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嘘の嘘 本当の本当  作者: カカオ
第1章 始まり
9/100

お菓子作り

閲覧ありがとうございます。

今回は予告通りお菓子作りについて書きました。

10時になると、キッチンにはエプロンをつけた全員が集まっていた。


「うわぁ、光のエプロンかわいー!」


プリちゃんが光に駆け寄る。


「……いや、これは母親の趣味だから突っ込むな」

「え? 可愛いのに嫌なの?」

「当たり前だろ!」


光がつけているエプロンは、白い生地にフリルがついたものだった。光が美人なだけによく似合っている。まぁ、口を開けばあれだが。


「んでぇ、なぁにつくるの?」


愛がプリちゃんに駆け寄る。


「えっとね、クッキー!」


これなら皆作れるよね、とプリちゃんが続ける。


「なぁんだぁ、簡単簡単」


愛は何故か自分に言い聞かせるようにいう。


「じゃ、作るぞー! クッキーだっけ?」


紗季が皆に呼び掛けた。皆、一斉に紗季の方を見る。


「う、うん。でも3人ずつで分けて作った方がいいんじゃないかな? ほら、6人で作るってちょっと人数多いと思うの」


波が提案する。

滴もそれに賛成だ。



「ん、そうしよっか。くじで分ける?」

「それでいいと思う……!」

「オッケー」


紗季が紙にあみだくじを書き、皆が始める位置を決めた。


「じゃあいくよー?」



………………。


結果は、紗季と愛とプリちゃんのチーム。滴と波と光のチームだった。


「波と光、宜しくね?」

「一緒に頑張りましょ……!」


波が気合を入れているのと反対に、光はどこが違うところを見ている。


「光? どうしたの?」


気になって声をかけたが、光はなんでもない、としかこたえなかった。


……?


場をとり直すように、波は苦笑いをしてつくろっかといってくれた。

滴も光の事は気になったが、いつまでも気にしていても仕方がないと思い、気をとり直す。

レシピは、波が紙に書いてきてくれたのでわかっている。

卵や小麦粉などを出し、作る準備を着々とすすめる。

気づくと、光も準備をしていた。


そうして作り出し、ハンドミキサーで材料を混ぜていると、どこかで悲鳴が聞こえた。

滴と波は、慌てて悲鳴が聞こえた方へ走る。


「ど、どうしたの!?」


それこそ悲鳴じみた声で滴が聞く。


「な、何でもないよぉ。 気にしないでぇ……?」


明らか大丈夫そうではない。ボウルを持っている愛の服やエプロン、顔などには薄い黄色のものがついていて、床には割れた卵が落ちている。


「……なにやってんだか」


はぁ、と光がため息をつく。


「……光んにいわれるとぉ、ちょおムカつくんだけどぉ!」


あーあ、また愛と光が喧嘩しちゃうなぁ……。

滴は、その場にいた愛と光以外の3人と彼らの言い争いを聞きながら掃除を始めた。

このお菓子作り、ちゃんと終わるのだろうか。


滴は心配していたが、両チームともどうにかこうにかお菓子は出来上がった。向こうのチームのが黒かったのは仕方がないと思う。こっちのチームは、波のお陰かきれいに出来上がっていた。


出来上がったお菓子を皆で3時のおやつの時間に食べてみる。

滴は、とりあえず自分のチームのものを食べてみた。予想通り美味しい。家で作ったのよりも美味しくできたのは、やっぱり波のお陰だ。

光も食べてしきりに頷いている。


「そ、そっちの食べていい?」

「い、いいよ! 出来れば全部!」


波が聞くと、紗季とプリちゃんはどこかへ走り去ってしまった。

どうしたんだろ、と波は呟きながら紗季達が作ったクッキーを口へ運ぶ。


「……………………」


波まで紗季達と同じ方向に走っていってしまった。


「……」


現在ここにいるのは3人だ。滴は数える。

恐らくだが、紗季達が向かったのはトイレだ。しかし、しかしである。食べないわけにはいかないじゃないかっ!


滴は決意をして、そのクッキーを掴み、口にそっと入れた。1、2回噛み、向かう先はやっぱり












……トイレだった。






読んで下さってありがとうございます。

私は昔、砂糖と塩を間違えてスイートポテトを作ったことがあります。スイートポテトにたくさんの塩を入れて作りました。そのあと、しょっぱいのを隠すため、砂糖を大量にいれたのですが、余計に不味くなりましたよ!

やってみたい人はやってみてください。材料を無駄にしないで欲しいですが。

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