事件です
なんでこうなったのか私は騎士団の牢屋にいる。
まさか、私が殺人犯で捕まるなんて、ショックだ。
残念ながらカツ丼はまだ出てきていない。
私は今日市場に買い物に行こうとして、道をショートカットしようと路地裏に入ったのだ。
すると、男が何かこそこそやり取りしていたのだ。
別に誰が何してようと気にしない。私はまっすぐ進んだのだが、相手は違った。
普通は逃げるところ、立ち向かってきたので騎士団の関係者か何かと勘違いしたのだ。
「おい、何しに来やがった」
男の1人には、手に刃物が握られている。
「え?通り抜けしようかと思って」
コゼットが間抜けな回答をする。自覚は無い。
「嘘言え、俺たちを見張ってたな」
「いえいえ、偶然通りかかった商人です。決して怪しくありません」
「ほう、じゃどこの誰だ。回答によっては奴隷にして売り飛ばすぞ」
男が凄い剣幕で威嚇する。
「リンク商会の代表をしてますコゼットと申します。もうよろしいですか?」
「おい、俺たちもついてきたな。ゴミ売ってしこたま儲けてるって噂の商会じゃねえか、誘拐するか?」
なんかいろんな意味で腹が立ってきたけど、ようやく身の危機が理解できてきた。
「私は残念ながら食べても美味しくないですよ。もっと出るとこ出てる人の方がよろしいかと」
見当違いな回答をしているつもりはない、本心だ。
「とりあえず確保するぞ。どうするかは後からだ」
目の前の男2人がジリジリと短刀を持って迫ってくる。
神様を呼ぼうとしたとき、空が光ってコゼットの目の前にドラゴンキラーが飛んできた。
柄を掴むと重さを感じない。スルッと鞘から剣が抜ける。そこからは剣の誘導でコゼットの体がサラサラと勝手に動き、男2人をあっさりと殺した。
何が起きたか分からず呆然としてたら、気がついたら牢屋にいた。正直、あっと言う間の出来事で手答えも無かったから罪悪感が湧いていない。やばい奴になったようだ。
騎士団には何度も話をしたが信じてくれない。
せめてカツ丼を出すか、故郷の母の話をして欲しい。
そうこうしてると、内務大臣のギャリソン・ヒルさんがわざわざ来てくれた。事情を説明すると「予想してたより悪い状況だ」って言って、騎士団長や陛下に話してくると飛んで行った。
殺した事実は変わらない。もうダメかもしれない。
いまは1人部屋だけど、大人数の部屋に移っていびられるんだ。ボーダーの囚人服を着て、手足には重りがつけられるんだ。。同じような考えがループする。
妄想が広がった時、出ろって言われた。
取調室に入るとギャリソン・ヒルさんがいた。
「釈放じゃ」
「言われても、最初理解出来なかった」
説明された内容はこうだった。
・あの男たちは前科持ちで評判の悪いゴロツキだった
・ドラゴンキラーは重くて持ち上がらなかった
・勇者の渡した希少な剣が危機を察して飛んで来て、相手を切ると判断をしたならそれはもはや正義だ
・コゼットの言い分を信じると正当防衛に当たる
だいたいこんな感じだった。
ギャリソンさんにお礼を言って店に帰った。
ドラゴンキラーは一人で元のお店に戻っていた。
凄い!店に戻ると鑑定眼が勝手に開いたのでドラゴンキラーを見ると剣の名称が"正義の剣"に変わっていた。そんなバカな。都合が良過ぎないか?
とりあえず無事だったから良かった。
商会のみんなにも心配掛けた。
とりあえず、騎士団より怖いリンク商会の取調がこれから始まる。気が重い。。




