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夫の憂い  作者: yukko
2/13

居場所

休日も家族との会話はほとんどなく、食事は休日も一人……。

一緒に居る意味があるのだろうか?と考えてしまう。

妻と話し合いたいと思い、休日に話しかけたが、芳しくない結果だった。


「俺が悪いことをしたんだと思うんだ。

 ただ、何が悪かったか分からないんだ。

 教えてくれないか。

 悪い所を治したいんだ。

 ………頼む。教えてくれ!」

「貴方……無理だわ。

 話しても分からないでしょう。」

「分からないと思う……でも、教えて貰わないと自分を替えられないんだ。

 悪い所が分かったら治すように努力できる。

 頼むよ。教えてくれ。」

「子育てをしなかったじゃないの。

 それが一番よ!」

「…そうか……申し訳ないと思ってる。忙しすぎて……

 負担をお前ひとりに掛けてしまって……。」

「もう遅いのよ。今更? 何を言っても無理なのよ。」

「じゃあ………離婚……を考えてるのか?」

「離婚? ………そこまでは………。」

「それも含めて話し合わないといけないと思うんだ。

 だから、教えて欲しいんだ。……もう駄目なのか…。」

「離婚は……しないわよ。

 子どもが大学出るまで、父親の貴方の責任でしょう。」

「………飼い殺し……みたいだな……。」

「人聞きの悪いこと言わないでよね。

 そういうところよ。貴方のそういうところが嫌いなのよ!」

「………そうか……もう何も言わないよ。

 でも、いつかは離れるよ。俺も……もう、無理だから…。」

「……貴方には」

「分かってる。子どもが大学卒業までは…だろう。」


リビングを出て部屋に籠る。

一つ空いている部屋が今の俺の居住空間で、他には場所が亡くなっていた。

居場所が………。

そんな日を過ごしていた時に、一人で暮らしている母が倒れた。

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