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狂人  作者: p-man
嘆き
5/9

回胴式遊技機

文脈。文節。文才。

なんだそれ。

全くもって得体の知れないそれらに屈する私ではない故に物事を多角的にお話しするに至る。


中卒者の中でも弁が立ち、機転の利く人間など五万といる。

そうでなければ社会の役に立つ術が最早皆無と言っていい。

然し乍ら、知能の高低はとてもわかりやすく人間を評価する代物である。

知能の高い人間と知能の低い人間とでは、文字通りお話にならないのだ。

いくら猿に懇切丁寧言葉を掛けたとて、それが日本語ではなく、英語仏語独語なんであろうとも等しく理解されないのだ。

そうであるこの世の真理に於いて、学歴社会を卑下する輩は死に値する。

僅かばかりの自尊心によって、なんら継続性も協調性もない愚者が、燃費の悪い地球を害する高級車に乗れたとてその発言権など皆無。

大ぴらに自分を下等であると晒しているに過ぎない。


もっと選民主義に。

愚者は自分が愚者であると知らなければならない。

なんなら全国一斉の知力テストを実施するべきである。

一定の評価に達せない人間は子孫を残すべからず。

よもや死んで自分の愚かさを贖罪せよ。


と、宣ってみたものの。

私はまだ死にたくない。

生にしがみつき、まだまだ誰かに迷惑を掛けて生きていたい。


高校を中退した私は、友人の下野と共にまだ陽の光も目覚めぬ早朝、汚らしい格好の愚者どもと肩を並べていた。


日雇い労働。

なんの生産性もない、古き中国の戦争を思わせる人夫。

猫の手も借りたいと言っているベンツ乗りに、晩飯を食うに困らない泡銭を頂戴いたす。


一日働き、一日回胴式遊技機。


勝てば官軍。

負ければ逆賊の世知辛さ。

多くのテポドンを撃ってもらう為の寄付。


確率論だのマーフィだの。

何から何まで根拠の無い自信は、私達に今までに無いやる気を漲らせるのである。

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