オベリスクでの葬儀
コゼットは再びキングストン王国に来ていた。今回は国王の葬儀への参列だ。半旗が掲げられている。
中部ではやはり魔族との戦争が始まったと聞いた。弟の命を助ける代わりに兄が守護になったのだ。現在は一進一退の戦況になっている。
キングストン王国の次期国王は若い。同い年くらいだろうか?水色の流れるような髪をした長身のイケメンだ。しっかりしてそうで良かった。
葬儀が終わると次期国王から呼び出しを受けた。
急いで葬儀会場の会議室に向かう。
「私がキングストン王国の次期国王であるイザヤだ」
「エスクバードのコゼットと申します。この度はお悔やみを申し上げます」
「ありがとう。エスクバードの2人目の勇者は本当に女性だったのか。しかも、賢者の指輪を保有しているという」
「はい。亡き中部の守護様より授かりました」
「そうか。私も堅牢の指輪を授かった。正式に王となったら、すぐに中部に援軍に行く予定だ。また、どこかで顔を会わすこともあるだろう。その時はよろしくな」
「承知しました。ちなみにイザヤ様は勇者ですか?」
「ああ、そうだ。これまでは要らぬトラブルを避ける為、情報統制をしていた」
おー、謎が1つ解明した。
「ちなみに、はやぶさの指輪の行方はご存知ですか?」
「6賢人が保有していると聞いたことがあるが、詳細は不明だ」
なんだそりゃ?また新しいのが出て来た。
「リアムは中部にいますか?」
「いや、少し前まではいたみたいだが、いまは行方が分からない」
なんか真っ先に戦いに行きそうなのにどうしたんだろう?
「ご武運をお祈りしております。助力が必要になった際は遠慮なくご連絡ください」
コゼットは退出して、リンク商会の支店長ジミーに会いに行く。こんな状況なので心配だ。
王都オベリスクにはまだ直接の影響は無いのか、人通りに変化は無い。
「ジミーいる?」
「会長じゃないですか?早かったですね」
なかなか来れないって伝えてたっけ。
「中部で魔物と戦争が始まったから、一時的にでもエスクバードに避難しないか聞きに来たの」
「まあ、不安と言えば不安ですね。経済的には食糧の確保など特需が起きている分野もあります」
「よし、じゃ支店はしばらく休業にします。ジミーは独り身だったよね。40秒で支度して!」
「会長ちょっと待って下さいね。すぐ用意しますから置いて行かないで下さいね」
ジミーの悲鳴のような絶叫が聞こえる。ここの人も本当は怖いんだろうな
コゼットはジミーを連れて家に転移する。
カランカラン
「ウェイド、新しい同居人よ!お世話をお願い」
コゼットが呼ぶとすぐ来てくれた。転移に戸惑っているジミーを任せて部屋に戻る。
中部で魔物との争いが始まった。すぐに収まることを祈るしかできない。




