【STAGE2】「ターゲット"案山子"」ハンティングスタート
パチッ
目を覚ますとそこはいつもの校舎。
今日もゲームが始まるのか。
ゲームオーバーなら、1日も空かずに始まるらしい。
既に目を覚ましている3人がいた。
「あらた!あの百足野郎、どうなってんだ!?」
「ペナルティだろ?制限時間が設けられてる理由がわかったな」
制限時間が残り少なくなると
難易度がグッと上がる仕様になっているみたいだ。
つまり、制限時間を頭に入れながらゲームクリアを目指さなければならない。
翔太は電話で俺に話したように
現実でのペナルティ内容を2人に話した。
やはり、2人も思い当たる節があったらしく暗い顔をしていた。
「も〜最悪だよ〜。このまま皆に忘れ去られちゃうのかな...」
「早くゲームをクリアしねぇと!!」
なんだか、落ち着きがないタツヤ。
いや、いつも落ち着きが無いが今日は顔色も悪かった。
「どうしたんだ?」
そう俺が問いかけるとタツヤは口を開いた。
「俺には入院中の弟がいるんだ...。寝たきりなんだけど俺は毎日見舞いに行ってんだよ。それが、今日は「関係者以外は部屋に入れない」って言われたんだよ...。」
このままじゃ弟に何かあった時にも立ち会えない。俺は隣に居てやれない。
そうタツヤは頭を抱えながら言った。
「なら、ゲームを早くクリアしないとですね...」
「そうだな...このゲームの鍵はスキルと武器だ。だけど、武器は毎回ランダムな位置に移動されるらしい。」
ザザッ
「STAGE2が始まります。皆さん準備をしてください。ターゲットは【案山子】です。今回の制限時間は1時間となります。それでは、ハンティングスタートです。」
ザザップツッ
ターゲット【カカシ】...。
あの木の棒を十字にして頭に布を被せ、「へのへのもへじ」って書かれているヤツだろうか?
いや、そんな単純なものでは無い筈だ。
ただ今回のゲームで今までと違うところは
元が生き物かそうでないか...だ。
とりあえず、俺達はゲームクリアを誓い、
前回同様バラバラでの単独での行動をすることになった...。