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huntingーハンティングー  作者: Lotus
【STAGE1】
13/13

【STAGE2】「ターゲット"案山子"」弱い?


俺はなんとなくで1番近くのトイレに入った。


そして、用具が入っている扉を開けると、


「...あった。」


そこには【蛙】の時にも見つけた"刀"が立てかけてあった。


何故だろう。簡単に武器が見つかる...。

なんとなくである気がした所を調べると武器を見つけてしまう。

もしかしたら、俺のスキルはこういった探索型なのかもしれない。


カツーンッカツーンッ


近くで棒を床に叩いたような音がした。

きっとターゲットの足音なのだろう。

徐々に俺の方へと近づいてきていた。


このまま隠れていても見つかるだけだ!


そう考えた俺は刀を片手に足音のする方へと走った。


カツーンッ


一直線の廊下で

うっすらとターゲットが目に入った。


まだ距離はある。ヤツの動き方や特徴を観察するんだ!

俺は離れた距離で立ち止まり、徐々にハッキリと見えてくる"案山子"に集中した。


「え?」


ハッキリと見えた案山子。

それは、想像していた通りの案山子像だった。

違うところといえば軍手をはめているくらいだ。


1本の足を器用にしならせ、ジャンプをしながら近づいてきていた。


距離にして5メートル。目の前の案山子はその場で停止した。


俺は刀を構え、腰をグッと落とした。


案山子はこちらをジッと観察しているようにも見えた。

すると、突然右腕の棒をしならせ胸の前に持っていくと頭を下げた。


「??」


俺は訳が分からずにいた。

今までのターゲットとは違う。コイツには知性がある。

それを理解した。


戸惑っている俺に案山子は頭を上げると同時に両手をこちらに向けジャンプして向かってきた。

ジャンプと言うよりも飛んできたと言った方がいいのかもしれない。

先程の廊下での移動よりも格段に速かったのだ。

そして、一瞬見えた。案山子の顔の口の部分。への字が逆さになっている事を。


「くっ!」


速い!でも、見える!

俺は身体を横にいなし、そのまま後ろに下がりながら刀を振り下ろした。

自分でも驚いた。体が反応すること。あのスピードを見切れたこと。

だが、驚いている暇も無い。案山子からは視線をずらさず観察した。


そして、振り下ろされた刀は案山子の首部分を綺麗に切り落とし、

ボールのように丸い頭は地面に転がった。

案山子の体はカランッと音を立てその場に崩れた。


距離をとっていた俺は案山子から目を離さなかった。

このゲームがこんなに簡単にクリア出来るはずがない!そう思ったからだ。


すると、案山子の体は両手を使いムクっと起き上がると転がっていた頭を拾い、ポンポンとホコリを払い元の位置へと戻した。

切り落としたはずだったが頭はまた元の位置で自立している。


「ふぅ。これだけじゃ終わらないか...」


刀を構える手にいっそう力が入った。



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