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シルバーファング

どうも戦闘回でないと、苦戦する傾向にあります。

今回もきつかった。

「ヒデキ殿ここが、冒険者ギルドブルネル支部です」


デトレフさんとシルバーファングのメンバーに案内されて、冒険者ギルドに赴いた。

当たり前だが、レイト村とは比べ物にならないほど大きい。

豪奢な二階建ての建物で、1階に受付窓口が、4つあった。

入って左右の壁には、冒険者への依頼が多数貼ってある。

もちろん文字は読めないし、今日は依頼を受ける訳ではない。

報奨金銀貨30枚の受け取りと、先ほど伯爵から受け取った金貨30枚のうち27枚を預けに来たのだ。

この世界、銅と銀よりも金の価値が極端に高く、金貨1枚が銀貨100枚に相当する。

普通に銀貨10枚が金貨の値だと思っていたので、ガウラン辺境伯にレポート用紙30枚を、金貨30枚で売ってしまった。

一冊108円で買ったレポート用紙30枚を金貨30枚・・・300万円といったところか。

日本円にして1枚10万円換算・・・とんだ暴利だったわけだ。

そんな大金を駆け出し冒険者の俺にポンと渡すのだから、ガウラン辺境伯は豪快な男だ。

そんな大金を持っているのはさすがに恐いので、金貨3枚を残して冒険者ギルドに預けることにした。


これで手持ちの金は、金貨3枚、銀貨30枚、銅貨13枚になった。

ちなみに銅貨100枚で銀貨1枚の値である。

街の物価に合わせて、金貨を降ろしていけばよいだろう。

この世界もファンタジー世界の例外に漏れず、冒険者ギルドが銀行の代わりになる。

もちろんレイト村のような小さなところでは無理だが、都市部にある冒険者ギルドならばどこでも出し入れ出来るのだ。

他国でもその国の通貨価値に合わせて降ろせるのだから、非常に便利だ。


それとエリーを冒険者として登録する。

ここから先、人間の姿で暮らしていくことになるため、登録することにしたのだ。


「エリーです、冒険者ヒデキの妻で、魔術師です」

「名前と職業だけでいいですから」

「えーーー!!!」


無事にエリーの登録も終わって、人間としての身分も保証された訳だ。

これでエバートンに変な勘繰りをされても、人間であると言い張れる。


手続きが終わり、デトレフさんとシルバーファングのメンバーと一緒に、食事をとる事になった。

冒険者ギルドの二階は一角が食堂となっているそうなので、二階に登っていった。

食堂は丁度、朝食の時時間帯が終わり、客はまばらだ。

俺達は真ん中にある8人がけのテーブルに座って、各々注文をした。

俺は字が読めないので、デトレフさんと同じものを、エリーはリーナと同じものを頼んだ。


「さて、3日後の調査に俺達全員が行くことになっている訳だ。俺とヒデキ殿、エリー殿はシルバーファングの臨時のメンバーとして行動したいが、かまわないか?」

「「「もちろんですとも、デトレフ師匠!」」」


シルバーファングの面々は全員同時に頷いた。


「師匠は辞めてくれ、俺はもう半分隠居しているようなものだ。それよりヒデキ殿、エリー殿にとの正式な顔合わせをしたい、お前達から自己紹介を頼む」


テーブルの向かい側に陣取ったシルバーファングの面々で、左端の一番背の高い、すらっとした30代半ばの細身長身の男が、立ち上がった。

髪はブロンド短髪、瞳はグレー。

爽やかなイケメンだ。


「シルバーファング、リーダーのクラウスです。剣士、使う武器はバルディッシュとロングソード、魔法は炎を中級までです」


次にその隣の太った男が立った。

中背、髪はダークブラウン、瞳はブラウン。

角ばった顔で、いかつい顔をしている。歳は20代後半、俺より少し上か?

少し神経質そうだ。


「シルバーファング、サブリーダーのイグナーツです。剣士、武器はモーニングスターとラージシールド。主に盾役です。魔法は治癒魔法を中級までです」


真ん中の男が続く。

中肉中背 髪はブラウン、瞳もブラウン。

おおらかで人の良さそうな若者だ、歳は二十歳くらいか?


「シルバーファング、ヴィレムです。アーチャー、武器はショートソードと弓。遠距離攻撃要員です。魔法は風魔法中級までです。」


次の男が立つ

細身で背は低い 髪はブロンド、瞳は碧眼。

狐のような、細顔に細目。

かなり神経質そうな30代後半くらいのおっさんだ。


「シルバーファング、ベッツです。戦士とシーフ、武器はエストック。サブアタッカーと罠感知及び解除要員です。魔法はサーチとリリースに特化しています」


最後にリーナが立った。

改めて見ると、リーナは美人だった。

歳は18歳くらいだろうか?

金髪を後ろでポニーテールにくくり、きれいに纏めている。

碧眼というよりは、少し緑がかっている。

プロポーションは抜群だ。大きな胸、くびれた腰、形の良いヒップ。

顔は瓜実顔にすらりと鼻が通っている。


「シルバーファング、リーナです。魔術師、武器はアイシクルスタッフ、攻撃魔法と治癒魔法要員です。魔法は炎、水、治癒を上級、風、土をそれぞれ中級まで使えます」


次は俺達の番だ。


「ヒデキ、魔術師です。魔法は炎、水、土、風、治癒、闇、浄化全て上級まで、結界はS級まで使えます。」


エリーがすぐに続いた。


「エリー、魔術師です。魔法は炎をS級まで使えます。他に探知が出来ます。ヒデキ様の妻です」

「ほう、S級!!それは頼もしい。ヒデキ殿も全ての系統の魔法が上級と、結界をS級とは驚きですな」

「今回のシルバーファングは、かなり強力なパーティーになるな」

「後衛に魔術師が3人ですよ、かなりの魔物に対抗できますよ~。しかもデトレフ師匠がアタッカーで参加、安心して調査に行けますね~」


クラウスとイブナーツが感心し、リーナがにこにこして言った。


「リーナ、慢心するな!現時点でライカンスロープ、イフリートが確認されているのだ。その上にいるであろう魔族の正体も分からん、決して楽な調査ではない」


デトレフさんがリーナを嗜めた。


「はい、すみませんでした」


リーナはしゅんとなる。


「ライカンスロープはなんとかなりそうですが、イフリートはやっかいですね。エリーさんが炎系S級魔術師というのが、あまり有利にならない。」


クラウスが冷静に分析した。

魔人の恐ろしさは冒険者であれば、身にしみて分かっているのだろう。

シルバーファングの面々の表情が硬くなった。


「まあ、今回は討伐ではなく、調査だ。危なくなれば逃げれば良い。それより飯が来たぞ、みんな食おうじゃないか!!」


デトレフさんが言うのと同時に、頼んだ料理が運ばれて来る。

みんな気を取り直して、料理を食べ始めた。


俺はデトレフさんと同じメニュー。

塩と胡椒で味付けされた焼き鳥、ライ麦パン、根野菜のシチューが出てきた。

デトレフさんが果実酒を頼んでいたので、俺も頼んで見た。

焼き鳥は地球の居酒屋で食べるのと、変わらない味で旨かった。

シチューもコンソメ風の味付けで、なじみ深い味。

ライ麦パンも悪くなかったが、米が食いたいと、心の底から思う。

外国に来て、日本食が食べたくなる日本人の気持ちが、よく分った。

果実酒は口当たりが良く、アルコールも強くなくて飲み易かった。

梅酒の水割りのような感じだ。


シルバーファングのメンバーに、3日後の調査に必要な物を聞いて、メモをした。

システム手帳にメモを取っていると、リーダーのクラウスが興味深そうに見ていて話かけて来た。


「ヒデキ殿、それは先ほどガウラン辺境伯に売られたものとは、また違うものですな?」

「あ、これですか?大きさが違うだけで、同じものですよ」


俺はクラウスに手帳を見せて、説明した。


「ほう、ヒデキ殿は実に珍しいものを持っておられますな。この手の物は高く売れますよ。メモとかに使うにはもったいない」


クラウスは手帳をまじまじと見ながら言った。


「辺境伯だけではなく、商人にも高く売れますから、安い紙を買って、こちらは軍資金が必要な時に売ることをお勧めします」

「なるほど、貴重なアドバイスありがとう御座います、そうしようと思います」

「それにしても、このような品を持っていた商人・・・どこから来たのでしょうね?」


クラウスが不思議そうに尋ねた。

本当の事は言えないし、言っても信じてもらえるかわからない。


「さあ、詳しいことは聞きませんでしたから」

「そうですか」


クラウスには悪かったが、ごまかした。

エリーとリーナは、肉や野菜を調理したものを、パンにはさんで食べていた。

リーナがガウラン辺境伯に口説かれた時の話をしているようだった。

食事が終わったら、買い物に行こうと思った。














次回も苦戦するかも知れませんが、毎日投稿は続けます。

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