おもてなしの準備
今日の店舗は臨時休業、工場人員は通常どおりとします。総員直ちに緊急会議を開催します!
朝からコゼットは2階の会議室に出席可能な従業員を集めた。メンバーはキーラ、アルバート、ルーカス、コゼットの4名である。
ルーカスとイーサンはガラス事件の時の約束を守って1年間の休職をして、従業員として支えてくれた。
1年経過後、ルーカスは退職してリンク商会に参加。イーサンは副長から船長に昇格して経験を深めてから戻ってきたいそうだ。当然、奴隷扱いなどしていない。本人の希望を尊重している。
ルーカスは金髪の王子様風の青年である。
視野が広く、社会経験も豊富で即戦力で期待している。
木の香りがする会議室の真ん中に掘りごたつがある。ここに集まっていまから会議を始める。
「3日後、王妃様がここを視察しに来ます。
時間はありませんが最大限の準備を皆さんにはお願いしたいです。
ついては、気になる点について意見を出し合いましょう」
コゼットが会議の目的を周知させる。
「少し5W1Hを詳しく押さえていきましょう」
ルーカスがそういうと紙に書き出す。
WHO 王妃様だけ?お付きの人も?休憩場所は?
WHEN お昼?食事は昼夜?ティータイムも?
WHERE 工場は見せる?住居部分も?
WHAT 建物見学だけ?近くについでに行く?
HOW 案内ルート?お土産は?食事メニュー?
「具体的になっていいわね。基本的には歓迎はしますが過剰な接待は考えていません。
私の成人式をここで身内を対象に実施する計画があり王妃様はまた来ます。1度に全部を紹介しなくて大丈夫です。
事前に案内状を送ってダメなら何か言ってくるでしょう」
一つずつ、みんな活発に意見を出し合いリンク商会のおもてなしを考えつくして担当を割り振った。
総括・説明者 コゼット
料理 アルバート・キーラ
連絡係 ルーカス・キーラ
まとめたアイデアを元に個別に更に煮詰めて貰うことにした。
◆
アルバートが来た。
食事は無しでお茶会だけにしたので負担は減ったはずだ。
「王妃様の好きなお菓子ご存知ですか?」
「敢えてアルバートが美味しいと思うもので攻めましょう」
普段食べるものは嬉しくないだろう。
「そうですね、コゼットメニューのなかでは今の時期なら、わらび餅ですね」
渋い!コゼットメニューとは前の世界のお菓子を元にアルバートと再現した料理のことだ。
「じゃ、お茶は緑茶かな。王妃様だから飲んだことあるんじゃないかな。大丈夫でしょ。予備に少し多めに作ってね」
「あと手土産は和菓子かな。涼しそうなのを4つくらい箱に入れて渡そうか。箱はトーマスに要相談ね」
料理系はこれでいいかな。
明日には案内状出さないと!日程だけでも交渉したらよかったと後悔するコゼットであった。




