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嘘の嘘 本当の本当  作者: カカオ
第6章 ヘザー
72/100

意外なこと

閲覧ありがとうございます。

昨日の投稿、サボってしまいすみませんでした。

「……説得するか」


しばらくの沈黙の後、光が呟いた。

一番お爺さんのお願いに乗り気でなかった光がそう言ったことで、滴達は驚く。

どうして光はそう言ったのだろう。やはり、お爺さんの手助けをしたかったからだろうか。


「うん、そうしよ!」


続いて、紗季が片手の拳を空の方へと伸ばす。


それに釣られて、滴達は結局お爺さんに協力することとなったのだ。


お爺さんはそれを見て、シワでただでさえシワシワな顔を、さらにクチャクチャに歪めた。


「……宜しく……頼んだ……ぞ……」


お嬢さん達ならおそらくできるだろう、とお爺さんは言う。

そのお爺さんの目は、穏やかだった。まるで可愛い孫娘を慈しんで見守っている祖父のように。









「──とは言ったけど……」


滴達はお爺さんと約束を交わし、町を歩いていた。

片っ端から、ヘザーの居場所を探すべきであろうか。お爺さんが言うには、ヘザーはどこかの洞窟の奥に閉じ込められたらしい。

あの日、助けに行ったお爺さんを不老にしたのは、真っ暗な洞窟だったそうなのだ。


だが、地図を見ても洞窟などという文字は一切見当たらない。これでは洞窟自態を探すので手一杯になってしまいそうだ。


「お爺さん、何で私達にお願いしようと思ったのかな?」


プリちゃんが、ふと思い出したように滴達の方を向いた。

何気ない質問ではあったが、滴達は答えることが出来ない。その答えはお爺さんだけが持っているものであり、滴達は持ち合わせていなかった。お爺さんが滴達にその理由を言っていなければ、知る由もないのだ。


「なんでだろぉねぇ?」


愛は心底不思議そうに斜め前を見つめている。けれど、おそらくその瞳は何も写していないのだろう。回想に更ける愛を見るのに何となく違和感を感じ、滴はサッと目をそらした。


「……手当たり次第でもいいから、町の人に聞こうか。どこに洞窟があるか」


話を少し変えすぎたかな、とも思ったが、今はお爺さんがどうだとかいう話し合いよりも、ヘザーの居そうな居場所を探すのが優先されるべきだ。

波が滴のようにそう思ってくれたこともあり、滴達は本格的に聞き込み調査を始めたのだった。









読んでくださりありがとうございました。

今日は、一日空けたからかますます上手く書けなくなっていて驚きました。

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