表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

1日目:No side

「おはー」


「ちっす」


「ねむ……」


締まりのない会話。


纏まらない会話と噛み合わない会話はもはや3人の芸。


「えーお早いお集まりで〜…………じゃない、お日柄も〜……………………」


「あの、大喜利してるんじゃないんだよ???あと麗奈は起きて!!寝るなぁ!!」


「…………ハッ」


「とりあえず……2週間?


頑張って生きていこう…えいえいおー」


「おー」


「おー……?」


彩乃は密かに頭を抱えた。


「麗奈と彩乃、部屋どこがいい?」


「どこでもいいかな〜」


「私も〜…………ファ」


ぷくぷくと頬を膨らませては萎ませる彩乃と未だ半分夢の中で、辛うじて欠伸をした麗奈が交互に答える。


頬を膨らませては萎ませるのは、昔の癖であり、断じて可愛いを狙っている訳では無い。


「じゃあ私角部屋〜」


「じゃあその隣彩乃でいいんじゃない?」


「んー麗奈がそれでいいなら?」


「正直希が真ん中じゃなきゃどこでも?」


「何それ酷くない!?」


うるさいもんね〜と言い残して部屋に消える麗奈。


「…………じゃあ私真ん中で。」


「やった〜ママが隣〜!!!」


「ママは希でしょ!!!!」


荷物を部屋に投げ込んで、リビングに集まる。


「何する?」


「寝る」


「寝ません!!!」


「まだ8時でしょ?ちょっと部屋掃除して午後から必要なもの探しに行かない?」


さんせーいと麗奈が元気よく答えたので、希は念の為と持ってきたボロ布を2人に寄越す。


「希にしては用意周到じゃん」


「やるじゃん」


「もっとほーめて!!」


「調子に乗るのがあんたの悪いとこ」


ぺちりと希の頭をはたく。


希はへへへと笑うとキッチンの方へと駆けていった。


「じゃあ麗奈、私たちもやろっか」


「あーい」


もう随分と意識が起きてきたらしい麗奈はしっかりと返事を返す。


この様子なら大丈夫そうだと彩乃は安心して、家の中を見回りに行った。

麗奈が希が隣の部屋が嫌な理由

・希の声が大きくてうるさい事を知っているから。


「ママが隣」「ママは希」の意味

・希→高校時代、1泊2日の宿泊研修をした時に8人部屋を仕切っていた事から一部で呼ばれていたあだ名。

・彩乃→3人の中で最もしっかりしていて、よく「〜〜でしょ!」とママが言うような口調で咎めたことが多々あるから。希が茶化して彩乃を呼ぶ時のあだ名。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ