追放ゲーム2
続きです。
今日は2度目の投稿です。
はぁ。追放ゲームって自作の新しい遊び? やっぱりアナウンスしてる人って小学生なのだろうか。それにしても、知らない人を巻き添えにして遊ぶって勇気あるね。
「──追放ゲームとは、そのまま、追放するゲームのことです。皆さん、ポケットの中を見てください」
言われるがままにポケットの中を手で探ってみると、何やら石のような物が手に当たった。取り出してみると、それは透明な丸いガラスのようだった。不思議とそれは羽のように軽い。
他の子も同じようなものをじっと見つめている。
「何これ」
誰かが言った。
「それは、あなた達の情報が組み込まれた、非常に便利な道具です。あ、なくさないで下さいね? あなた達の命のようなものですから。とにかく、このゲームでは他人のそれを盗んでもらいます。盗んだら、そこにある壁の窪みにそれをはめてください。そうすることでそれの持ち主をそこから追放することができます」
「……それ、追放するメリットあんの?」
1人の少女が眉間にシワを寄せた。そして続ける。
「──て言うか、あんたの遊びに付き合うほどこっちは暇じゃないんですけど」
これは私としても同意だ。私はそこまで優しくもないし、暇でもない。
「あなた達にメリットはありませんが」
アナウンスの女性の声は、少し話切って、
「──デメリットはあります」
と、続けた。
意味わかんないんだけど。説明もいまいちピンと来ないし、何で突然そんなゲームに参加させられなきゃならないのかもわからない。
「──参加しないとおっしゃるなら、あの夢で見たような動物達に食べられて貰います。ついでにいいますと、ゲームで追放された場合も同じです。まぁ、参加しないなんてことはありませんよね?」
私達は顔を見合わせて唸った。
恐らく皆同じ夢を視たのだろう。
読んで下さってありがとうございます!
引き続き書いていく予定なので、宜しければ今後も宜しくお願いします。