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試走会

 今日は前回の王妃様への事業計画が承認されて、実際はどんなものかを説明する試走式をやるのに集まっている。ここまでの準備期間約1ヶ月、リンク商会全員で走りっきった感じだ。成功させたい。

 

 現在はキングホーンが亜人たちに連れられてパドックを回っている。

 と言っても、草原に白い線で円を書いただけの場所だ。


 キングホーンは私では捕まえられないので冒険者ギルドに特急料金で依頼を出した。

 これまで仕留めるだけでも大変だったのに、生捕りにするのは更に大変だったようだ。


 「これが今日走る者たちか」

 王様がワクワクした声でパドックを見ている。キングホーンを生で見るのも初めてだろう。

 今日は王族御一行に警備員で城外なのにすごい人だかりになっている。


 「はい。ここで当日のキングホーンのやる気や体調などを確認してそれぞれが賭けるキングホーンを選びます。人気が高いと当たった時にお金の戻ってくる倍率は下がりますが、他の人が買っていないのに賭けて当たると高い倍率で帰ってくる仕組みになります」


 「ほう、でもどれが人気が高いか分からないではないか」


 「そうですね。今回は無理でしたが前日から賭けをやりますと決めたタイミングで発表することになります」

 納得してくれたようだ。当てようと一生懸命選んでいる。


 ◆


 場所をレース場に移す。

 こちらも白い楕円の線が一周1kmで書かれている。

 倍率が出た。販売した半券で今回は計算してもらった。大変だったと思う。


 「皆もあれが良いと思ったのね。私の目に狂いはないわ」

 1番人気だった王妃様が喜んでいる。今回は試走なので約30人くらいの人に1枚ずつ買ってもらった。

 お金があれば、本番はもっとたくさん買ってもらうことや当たる方式の複雑化も考えている。


 キングホーンは出走場所の手前でぐるぐる回っている。

 騎手は亜人にお願いした。1ヶ月で乗りこなすのだから大した者だ。種族は、猫・犬・馬・狐・猿・兎系の小柄で了解を取れた人にお願いした。それぞれ、遠くからでも分かる様に違うキャップの色を被ってもらう。

 今回出走は6頭となった。冒険者ビルドが捕まえたうち、穏やかな言うことを聞くレースに向いたのがこの6頭だったのだ。


 ルーカスが出走合図を出す役だ。今回かなり頑張ってもらった。

 エスクバードの民族楽器が響く。ファンファーレ代わりだ。これから決戦だと気分が高まる。


 「いよいよじゃな」

 みんなレース場に張り付いて買った券を握りしめている。


 スタート!ルーカスが旗を振った。

 すると6頭が助走をする。騎手に横一線になるよう調整してもらう。

 白線を越えてから競争だ。


 超えた!競争の始まりだ。


 みんな自分の買った色のキングホーンを応援している。

 1番が先頭で最初のコーナーを回ったが団子状態で優劣つかず走っている。

 思ったより早くて迫力がある。

 

 直線になって5番が先頭に立った。チケットを買った人から声援が上がる。

 どんどん走っていって最終コーナーを回る。6番が先頭だ。


 みんな懸命に応援している。楽しんでもらえて何よりだ。

 

 順位がどんどんと変わっていくも、最後は3頭同時にラインを超えた。

 自分のキングホーンが買ったと言い争いが始まった。まずい。。

 当然、写真判定などない。

 

 同着にして払い戻した。今日はみんな当たった方が気分がいいだろう。

 次はもう少し距離を伸ばそう。


 皆さんからまた参加したいと言われて嬉しかった。

 この1ヶ月が報われる様だった。


 この結果を受けて予算が本格的につくので立派なものを作りたいし、新たな雇用を生み出したい。

 この1ヶ月間、リンク商会のみんなお疲れ様!さあ、楽しい打ち上げだ。

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