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狂人  作者: p-man
嘆き
2/9

駄作

寄らざるを得んは戯論の極北。


洗いざらい申し上げますと、私は大変に人間としての理性に乏しい存在で御座います。

所謂、屑。

若くは、下衆。

かくいうとてこんな時間に自分を卑下するのは薬の所為でして、実際には、私は自己愛の強い男で御座います。

薬をもってしても弱る精神に、太宰を想起し重ね合わせ、頭痛の酷さにのたうち回りながらも芥川もそうだったと、痛みは何処へやらの似非病人。

酷いものです。

人間こうも生き恥を晒せるものなのかと自分自信ながら不可思議で堪らない。

恥を晒したくない相手に限って私は晒し重ねる。

イドだのエゴだの自我だの超自我だの精神に関する立派な言葉を用いる手法は畏れ多い故に使えそうにないが、人類、終ぞ見る事希少な私という生命体X。

特別に心惹かれ、他人と違うよう違うよう生き続けた終着は人外の域だと道半ば確信しております。


薬、小説、薬、小説。

私の生活はこのように語彙に乏しく表せます。

太宰の様。それは誉れ高くも、侮辱の色を含み投げかけられるものですので、どうにも反応に困る所存。

昨今、劇的に人間を狂人にしかねない薬が手に入る筈もなく、私はチマチマと精神を蝕むお子様な薬に身を寄せ、半日程の優越を噛み締めながら堕ちていくのです。

メチルエフェドリン、コデイン、無水カフェイン。

無学な私がこの様な片仮名を記憶できるのは一縷の奇跡であり、軌跡の末であり、帰責に臆した萌やしたる所以でありましょう。

難しい言葉を用いる事で、私の僅かばかりの自尊心は保たれ、この世に爪痕一つ残したいと思う浅はかさが、そうさせているのは自認するところで御座います。

文体なぞ、文脈なぞ、文人でもない私には関係薄く、無も等しい無駄な努力。

辞書を引き、携帯電話の用途も定かではない威張り散らかした語彙力の虚勢。

やがて潰えるであろうこの文章は、これからどう紡ぎ、纏め上げてゆくのか本人私も定かでは御座いません。


はてさて、纏まるのか。

未だ進行形の私の半生に纏まりを付けることが出来たのならばこの作品を"晩年"と名付けるのもまた一興。

畏れ多いなどと侮辱する人間がもし発現したならば、その時は謝罪を込めて自らの手で腸を洗おう。


これは私の暗黒的な、漆黒に満ちた、仄かにドス黒い、恥を連ねた駄作である。

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