僕と君の憧れの話
僕は君に憧れている。
悪に正当な怒りを持つ強さも、ボランティアに積極的に参加する行動力も、凛とした雰囲気も、ちょっと勝ち気なところも、全部羨ましい。
けれど君は僕に憧れていると言う。
弱い生き物に手を差し伸べる優しさも、誰かを尊重して譲り合いできるところも、ほんわかした雰囲気も、控えめながら微笑むと可愛いところも、全部羨ましいと言ってくれる。
僕たちはお互いないものねだり。
でもきっと誰だってそう。
自分にないものを求めてしまう。
だけどだからこそ、人は惹かれ合う。
惹かれ合うからこそ、一緒にいられる。
一緒にいられれば喜びは二倍、悲しみは半分。
僕たちはいつだって支え合える。
だから今あるものを大事にしたい。
君の強さも、僕の控えめさも、長所と言えるものだから。
そうしてこれからもずっと、お互いの良さを認め合って一緒にいたいね。