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難しい買い物

執行人ファイル:2

                                       作成者:×× ×× 



Δ執行人の選定方法Δ


・執行人は主に”ボス”が占星術を用いて選定する。


・執行人は年齢、性別、出身、家柄問わず選定される。


・執行人に選定されると衣食住は勿論、望む物全てをボスより与えられる。


・執行人にとって禁忌とされている”フェアブ”に2回違反すると執行人としての全ての権限を剝奪される。


 フェアブには15の誓約と1つの内証が存在し、この内”1つの内証”を反故してしまうと即座に執行人資格の剥奪及び存在の抹消となる。












Δ15の誓約Δ


1,執行人はその責務を全て全うする


2、執行人は神及びボスに絶対の忠誠を誓う。


3,執行人はそれぞれ執行具を1つ携帯する。


4,執行人同士の殺し合いを禁ずる。


5,140の生贄の情報を口外する事を禁ずる。


6,執行について、他の執行人との情報共有を定期的に行う。


7,執行方法については、執行人に一任する。

  追記:ポイズンでの執行を一切禁止とする。 2××2.01.××


8,執行人が生贄の魂を取り逃した場合、執行人自身が”更代”を行う事とする。


9,生贄の夢に出現する際、情報を生贄自身に口外する事を禁ずる。


10,執行人は最低でも1つの拠点を持ち、1匹のゲフォルグ、1人のアンテを従える事とする。


11,ゲフォルグ及びアンテの選定については執行人の自由とする。


12,神に対して、一切の詮索を禁ずる。


13,執行人は2か月に1度、神に対して全ての感謝を捧げる事とする。


14,ボスと神との密会に立ち会う事を禁ずる。


15,ボスや神に対して、”死の口づけ”を行う事を禁ずる。

コンコン


叶色との話を終えて、マリアの部屋の扉をノックする瀬奈。


「マリア?」


彼女の名前を呼び掛けてみるが、返答が無い。


コンコン


もう1度ゆっくりとドアをノックして扉の前で待つが、彼女は出て来ない。


「何かあったのでしょうか?


 マリア、入りますよ?」


扉を開けて部屋中を見渡す。


ふとベッドの方に視線を向けると、気持ちよさそうに寝ている彼女の姿があった。


「そりゃあ、疲れていましたよね。


 休む暇も与えず連れ回して、初めて会う人にも会わせて。


 こんなに気持ち良さそうなのだから、起こしてしまうのも申し訳ないですね」


優しくマリアの頭を撫でて、傍にあったブランケットを彼女の体にかけて部屋を後にした。


夕飯までも時間があったので、瀬奈は先に1人で街に出て日用品や


家と共に燃やしてしまったマリアの洋服等を買いに出かけた。


「女性の洋服というのは、どうも難しいですね………」


マリアの制服姿しか見た事のなかった瀬奈は


沢山女性服を取り扱っているお店を訪れたがイマイチ分からなかった。


「あら、とても素敵な男性が居ると思ったら、瀬奈じゃない。」


白い花柄のワンピースを手に取って見ていると、後ろから聞いた事のある声が聞こえてきた。


声のした方を向くと、鮮やかなピンクの巻き髪を2つに結んだ女性が居た。


「茜さん………こんにちは」


「どうも。街中で会うなんて、ほんと奇遇ね」


茜は結んだうちの片方の髪の束を触りながら瀬奈と会話する。


「確かに、ボスの書斎以外で会うのは初めてかもしれませんね。


 今日は執行はお休みなのですか?」


「えぇ。本当は1つ執行予定のオプファーが居たのだけれど、


 どうにも気分が乗らなくて。


 どこかどんよりした感じがしたの。


 だからこうして、ショッピングで気分を晴らしに来たの。」


「良い気分転換ですね。


 私も、機嫌の良い茜さんに会えて嬉しいですよ。」


「そんな事より、」


茜は瀬奈の持っているワンピースを指差す。


「それ、何?何に使うのよ、


 ここ女性服の店よ、間違っているんじゃない?


 それともついにおかしくなっちゃったのかしら?」


「ついに、という事は、私がおかしくなる予兆でもあったのでしょうか」


はぁ、と溜息をつく茜。


「自覚無しなのが怖いわよ。


 とりあえず、質問に答えてくれるかしら?」


「私のお屋敷に新しく女性を迎え入れる事になりまして。


 その女性用の洋服を幾つかプレゼントしてあげたくて来てみたのですが、


 私はどうも女性の服に疎くて……」


「あの雪瀬奈が、女の子を………!?」


驚き口を手で押さえる茜。


茜は瀬奈の頬を両手で引っ張ったりつねったりした。


「一体何があったの?本当におかしくなっちゃったんじゃない?!」


「茜さん、痛いです」


「どういう理由で?あんたの口からバカ稲荷みたいな事を聞くなんて、びっくりよ」


「私も、おかしくなった、という事ですよ」


「返答になってないのよ………」


茜は呆れながらも、店内のラックから数着の服を持って来て瀬奈に手渡した。


「ほら。」


「ん?」


瀬奈はそれらの服を受け取った。


「これとかなら、どんな女の子でも着やすいと思うわ。


 私が選んだんだから、その子も気に入る事間違いナシよ!」


「茜さん、ありがとうございます」


(やはり、女性の事は女性に聞くのが正解のようですね)


プルルルルル


茜が選んでくれた服を1つ1つ見ていると、茜の携帯が鳴った。


「はーい、うん、うん、分かってるわよ、もう戻るったら!」


「もうお時間ですか?」


通話を切ると、不貞腐れた様子になった茜。


「うん、ボスから緊急招集。


 あんたにもそのうち招集がかかるかもね、じゃ。」


「えぇ。また。」


茜と瀬奈は店内での清算を済ませ、それぞれの帰路に立った。

Δ1つの内証Δ




執行人は生贄に対して、”オプファー”以外の視点及び他の感情を持ってはならない。

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