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2都市奪回作戦 ②

今から外出で、夜中過ぎまでもどれないので、早めに投稿します。

少し荒いですがご容赦を。

ツーロンの中に入ると、暫くは商人と同じ方向へ歩いて行った.

そして、途中で立ち止まり振返る。

帝国の占領下にあるためか、往来に人影はなく静まり返っていた。

帝国兵の兵舎を探そうと思ったが、今回こちらは陽動だ。

此処で充分だろう。

俺はバーセルと同じ様に、ロックゴーレムを召還する。

いきなり出現した岩の巨人に、城門を警備していた帝国兵がけたたましく笛を鳴らした。

これで、帝国兵が出てくるだろう。

俺は雷獣も呼び出し帝国兵が駆けつけて来るのを待った。


すぐに帝国兵は大隊編成でやって来た。

俺はロックゴーレムと雷獣に、帝国兵を蹴散らし攻撃するように命じた。

ロックゴーレムは文字通り、帝国兵を足で蹴り飛ばし、雷獣はいつもの様に帝国兵に稲妻を落とし始める。

帝国兵は城外での騎馬戦が本領なのだろう。

狭い往来での騎馬の操作に戸惑い、馬ごとロックゴーレムに蹴り飛ばされ、屋根まで飛ばされて落ちて来た。

雷獣は帝国兵の弓や槍の攻撃をかいくぐり、雷をピンポイントで帝国兵に落とし続けている。

この様子では、隣のディリから援軍が来るのは時間の問題だろう。

と、思っていた矢先、3メートルほどの高さのストーンゴーレムが数多く走って来て、ロックゴーレムへ攻撃を始めた。

ロックゴーレムは頭が城壁をはるかに越える巨体だ。

ストーンゴーレムとの戦いは、ガリバーと小人との戦いを思い出させた。

だが、ガリバーは小人に苦戦したが、ロックゴーレムはそうでもなかった。

わらわらと取り付いてくるストーンゴーレムを踏み潰し、蹴り飛ばし、殴りつけて潰している。

どうやら救援が来るまでの時間稼ぎのようだ。


だが、驚いた事にストーンゴーレムは次から次へと駆けつけてロックゴーレムへと取り付いては、倒される。

そして、また駆けつけてくる。

切りが無い!!

これはエバートンが言っていた、召還ではなく、魔術師が作り出しているゴーレムじゃなかろうか?

その証拠に、単純同じ攻撃しかしてこない。

だが数が問題だ、このままだと本当にガリバーと小人になりかねない。

ロックゴーレムにストーンゴーレムを蹴散らし続けるように命じて、俺は雷獣についてくるように命じて、ストーンゴーレムを量産している魔術師を探すことにした。

兵舎か領主の館か?

とにかくストーンゴーレムが走ってくる先を目指して進む。


ストーンゴーレムには雷獣の攻撃命令は出ていないらしい。

『不可視』を発動させている俺は当然として、雷獣も無視して走ってゆく。

俺の予想通りにストーンゴーレムは、領主の館から出て来ていた。

どでかい扉は開放され、ストーンゴーレムが15秒に1体のペースで走って来る。

ここまで敵が来ないと思っているのか、警備は皆無だ。

俺と雷獣は一番奥の部屋まで素通りだった。

そして、その部屋には案の定、魔力回復ポーションを飲んではストーンゴーレムを作り出している魔術師がいた。


だが、これでチェックメイトだ。

魔術師は雷獣に驚き、攻撃魔法を繰り出したが、喉笛に噛み付かれての電撃で黒焦の骸となった。

すぐにロックゴーレムの所へ戻ると小人に縛られたガリバーよろしく、大量のロープに動きを封じられかけていた。

ロープは大勢のストーンゴーレムが綱引きの集団みたいに引っ張っている。

ロックゴーレムへ帝国兵は、攻撃魔法を連続でぶつけ、ロープを持っていないストーンゴーレムはカタパルトやバリスタで攻撃していた。


俺は雷獣にロープを全て切断するように命じた。

雷獣はロックゴーレムへ雷を落とし、一気にロープを焼切ってしまう。

ロープが切れたことにより、ストーンゴーレムはどっと後へ将棋倒しとなって倒れた。

拘束が解かれたロックゴーレムは、倒れたストーンゴーレムを踏み潰し、カタパルトやバリスタも蹴散らす。

雷獣には兵士への攻撃を命じ、一気に形勢は傾いた。

と、敵の魔術師の1人が上空へ向けてファイヤーボールを打ち上げた。

どうやら救援要請の狼煙の代わりらしい。

これでツーロンでの俺の任務は終了。

次はディリの奪還だ。


雷獣に城門の扉を破壊させた後、ロックゴーレムと敵を攻撃し続ける様に命じて、ツーロンを出た。

『不可視』を発動したまま、エバートンが待機している幕舎へと向う。

幕舎に入り、スハイツ等王国騎士団の目がないのを確認して、『不可視』を解除した。


「ヒデキ殿、ご苦労様です。首尾良く行ったようですな?」

「はい、ディリへの救援要請を確認してから、退いて来ました。敵の魔術師はやはりゴーレム製造の魔術を使っていました。邪魔だったので、雷獣に始末させました」


敵とは言え、「始末」という言葉が使えるようになってしまった。

やはり侵略者という意識が強いのだろう。

魔族や魔物と同じ意識で戦えている。

俺はおそらく、他国に攻めこむことはできないだろう。


「やはりゴーレム製造系の魔術師がいましたか・・・ディリにもいる前提で攻撃したほうが良いですね」


俺の心中を知ってか知らずか?エバートンはディリ奪還の算段を始めた。


「ヒデキ様、お疲れさまです」


エリーがお茶を入れて来てくれた。


「ありがとう。エリー」

「いいえ、今回は私、あまり活躍出来ませんから」

「そんな事ないだろう。エリーは俺たちの切り札だから、皆、安心して戦えるんだ」

「そんな・・・ヒデキ様・・・ありがとうございます」


俺は少し和んだ。


「さあ、ディリを取りもどしましょうか!!」

「分かりました!!」


エバートンの後に俺とエリーが幕舎を出る。

スハイツ率いる王国騎士団がディリへの攻撃を今か今かと待ち構えていた。

少し離れて、冒険者3パーティが控えている。


「ヒデキ殿お疲れ様です」

「お疲れヒデキ!もうひと疲れ頼むぜ!!」


デトレフさんがねぎらいの言葉を、セルゲイが冷やかしの言葉をくれた。


「二人とも有難う!!」


どちらの言葉にも思いやりがあった。


「ディリからの救援がそろそろ出ますよ」

「ああ、やはりあの上空で爆発したファイヤーボール・・・」

「そうです、敵の魔術師が最初から上を狙い放ちました。間違いなく救援要請の合図です」


3人で話していたら、ディリとツーロンの陸橋に帝国兵が見えて、ツーロンへ向って行くのが見えた。


「ヒデキ殿!翼竜の召還を!!」

「はい!!」


すぐに翼竜を召還し、俺たちの目の前に着地させる。


「冒険者パーティ、エリー殿、ヒデキ殿は翼竜に乗って下さい。今からディリの奪還作戦を決行します」


エバートンと親衛隊も乗り込み、指示を出す。


「スハイツ殿、城門が開きましたら、一気に突入を!!」

「承知しました!!御武運を!!」


俺の命令で翼竜が上昇し、ディリの城壁内、はるか上空で停止する。


「ツーロンでは、領主の館に魔術師がいて、そこから大量のゴーレムを魔法で作り出していました」

「ディリでも同じ配置である可能性が高いですね。ゴーレムを作り出す前に、片付けてしまいましょう。暗殺が得意な方は・・・」


エバートンが見回すと、ベッツが手を上げた。


「俺がやろう、解錠も得意だから、丁度いいだろう」

「それではお願いできますか?」

「ああ、今から降りて、一仕事だな」

「では、この魔法陣を!!」


エバートンがベッツにスクロールを渡す。


「相手に攻撃を仕掛けるまで、完全に姿を消せます」

「ああ、ダミアン殿とセルゲイがベリアルを切った時に使った・・・」

「そうです、使いきりですから魔術師を倒して、終わりです」

「了解!!魔術師を倒したら、合図の火矢を打ち上げるよ」

「頼みます」

「じゃあ・・・姿を消して・・・重力制御の指輪を使って!!・・・行って来ます」


ベッツはすぐにスクロールを使い、姿を消した。

声が途中から翼竜の下から聞こえたから、すぐに飛び降りたのだろう。

この高さから、ためらいもせずに飛び降りるとは、さすがS級冒険者だ!!



明日も投稿予定です。

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