私の相棒(前編)
〇咲の部屋 (マンション)(昼)(現在)
咲「今日から一人ぐらしだ~」
思いっきり伸びをする。
咲「さて、荷解きやりますか」
ピンポ~ン!!
インターフォンが鳴る。
咲「誰だろう?」
玄関へ向かいドアを開ける。
宅配便の配達員の男性が荷物を持って立っている。
配達員「お届け物です。伝票にサインお願いします」
咲「はい」
配達員からボールペンを受け取り「野原咲」
と伝票にサインする。
配達員「ありがとうございます」
荷物を渡し一礼する。
ドアを閉める咲。
咲「だれからだろう?」
荷物に貼ってある伝票を見る。
送り主「野原花」と書いてある。
咲「お母さんから!?」
リビングに戻り荷物を開ける。
出てきたのは汚れてくたくたなクマのぬいぐるみ。
お腹には大きな縫い目。
咲「これって…」
〇咲の部屋(実家)(夕方)(幼少期)
窓からの夕日に照らされる咲。
絵本を読んでいる。
三回部屋のドアがノックされる。
花「咲入るわよ」
ドアを開けて入る。
咲「あっ!!お母さん!!」
読んでた本を床に置き花に近づく。
花「今日はね、咲にお友達を連れてきたの」
咲「え!?誰!?誰!?」
花「じゃ~ん!!」
手を後ろにして隠していたクマのぬいぐるみ
を前に出す。
咲「わあ~!!」
クマのぬいぐるみを嬉しそうに受け取る。
咲「ありがとう!!お母さん!!大事にするね!!」
笑顔で言う。
花「どういたしまして」
笑顔で返す。
咲「ねえ、この子に名前つけていい?」
花「いいわよ」
咲「じゃあこの子の名前は今日から「タマ」ね!!」
クマのぬいぐるみを見ながら嬉しそうに言う。
花「それじゃあネコみたいじゃない」
クスッと笑う。
咲「お母さんしらないの?クマさんってね、
タマ乗りが大好きって絵本に描いてあったんだよ!!
だから「タマ」!!」
花「そうなのね。それじゃあ「タマ」にしましょうか」
笑顔で言う。
咲「うん!!」
笑顔で返す。
〇咲の部屋 (マンション)(昼)(現在)
咲「そういえばそうだったな…
私が生まれた村は、私しか子供がいなくて
友達がいなかったから寂しくないように
お母さんがくれたんだった…」
そっと目を閉じる。
私の相棒(後編)に続く




