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夫の憂い  作者: yukko
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一日

毎日、毎日、満員の通勤電車でぎゅうぎゅう詰め……通勤だけで疲れてしまう。

「年なのだろうか?」と思いながら、今日も会社と自宅の往復をしている。

通勤に2時間近くかかる所に家を買った。

疲れるのは自宅と都心にある会社への時間が大きいと感じるのだ。

一戸建てを望んだ妻のために、庭がある一戸建てなら子どもにとっても良い環境で育てられると……。

「家族のためなんだ。頑張って働かないと…。」と…思っている。

妻を、子ども達を、俺は俺なりに愛している。

ただ、子どもが大きくなるにつれて……一人だと気づいてしまった。

家に居る時間が短くて、子育ては妻がしてくれていた……そのせいだろうか!?

家に居場所が無いのだ。

疲れた………。


会社では中間管理職の悲哀も感じている。

上司からは「それは難しい。」と思うことでも、「やるように!」「してもらわないと困る。」などと言われると、部下を思えば他の案を出すべきなのに出来ないことが多くなってしまった。

部下には悪いと思っているが……出来るだけ部下の負担を減らしたくて仕事をしてしまう……。

それでも、部下の負担は増えているのだ。

部下には嫌われている。 当然だ! 

その精神的な疲れも加味されているのかもしれない。

帰路には疲れ切ってしまっていて……時々乗り過ごしてしまう。

疲れた……。


「ただいま。」


誰も「お帰り」とは言ってくれない。

一人でリビングへ行くと一人分の夕食が置いてある。

それを一人食べる。

疲れた体を少しでも癒すために入浴する。

入浴後に浴室を洗う。

そして、倒れ込むようにベッドで横になる。


「あぁ、今日も家族の誰とも会話なしだったなぁ……。」


そんなことを思っていると睡魔が訪れて……朝になる。


これが俺の一日だ。

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