内緒ですか?
海「俺は一応、お前を認めることにした。」
「え・・・・・・・・・?」
海「昨日、色々考えた結果だ。調子に乗るな。まだお前を完全に認めたわけじゃない。」
「あっはい。ありがとうございます!!」
そのことだけ言って
海さんは学園に入っていった。
「うそでしょ・・・・・海さんが認めてくれた・・・・」
姫野「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうしたんですか?姫野さん」
姫野「●微笑みながら●なんでもないよ。行こう。学校へ」
「はい!」
教室
「海さん。わたっ・・・・・・●あわてる●」
あぶないところでした。
つい自分のことをわたしというところでした。
海「わたぁ?」
「僕、もっと海さんに認められたくて・・何か手伝って欲しいことありませんか?」
海「人の力借りるな。それは反則だ。」
「ですよね・・・・・・・・」
でも・・お兄ちゃんの身代わりで来たわたし。
今認められても、
みんなと別れることになっちゃう。
先生「湊。ちょっといいか?」
「はい。なんですか?」
先生「湊・・芸能活動中止になったのか?骨折で・・・」
「ちっちがいます。僕、双子の妹がいて、その妹が骨折したんです。」
先生「じゃあ、活動休止って話は?」
「母と父と一緒に暮らしていないので、僕が時々病院とか付いていかないといけないので」
「でも、2ヶ月ぐらいだけですよ?無期限じゃないし、すぐに復帰するつもりです。」
そういうと先生は何も言わずに出て行った。
わたしはなんて馬鹿なんでしょう。
先生にまで嘘ついちゃった。
学園にまで嘘ついちゃった。
ばれたらここにはいられなくなる。
それに・・・・お兄ちゃんにも迷惑かかっちゃう。
絶対にここの学園で生活していくんだから
がんばらないと!!
「絶対にばれちゃいけない・・・・・。よぉ~~~し!!がんばるぞ!」
姫野「何がばれちゃいけないの?」
わたしの独り言を姫野さんは聞いていた。
「その・・・えっと・・・」
姫野「俺はばらさないよ?内緒にしてあげるからいってごらん」
「姫野さん・・・・・・・・・」
わたしが女であることとなんで男装してこの学園にはいった事情を詳しく話した。
すると姫野さんは怒らずに
姫野「そっか・・・お兄ちゃん大変なんだね●笑う●」
「怒らないんですか?・・・・」
姫野「別に怒ることじゃないよ、確かに嘘つくのは悪いけどね・・・」
「ですよね・・・・・」
姫野「でも、湊は一生懸命がんばってるからさ、今はがんばるしかないと思うよ?」
「本当ですか?」
とわたしが聞くと
姫野さんはうなずいた。
姫野「じゃあ俺しか知らない秘密、お前に言うよ。お互い秘密言い合うと少しは安心するんじゃない?」
「いいえぜんぜん。でも、いいんですか?秘密言っちゃっても・・」
姫野「うん。」
「じゃあ、お願いします。」
姫野「俺がまだ小学校6年生の時のことなんだけど」
「はい。」
姫野「俺と海は小学校からの同級生でさ、今の海じゃない海も俺は知ってるんだ。」
「そうなんですか?なんか想像つきませんね~海さんが海さんじゃないって●笑いながら●」
姫野「海ってねとってもサバサバしているようだけど本当はとっても優しいんだよ?」
わたしはびっくりした
サバサバしているような人だと思っていたのに
とっても優しいなんて・・・
だから思った。
海さんの優しいところを見てみたいって・・・
でもどうすれば見れるんだろう・・・・
「そうなんですか・・秘密っていうよりも面白かったです。でも、教えてくれてありがとうございます」
姫野「うん。これは俺とお前だけの秘密だから内緒だからな?」
「はい!約束ですねっ!」
美亜が教室から出て行くと
姫野は
「やっぱり女か・・・」
とため息をつきながら
教室を出て行った。