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魔方陣の修復

ちょっと魔方陣増やし過ぎたかも、プロットから本文を起こしててそう思ってしまいました。

「そうですか、やはり魔力量が足りませんか?分りました。まだ日にちの猶予はあります。後ほど対策を考えましょう」


エバートンはさも予想通りだという顔をしていった。

そして、


「お待たせしました、魔法陣の修復が終わりました。写真に取って、検証して下さい」


スクロールが次々に広げられた。


「こちらがお勧めの7個。こちらが未知の5個です。検証は未知の方からお願いします。私も立ち会いますから」


魔法陣の写真を撮り、『お勧め』と『未知』のフォルダに入れた。


「じゃあ検証を始めましょう。何か標的になる物があるとやりやすいのですが・・・」

「分りました、ダミーを用意しましょう」


エバートンが左手小指の指輪をかざした。

光が立ち上ると、もう一人のメイドさんが現れた。

これはまた攻撃しにくいダミーだ。

少し戸惑っていると、エバートンに言われてしまった。


「魔族は人の心の隙を突いて来ます。ためらわずに倒す訓練をして下さい」


ごもっともです・・・

『未知』のフォルダを開ける。

1個目の魔法陣に魔力を送り込んだ。

ダミーのメイドさんの周りに8個の雷球が現れ、高速で回り始めた。

回転で8つの雷球が帯びにしか見えない速度になった時、一斉に放電!

メイドさんから青白い稲妻が立ち上り、あっと言う間に黒こげになり、崩れ落ちた。

『チェインサンダー』と名付けた。


ダミーのメイドさん2体目が現れ、エリーが2個目の魔法陣に魔力を込めた。

メイドさんにだけ雨が降り注ぎ、メイドさんのダミーは煙を出しながら、溶け始めた。

これ、硫酸の雨だ!!

雨が止んだ時、メイドさんのダミーは、どろどろに溶けていた。

かなりグロかった。

『硫酸雨』と名付けた。


3個目の魔法陣に魔力を込める。

ダミーメイドさんの周りに風が集まり、スカートがふわっと舞い上がり、純白の下着が見える。

なんだこれ?

セクハラの魔法か?

などと思った瞬間、つむじ風がダミーに纏わりつき、ダミーを一瞬で切り刻んでしまった。

『かまいたち』と命名した。


4個目の魔法陣、エリーが魔力を込める。

ダミーメイドさんが、黒い霧に包まれた。

霧が消えた時、ダミーは消え去っていた。

『ブラックミスト』と命名。


5個目・・・

ダミーメイドさんの黒いメイド服がぼろぼろになってゆく。

すぐに完全に崩れ落ち、下着姿になってしまった。

純白の下着に嫌でも目に行く。

すると今度は下着がぼろぼろに・・

これは・・・もしや

全裸になってしまう前に、目を逸らし、魔力を込めるのを止めた。


「これってどういう魔法なのでしょう?」


俺はエバートンに聞いてみる。

相手を全裸にする魔法でない事はなんとなく理解できる。


「この魔法は面白い・・・特定の物だけの組織を分解してしまう魔法でしょう。使いようによっては、恐ろしい魔法になります。戦闘で使い勝手が良い魔法です」


エバートンはたんたんと説明した。

俺はさっき、メイド服を見て、次に下着を見た。

最初に肌を見ていたら、肌が崩れてしまったことだろう。

確かに強力だが、先程の『硫酸雨』と同じでグロいな・・・

俺が微妙な顔をしていると、エバートンが詳しく解説をしてくれた。

『指定崩壊』と名付けた。


「訓練次第では、相手の防御結界を分解したり、内部組織を崩して倒せます。骨や内臓など、内部への攻撃は防ぎにくいのです。色々応用が利く魔法です」

「なるほど、訓練して制度を向上させておきます」

「それがいいです、訓練はここをいつでも使って下さってもかまいません」

「どうしてここまで、協力してくださるのですか?かなり俺のほうが得をしている気がするのですが・・・」


エバートンのにこやかな顔が急に真剣になった。


「魔族を倒すためです。私の村は魔族に全滅させられました」

「お聞きしています」

「私はこの地に着てから、魔族を倒す研究を続けて来ました。実は最強の兵器が完成間近だったのですが、直前で頓挫してしまい、1から作り直す事になったのです」


エバートンが無念そうな表情になる。


「それが完成すれば・・・」

「魔王でさえ倒せるはずです」

「魔王!!・・・1から作り直すと、どれ位時間がかかるのですか?」

「3年かかります・・・今回のダンジョン攻略には間に合いません」

「そうですか・・・」

「しかし、ヒデキ殿が参加してくれて状況が変わりました」

「俺はそこまで役に立てるとは思えませんが」

「提供して頂いた魔法陣・・・これを利用すれば次回の戦力は前回の何十倍にもなります。それにヒデキ殿の戦闘センスは突出しています。ヒデキ殿のいた世界の影響でしょう。魔法陣とスマホの技術の相性が良かったのです」

「自分では、良く分りませんが・・・」


エバートンは俺を買いかぶりすぎではなかろうか?


「ムカイが王国騎士団で大魔術師と呼ばれていたのですよ、ヒデキ殿ほどスマホの魔法陣をうまく使いこなせていなくても・・・」


ムカイのスマホは俺よりもかなりバージョンが古かったな。

使い勝手も悪かったかもしれない。


「それに、私の開発したマジックアイテムをエリー殿と二人分提供いたします。これから検討して行きますが、色々な戦術が立てられます。25日間は準備に使えます。その間、ヒデキ殿に協力を願いたいのです」

「もちろん協力しますが、具体的にどのような事をすれば良いのでしょう?」

「私が知らなかった魔法陣の検証と応用実験に協力していただきたい。先程も言いましたが、私の組んだ魔法陣、開発したマジックアイテム、全て提供いたします!」


エバートンの言葉を聴いていて、1つだけ確信が持てたことがある。

彼は魔族を倒すためならば、どのような代償も厭わない。

それは俺とエリーにとって、メリットとなる。

もちろん打倒魔族が成就すれば、どうなるかは分らない。

しかし、現時点ではエバートンと共闘するメリットは計り知れない。

万が一エリーの正体がばれても、打倒魔族の目的がある以上それが果たされるまでは、安全だろう。

エバートンにとって、それほどまでに、打倒魔族が最優先なのだ。


「分りました。少なくとも今回のダンジョン攻略までは、共闘関係を結びましょう!かまわないな?エリー?」

「私はヒデキ様に従うだけです」


俺はエバートンに右手を差し出した。

エバートンは俺の右手をしっかりと握る。


「では、ダンジョン攻略のため!!」

「よろしくお願いします」


俺達はがっしりと握手した。


   

  

「それでは、早速ですが、魔法陣の検証に移りましょう、ああ、お勧めの7つの魔法陣は全て闇魔法です、後ほど検証して下さい。それよりもまず検証したい魔法陣があります!」

「どれでしょう?」

「先程、エリー殿の分身を作った魔法陣です」


俺は『ドッペルゲンガー』の魔法陣を呼び出した。


「また分身を?」

「ええ、この子に使わせて頂けますか?」


エバートンはメイドの一人を指差した。


「構いませんが、かなり魔力を使いますよ」

「この子の魔力は上級魔術師よりは上です。発動して意識を保つぐらいは大丈夫でしょう」

「そうですか?それでは、どうぞ」


メイドさんの横に立ち、スマホを目の前に翳してあげた。

魔法陣が発動し、分身が横に現れる。

分身の方に意識が移り、てくてくと歩いて少し離れた所に立った。


「分身に攻撃をしていただけますか?」

「危険ですよ、本体の方にも影響が出るかも知れません!」

「確実に出るでしょう。だからこの子で実験をするのです」

「いくら使用人とは言え、非人道的ではないですか?」


俺はエバートンを睨んで、反論した。


「ヒデキ様・・・この子・・・人間では・・・いえ・・生き物ではありません」


エリーが俺の袖を引張りながら言った。


「なんだって!?」

「この子からは、生き物の持つ生命エネルギーが全く発せられていません」

「どういうことだ?ゾンビか何かなのか?」

「いいえ、ゾンビでも生命の残滓があります。この子は最初から生きていません!」

「??」

「エリー殿の言う通りです。ヒデキ殿その子に触れてみて下さい」


エバートンが言うとおり、メイドさんの手に触れてみた。


「!?」


冷たかった・・・


「人形?・・・自動人形オートマターか!!」

「正解です。私が1年かけて完成させました。対魔族用の兵器のつもりだったのですが、単純な命令しか実行できないので、断念したのです」

「そうでしたか・・・では、攻撃しても?」

「完全にばらばらにならない限り、修理可能です」

「分りました、攻撃します」


俺はスマホの画面を、ファイヤー・キャノンに切り替えた。

検証開始だ。


で、結局色々と魔法が陣が増えました。

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