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救出

 アルムガルド帝国がダナン侯爵領内でセレディア王国との戦いで勝利してから一月ほど経っていた。


 帝国の将軍セリアの軍は、セレディア王国軍への追撃を行わずセレディア軍の中に魔法使いがいた事を警戒して帝国の将軍の1人ヴォルフの軍と合流することになった。


 ダナン侯爵の城塞の軍議室でセリアとヴォルフは会っていた。 


 「相変わらずのお美しさでセリア殿」


 「ヴォルフ殿、世辞など要いらぬ急ぎセレディア王都へ進軍を」

 

 「分かりました。セリア殿、もしよろしければ我が軍を先にセレディア王都へと進軍させて頂けませぬかな?」 


 「手柄を立てたいと?私は構わぬが」 

 

 「いえいえ、ただ魔法使いを相手に苦戦されるのではと心配しているのですよ。」


 軍議室にいたヴォルフの部下が言った。


 「我々の援軍を待っていたわけですからな、はははは」


 その物言いにセリアは内心面白くなかったがヴォルフに言った。


 「では我が軍はヴォルフ殿がセレディア王都を落としてから向かうとしよう。」


 「ありがたい、では我が軍は先に進軍しましょう。」


 勝利を確信していたヴォルフ達が進軍した後、地下牢にこっそりとやって来たナディアはアリシアを探していた。


 地下牢にいた帝国兵が交代の時間になって部屋から去っていた一瞬の隙をみてナディアは壁に掛けてあった地下牢の鍵を盗んで奥深くへと進む、一際大きい地下牢にアリシアはダナン侯爵とその配下の騎士達と一緒に囚われていた。


 ディレートから透明になるフード付きのマントを貰っていたナディアはフードを脱ぐとアリシア達の前で姿を現した。

 

 「ナディア!」


 「アリシア!無事だったんだね、お姉ちゃん達も来てるよ!」


 「場所も分かったし、お姉ちゃん達も連れて来るね!少し待っていて」


 そう言ってナディアは城塞の外で待機していた、ルークとディオンそしてアルナとソフィアとシエナの所へと戻ってきた。


 「アリシアいたよ!怪我とかもしてない」


 ルーク達はアリシアが無事だったのを聞き安堵した。


 ソフィアがインビジブルの魔法を使うとルーク達は透明になり城塞の中に入って地下牢へと進んで行った。


 地下牢にいた帝国兵士をルークが絞め落とす、アリシア達の囚われていた地下牢へと辿り着くとソフィアがインビジブルの魔法を解いてアリシア達の前に姿を現した。


 「姉さん!皆!」


 アリシアがそう言うとナディアが鍵を開けた。


 アリシアとダナン侯爵達は開放されると取り上げられていた装備を見つけて武装した。


 ダナン侯爵の部下の騎士がダナン侯爵とアリシア達に地下牢にある脱出路へと向かうよう進言して、自分達は交代でやってくるであろう帝国兵を相手に時間を稼ぐ事を告げた。


 ダナン侯爵は騎士達の忠誠に感謝して心の中で思った。


(皆、すまない、、、。)

 

 そしてダナン侯爵はアリシア達に自分が脱出路の案内をする事を伝えてその場をアリシア達と共に後にした。


 脱出路から地上に出たアリシア達は迂回してセレディア王国の王都へと急ぎ向かった。


 セレディア王国の王都ではセレディアの軍そしてディレートとエイベルの軍が帝国兵を相手にする準備を整えていた、、、、。

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