商業ギルド
興味のあまり持てない会議ってなんでこんなに眠いんだろう。何か開発できないかな?まぶたに黒目を書くくらいしか思いつかない。
コゼットは商業ギルドの商会長が集まる半年に1度の大会議に出ていた。
おじさんばかりで気疲れするし、話してる内容も固い。意見交換の場ではなく、ギルドのえらい人が一方的に話すので起きてるのが辛い。
それ以外にも、聞こえるかどうかくらいの悪口にも困っている。
「聞いたか?ゴミのところに王妃様が来たらしいぞ」
これである。再利用→ゴミ拾い→ゴミの3段活用で最近はゴミ呼ばわりである。
"聞きたく無ければ行かなければいいじゃないか"とか思ったときもあったけど、欠席したら罰金とタチの悪い噂を流されるので、出席するの一択である。
狭いコミュニティはバカにしてはいけない。
長い長い時間を耐え忍ぶとようやく会議は終わり、立食の情報交換会の時間になった。
「コゼット商会長、お時間よろしいかな?」
うわ、またこの人だ。アシュリーさんのライバル商会のえらい人だ。
「うちはあなたの商会の製品を高く評価しておる。相場より高く買うことを約束しよう。少しずつでいいから販売を開始してほしい」
何度断っても来る鋼のような固い意思を持つ人だ。
「すみません、何度もご説明してますがうちは専属契約をしているので自由に販売先は選べないのです」
嘘だがアシュリーさんから1/3出資を受けているので配慮は必要だった。
「それではうちも出資したい」
「分かりました。また受けたいタイミングになった際は相談させていただくかもしれません」
頭ごなしに断って敵にするのは避けたい。
まだなんか言ってたが、聞き流した。
「コゼット商会長、いまよろしいですか?」
「はい、大丈夫です」
話し掛けて来たおじさんは今まで見かけた記憶はあるが、話したことがない。
「料理のアイデアが優れていると城の者から聞きましてな。料理屋をオープンすることは考えていますかの?」
「いえいえ、料理は素人です。魚も怖くて捌けないくらいですから。お役に立つのは難しいかと」
「そうですか、聞いた話では随分斬新な発想力をお持ちだとか。しかし、あなたはお若い。そうかもしれませんな」
大人しく話を終えてくれた。
この後は、不動産屋による土地の押し売りや、武器屋が出物が入ったら連絡が欲しいとかそんな話ばかりだった。
いつか良い商談に辿り着きたいものだ。
王都で難しければ、他の王国との取引も今の事業が軌道に乗ったら考えてみようかな。
幸い、貿易に詳しいルーカスもいる。
将来の新しい事業を考えると明るい気分になるのであった。




