友達と過ごす夜
閲覧ありがとうございます。
昨日に引き続き、今日も朝の投稿出来ませんでした。
ちょっと残念です。
「そうだ、明日お菓子作りしない? 皆と仲良くしたいし」
姫がそっと微笑む。
姫という名前だけあって、どこかのお姫様のような綺麗な笑顔だ。
「あ! 良いね! やろうよ、それ。こう見えて私、料理は得意なんだよ!」
紗季がパァァッと顔を輝かせる。
波と愛もやる気満々なようだ。もちろん滴もだ。
「んじゃ、明日の10時にキッチン全員集合ってことで」
紗季の号令で私達は解散した。
外では真ん丸の月がキラキラと輝いている。
コンコン。
夜の2時頃の事である。滴の部屋のドアが控えめな音で鳴った。
誰だろうか、こんな遅くに。
「はーい、入っていいよ」
一応ノックをするのは常識だが、部屋に鍵というものはない。
カチャリという音がして、姫が部屋に入ってきた。
「ごめんね、寝れなくて」
そう言えば、小説でも、姫はなかなか寝れなくて主人公の部屋に入ってきていた。ここは小説通りに進んでいるようだ。
「そっか。じゃあ、一緒に寝る?」
確か、小説ではそう言って一緒に寝ていたはずだ。それを思い出して、滴は姫を自分のベットへと招く。
「……うん、ありがとう」
姫はにっこりした。
姫が来てくれたのは、滴にとっても嬉しいことだった。こうしていると、友達の家にお泊まりしているみたいだし、滴自身、知らない場所だからか興奮していてよく寝れていない。だから、そのタイミングで来てくれた姫にちょっぴり感謝する。
しばらくして姫が布団に入ってきた。
「あのね、私、姫じゃなくて、なにか違うあだ名つけてほしいの。姫って名前、呼ばれるの嫌なんだよね」
「そうなんだ」
まぁ、行動からしてわかってたけどね。
「じゃあね……」
滴は、そう考えてすぐにやめる。
「──いや、やっぱり姫が考えた方がいいよ。……『ツルピカ』もいい名前だったし」
しかし、姫は頭を横に振った。
「うーん、自分でつけるよりも他の子につけてもらいたいんだよね。そういうのって、仲良しの印みたいなものでもあるんでしょ?」
確かにだ。
知らない人のあだ名を付けることは、普通に考えてあまりない。
「……ん、プリちゃんは?」
苗字を使うのは嫌だな、と思ったので、 姫からプリンセス、そして、プリちゃんと変換したのだ。
姫はどうしてプリちゃんなのかわからなかったらしく、その理由を聞いてきた。そうして、説明すると、
「なるほどー。良いかも。なら、明日皆にそう呼ぶように言わなくちゃね」
プリちゃんは、とてもご満悦な様子だ。
私もそんなプリちゃんを見て、ニッと口角をあげた。
そして、次の日になった。
朝ごはんを食べるため、プリちゃんとキッチンまで行く。すると、既に波が来ていて、朝ごはんの準備をしていた。
「ごめん。おはよう、波。朝ごはんつくるの手伝おっか?」
「……あ、ありがとう……! おはよう」
滴は手伝おうとして手をのばす。しかし、ほとんど料理はもう既に出来上がっていることに気づいた。
「ごめん、もうほとんど出来てたんだね」
波は何時に起きたのだろう? 皆の分まで作ってくれるなんて、優しい子だなぁ、と素直に思う。
「……ほんとだね」
プリちゃんも驚いているようだ。
「おっはー、みんな! 元気?」
紗季もキッチンにやって来て、キッチンにいるのは合計で4人となった。朝ごはんも波のお陰でもう出来ている。
「あれ? あとの二人は?」
紗季がキッチンを見渡す。
「……だ、大丈夫だよ……? もう食卓に着いてるから……!」
波が先頭にたって私達を食卓に連れていってくれた。
明日はやっとお休み。でも忙しいんです……(泣)
読んで下さってありがとうございました。