プロローグ
頑張って描いていきます。よろしくお願いします。
「――変わらんな、ワシも、お主も。」
「……ああ、そウだナ。何モ変わっちゃいなイ。」
その日、世界は崩壊を始めた。
二つの巨大な力の衝突によって。
その力の一つは人間、
灰白色の長髪を一本結びにし、髪と同じ色の顎ひげを伸ばした、隻眼の老人だ。
腰には刀を携え、その体躯は細いように見えてガッチリとしており、今にも踊り出しそうに生き生きとした筋肉が全身に装着されている。
もう一方の力は魔獣、
目も眩むほど艶やかな純白の毛並みと
青、緑、オレンジが複雑に混ざり合ったアースアイと呼ばれる目を持つ
伝説の魔獣、フェンリルである。
その佇まいは強者であることを感じさせ、
体は非常に大きく、上から老人を見つめている。
周囲には誰もいない、一人と一匹だけの空間で
対話する両者の声は落ち着いているように聞こえるが、怒りも憂いも興奮も寂しさも混ざり合った
複雑なトーンとなっている。
「ワシらが目指していたものは何だったかのう」
「さアな、お前ガ狂ったあノ時にそんナものハ捨てタだろう」
「……狂った、か。」
「何カ違っテいるか?」
「いいや、間違いではないじゃろう。ただな、今のお主がそれを言えるかのう」
「お前ヨりハ正常ダ」
「ふむ、やはり変わらんのう。先の大戦で仲間を失っても、お主がお主でなくなっても根幹はそのまんまじゃ。」
「……もう過去ノ話はどうでモいい。今ハお前ト決着をつけるコと以外ニ興味はない」
「ワシも同じことを思っておったところじゃ。お互いに時間もない、与太話はここまでにしてそろそろ白黒はっきりさせようかの」
「時ハ満ちた。何モかもガ変わる時ダ」
「「さあ、最後の戦を始めよう」」
戦いの末に……世界は終焉への一歩を歩み始めた。
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