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新たな大陸

新章の開始です


朝になり、グレイストークに食事を用意してもらって朝食を取り、その後、外へと出た。

グレイストークの屋敷・・・いや屋敷ではない・・・外から見ると、ただのあばら家だった。

中に入ると、何部屋もありとてもこのあばら家におさまるとは思えない。

空間利用の魔法とは、すごいものだ。


「どこへ行くのですか?」

「お前達を他大陸へ飛ばす」


グレイストークは小高い丘に向って歩き出す。

よく分からないが、俺たちも彼の後に続いた。

小高い丘を登りきり、先を見下ろすと、1キロほど先に海が見えた。


「ここが世界の果て・・・という事になっている・・・」


ここがこの大陸の東端か。


「なんて大きな湖でしょう!ダウの森にあった湖が水たまりに思えます」


エリーが海を見て、感嘆の声を上げている。

クロエも同様らしく、立ち尽くしていた。

しかし俺は海を見るのは初めてではない・・・もちろんこの世界では初めてだが、地球では海を知らない人間はいないだろう。

それよりも俺が注目したのは、海岸に着くまでの岩場に刻まれている大きな魔法陣だ。


「グレイストークさん、あの魔法陣は?」

「あれで、飛んでもらう」


俺の問いに、あっさりと答えが返ってきた。

ああ・・やっぱりそうか・・・


「飛ばされる先は、どのような大陸なのですか?」

「知らん!!」

「ええっ!?」

「あの魔法陣は一度しか使えん。帰りも一度きりだ。だから、確かめることが出来ない」

「新たに描き直すことは出来ないのですか?いや、描き直す必要もありませんよ」

「スマホとやらで写し取っても無駄じゃ。この転移魔法陣は、使ってしまえば二度と発動しない・・・再現不可能な魔法陣・・・そのような文言が刻まれておる」

「魔法陣の文字が読めるのですか?」

「勿論全部は読めんが、再現不可能の文言はどの魔法陣も同じだ、それが刻んである」


再現不可能なら、スマホで写しても無駄だと言うわけだ。


「つまり、飛ぶ先で援軍が得られるかわからないわけですね?」

「そうだ、不可能だと判断したら、すぐに帰還してこい。次は西へ飛ばす」

「!?」


多分この大陸の東西南北に転移魔法陣があるのだろうか?


「他の転移魔法陣の場所は分かるのですか?」

「お主が戻ってくるまでに、探しておくわい。心配せずに行って来い!!」


会話をする間に丘を下り、魔法陣の近くまで来ていた。


「お前達3人に、これをやる。身につけていれば、魔力の回復速度が5倍になる護符アミュレットだ。戦闘が続く時には役立つだろう」

「そのような貴重な物を頂くわけには・・・」

「最近作った試作品だ、効果がない時は許せよ」


最近・・・もしかしたらエバートンの使っているアイテムのいくつかは、この人の作品かもしれないな。


「分かりました、結果はお知らせします」


護符を受け取り、俺たちは、グレイストークに頭を下げた。


「うむ、行け!!」


そっけない調子でグレイストークは言った。

転移魔法陣へ入り、魔力を込める。

一気に魔力量が減り、真白な空間へと飛ばされた。


― ― ―


いつものようにすぐには、通常空間へ戻らず、俺たちは10分ほど白い空間を漂っていた。

それだけ距離があると言うことだろうか?


突然、通常空間に戻る。


そこは、ジャングルのど真ん中だった。

足元には深い草が生え、そこに刻まれているだろう魔法陣がまったく見えない状態だ。

ダウの森と違い、熱帯に生えるような木々にシダ類らしい草が生茂っている。

明るくはないが、ダウの森のように陽の光が全く隠れるようなことはなかった。

気温も心なしか高いようだ。


「てっきり海岸に出るかと思ったが、何処だ?ここは?」

「まるでダウの森のようです」


エリーが俺の横に寄り添って、腕を取る。


「エリー、周辺に魔物や魔族、人の気配はあるか?」


エリーは少し目を閉じた後、安心したように言う。


「いいえ、魔物や魔族、人は近くにいません。小動物の気配だけです」

「そうか人もいないか・・・おい、ノーマ!起きてくれ!!」


俺は首のロケットをコンコンと叩く。


「なあに?どうしたの?」


あくびをしながら、ノーマが空中に出現する。


「何?またダウの森!?・・・違うわね・・・ここは何処なの?」

「それが分からないから、お前を起こしたんだ。精霊か妖精がいたら、情報を頼む」

「精霊は近くにはいない・・・ピクシーもハイピクシーも・・・いえっ!!そこにノームがいるわ。人間を恐がっているから、ここで待っていて」


ノーマは俺たちから10メートルほど離れたところへ飛んで行き、話しかけた。


「恐くないから、出ておいで!!」


ノーマが呼びかけると、地の妖精ノームが姿を表す。

丁度ノーマと同じぐらいの背丈だが、白いひげを顎に蓄えたじいさんだった。


「ハイピクシーか?何か用か?あの人間達は?」

「だから恐くないって言ったでしょ!ちょっと聞きたい事があるのよ」

「何じゃ?」

「ここは何処か教えて?国の名前とか人間が何処に住んでいるとか、教えて頂戴」

「ハイピクシーなら、長く生きておるじゃろうに?知らんのか?まあいい、教えてやろう。ここは、竜王王国にある『サラの森』じゃ」

「竜王王国?ドラゴンが国を治めているの?」

「いや、ドラゴンが群棲する山の麓にあるからじゃ」

「その国はどっちの方向にあるの?」


ノームは俺達と逆方向を指差す。


「北の方角ですね」


エリーがノームの指差した方を見て言った。


「遠いの?」

「ワシの足で、10回ほど月が登って沈むくらいかの・・・もう良いか?」


ノームは俺達を怯えたようにちらちらと見て地面に戻ってしまった。


「あんなに恐がらなくても良いでしょうに・・・」

「ねえ・・・」


クロエとエリーがひそひそと囁きあっている。

ノーマが戻って来て、肩を竦めた。


「ノームの足で10日なら、俺たちの足なら3日ほどかな?」

「普通ならね」

「どういう意味だ?」

「ヒデキの大きさで、この森を歩けると?」

「ああ!!」


道が全くなかった・・・


「時間もないし、目立ちたくなかったが、翼竜を使って森を抜けよう」


俺はまずロックゴーレムを召還し、鬱蒼と茂った樹木をなぎ倒し、20メートル四方の広場を作り、翼竜を召還する。

翼竜は上昇し、俺達はそのまま北へとむかった。

かなりの高度で北へ進むと、すぐにドラゴンが棲息する山が見えてきた。

山ではなく山脈だ。

麓に微かに見える城が竜王王国の王城だろう。


「ヒデキ様、このまま王国に行くのですか?」

「さすがに翼竜で竜王王国に乗り込むのは、まずいだろうな・・・街道から少し離れたところで降りて、後は歩こう」


街道からそれた、ちょっとした平原に人が近くにいないのを確認してから翼竜を着陸させる。

翼竜は目撃されても、竜が生息する山脈が近いから、不自然ではないかもしれないが、人が乗っているのを見られると、何かと面倒だからだ。


街道に続く小道を出て、街道に出ると、多くの人々が往来していた。

馬車や馬も多く、活気がある街道だ。

道行く人々や亜人の格好もザナ大陸と、それほど違いはない。

全くの異文化ではないかと心配していたが、そうでもないようだ。


「ヒデキ様!ドラゴンが紛れ込んでいます!!」


エリーが俺に囁く。


「何?人化しているのか?」

「多分そうだと思います」

「どこだ?」

「離れているので、見えませんが、私達と同じ方向へ進んでいます」

「竜王王国へ向っているのか?何をしているのだろう?」

「あっ!?立ち止まりました。どうやら私に気付いたようです。こちらへ向って歩いて来ます」


エリーが不安そうに俺の後に隠れる。

クロエも不安になったのか、俺の後に隠れた。


「ここで立ち止まっていても、仕方がない。進むぞ!まさかいきなりドラゴンになって襲って来たりはしないだろう・・・」

「来ました!!正面の白い服を着た男がそうです」


俺は立ち止まり、エリーが言った男を見る。

白いシャツにグレーのズボン、金髪碧眼の優男と言った風貌だ。

男は俺の前まで歩いて来て、俺ではなく後のエリーに話しかけた。


「やあ!こんにちは!ご同輩!!」


プロットの構成がうまくいかず、ストックが作れませんでした。

しばらくはイレギュラーな投稿になるかもしれません。

なるべく1日おきの投稿を目指します。

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