくり噛みしめる。


 ブロッコリーの青々とした甘みは、マヨネーズ系のソースがぴったり合う。単品だと水気が多く味気ない物足りなさ。卵と酢と塩のもったり濃厚をたっぷりつけて、あるだけ止められない中毒性を発揮する。


 ――――そう。青い甘みに、濃厚なうま味。


 どの分野でも、僕はコレが好きなのだ。




「くっそっ、覚えてやがれっ! ――――なんだよ、売り上げ快調なのに浮かねぇ顔だな、サラ?」


「長身に特盛おっぱいって、普通だなって」


「何言ってんだコイツ」


「また性癖でも拗らせた? あの超乳騎士3姉妹、接合部のマイナスが敗北騎士性奴隷のプラスになってすごく興奮するよ? お手付き回数凄い凄い」


「うん。それでも、僕の求めるエッチなアンデッドとは違うってわかった」




 炒めた細切りポテトをフォークで刺して、こちらにもタルタルをつけシャクシャク咀嚼。


 油とフライパンの温度によるのか、通常ならほくほくするところをシャキシャキの歯ごたえ。成熟しきった良さではなく、未成熟の良さが僕は好きだ。柔らかく熟したバナナより、青く固いバナナがより好き。


 つまり、ロリで超乳。


 そう。ロリ超乳。


 ロリ超乳こそ、僕の一番の好きであり求める所なのだ。




「ゲネマ先生っ! 温泉エッチ旅行のロリ超乳と長身女傑超乳、どっちの方が好みっ!?」


『やっぱりロリだよ、サラ君っ! 成熟した雌より成熟させられた雌っ! 左右対称より左右非対称っ! 完全より不完全っ! 探求し研究する我々には、不都合なバランスのロリ超乳こそ求めるに値するっ!』


「やっぱりそうだよねっ!」


「『そうだよね』じゃねぇよっ! いきなり何言ってんだお前らっ!?」


「僕達はロリ超乳が好きっ! それを改めて確認しただけだよっ!」


『そうだ、同志よっ! ちなみに、レンタル期間延長オッケー?』


「それはそれ、これはこれ」


『ゲネマ君っ、次の予約は私なのだっ! 早く返却してこっちに回しなさいっ!』


『イームズ治癒魔術科長っ!? あなたも同志ならわかって頂きたくっ!』




 未成熟の極みと成熟の極み。過剰な両極端が融合したバランス崩壊。


 世界均衡にそぐわないソレを、僕達が愛して止まない理由が今わかった。足りないを求め、足りるを求める相反した欲。一方を満たした雌と満たさない雌を、僕と彼らは信仰している。


 そう、僕達は強欲だ。


 長身超乳女傑も愛すことはできる。でもその雌は側室止まりで、正室には一歩足りない――――?


 …………AAカップロリが3杯目をいっぱいにして、僕の傍らに寂しそうに立っていた。




『でけぇのだけが女だと思うなよっ!?』


『おらっ、さっさと空にしてこっち寄越せよっ! すぐいっぱいにして返してやるからなっ!?』


『貧乳さいこぉおおおおおおっ!』


『おっぱいに貴賤はねぇんだよっ、デカパイだけじゃなくちっぱいも忘れんなっ!』


「あっ、ごめん、盛大にごめん。ロリロリアンデッドもちゃんと作って娼館に置くから安心して」


『販売はしないんですかぁあああああああっ!?』


「ロリの販売は犯罪臭が凄いって学園長にストップされてて。理事長と生徒会長と学園長の息子の篭絡急ぐから。何なら国王と第1から第5王子まで接待して外堀埋めるから」


『全力でお願いしまぁあああああああああああああすっ!』


「うっせぇよ、酔っぱらいどもっ! 女の客が引いてんぞっ!?」


『あっはははははっ! 男ってばっかみたいっ!』




 酔って笑って揉んで騒いで、乳尻談議が性別問わず大きく咲き誇る。


 店を閉め切って貸し切りにして、遮音結界までかけた都市内の孤島。性を目的とした会であるからこそ、酒の勢いで一線超えるか超えないか。まともな運営なら留飲を下げるが、誰にも迷惑をかけない後押しこそ僕達の売り。


 両手を5回叩いて、クライマックスの準備をさせる。


 給仕のエッチなアンデッド達が、トレイを置いて着ている給仕服を脱ぎ去り全裸に。




『『『うっひょぉおおおおおおおおおおおおおっ!』』』


「ここから先は挿入以外解禁だよっ。フェラもパイズリも好きなだけ堪能してねっ」


「ねぇっ、ねぇっ。あの三姉妹触手で巻かせてっ。良いでしょっ? 良いでしょっ?」


「絶対に触手プレイするよねっ?」


『なんだっ? 超乳ウェイトレスの吊り下げ触手プレイかっ? 酒が進むなぁ、おいっ』


『けちけちしないでヤらせろよ、サラッ! マスターッ、飛び切りエロくヤってくれよっ!』


『わたしもみたぁ~いっ! 敗北騎士レイプさいこぉ~おっ! きゃははははっ!』


「はぁはぁ……っ」




 食欲を満たして性欲が満たされず、タガを外した連中を宥めるのに苦労する。


 購入希望が殺到していなければ、きっと僕も首を縦に振った。でも生前の実力が高く、戦闘用のアンデッドとしても相応の性能を持ちうる女騎士達。エッチと冒険者業の両方使えるなんて、需要しかなくて軽いおさわりと口淫おっぱいしか許してやれない。


 仕方なく、二番人気のちっぱいロリと爆乳ウェイトレスに無制限を許可。


 黄色とピンクの嬌声が耳に響き、レアルにとっておきを奢らせて次回開催のプランを考える。少なくとも今回で味を占め、アンデッド娼婦出張ディナー会になるだろう。いっそオークションまで行って、顧客満足を更に上げるか?


 …………いいや。今夜は考えるのをやめよう。


 この場の雰囲気に流されて、後で学園長に怒られるのは嫌だ。

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