打ち砕かれた希望
閲覧ありがとうございます!
話の進みが遅いと思いますが、少しずつ進めていきたいと思っています。
けれど、私は気づいた。
誰かを追放したら、その誰かが死ぬ。ゲームに参加しなかったら、自分が死ぬ。じゃあ、ゲームに参加して誰も追放しなければ良いんじゃないか、と。
なんだ、簡単なことである。
私は他の少女達に向かってにっこり笑って見せた。
少女達はそんな私を訝しげに見ている。
「参加して、誰も追放しなければ良いんじゃないですか?」
少女達は私の案を聞いて、やっと微笑んだ。
そう、誰も殺さなくてもいい方法だってある。こんな風に。
しかし、無情にもそんな案はすぐに打ち砕かれてしまう。
「無理です。あなた達の中にコンピュータの脳を持つ人が3人います。その脳には、誰か普通の人を追放するよう命令してますから。ほおっておけば、いつのまにか普通の人が全員追放されているでしょう。それから、その3人全員を追放するまでゲームは終わりませんから、精々頑張って下さいね?」
フフと笑う声が頭上から聞こえた。
参加するとなると、ゲームを終わらせるために、追放という名の殺人を自分が起こすかもしれない。そう思った。
コンピュータの脳に勝てるのだろうか?
私は自分を入れた少女の数を数えるために、そっと周りを見渡してみた。……6人である。要するに半分がコンピュータの脳を持つ人で、それ以外の半分が普通の人ということだ。
「では、全員参加、という事で宜しいですね?」
今いる場所も、前にいた部屋のようにドアの見当たらない場所だ。逃げ出すことはできないだろう。
私達はただ黙って頷くことしかできなかった。
読んで下さってありがとうございました。
1話1話が短くてすみません。長く書けるときは長く書きたいと思います。