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短編集「トイレdeパニック」

大人の階段

最終警告です。女性の方……マジで読まない方がいいですよ!


【主人公】14歳・男性・中学生

 



 ついにボクは……この「ボタン」を押した。




 ※※※※※※※



 今、ボクは家のトイレに入っている。家のトイレは温水洗浄便座ってヤツだ。ボクは前々から、この温水洗浄便座のリモコンに付いている「謎のボタン」がとても気になっていた。




 ――それは、『ビデ』という名のボタンだ!!




 お尻の「洗浄」ボタンと同列に並んでいる……つまりそれだけ重要なボタンだということだ。温度調整のボタンなんかと違ってメチャクチャ目立つ存在だ。


 なのにボクは……これを使ったことがない。


 ていうか……このボタンの意味がわからない!


 ウンコしてお尻の穴を洗うのであれば「おしり」のボタンひとつで済む。それ以外に何が必要だというんだ!?


 何? この噴水で人が持ち上げられているようなマークは!? これを押すと水圧で人が持ち上がるのか? えっ何のため?

 それに「ビデ」ってどういう意味!? ビデオの略? 気になっているけどググろうとまでは思わない。トイレから出て手を洗っている間に忘れてしまうんだ。でもまたトイレに入ると、どうしても気になってしまう……。


 さすがに人が持ち上がってしまうようなボタンを押すのは怖い……気になってはいたものの、ボクはこのボタンを押す勇気がなかった。



 だがボクは今日……友だちから衝撃的なことを教えてもらった。



 中学二年生のボクは野球部に所属している。野球部とは言ってもレギュラーではない、球拾い専門で試合のときは観客席で応援をしている。

 そんなボクには友だちがいる。同じクラスの男子で、野球部では常にレギュラーの間瀬垣くんだ。


 間瀬垣くんはとてもカッコいい、そしてとても進んでいる。うわさではすでにアレを経験したらしい。


 えっアレって? そっ……その……セッ……セック……うわぁ!


 間瀬垣くんには女子大生のお姉ちゃんがいるが、どうやらそのお姉さんの友だちと……やっちゃったらしい。


 ――つまり、彼は一足先に「大人の階段」を駆け上ったんだ。


 ボクにも高校生のお姉ちゃんがいるが、お姉ちゃんはギャルでヤンキーだ……とても怖い。お姉ちゃんの友だちも似たような感じだ。とてもじゃないけどボクにはそんなコトできない。


 そんな「大人の階段」を上った間瀬垣くんがボクにこっそり教えてくれた。「いいか宇部、トイレの『ビデ』ってボタンあるだろ? あれはな、オンナがオ●●コ洗うのに使うんだぞ」と……。



 ――オ●●コを洗う?



 その言葉を聞いたボクは、体中に強い電流のような物が走った。


 オ●●コが女の人のオチンチンだということぐらいは知っている。でもボクは、それがどんな形をしたものなのか想像もつかない。そもそも「どの位置」についているのかさえわからないんだ!


 なので……とても興味がある! とても見たい!


 でもボクにはかなわぬ夢……「見たい」なんてお姉ちゃんやお姉ちゃんの友だちに言ったら即、殺されるだろう。


 ――でも待てよ?


 そのときボクは気がついた。


 形はわからないけど……この「ビデ」っていうボタンを使えば……



 女の人のオ●●コがどの位置にあるのかわかるのではないか!?



 我ながら頭がいい! 定期テストではいつも全教科平均点以下のボクでもこういうことだけは冴えている!


 というわけでボクは今、パンツを下ろして便器に座っている。


 さすがに水圧で人が持ち上がるのはナンセンスだ。そんなことをしたら家の中が床上浸水してしまう。


 ボクは初めて「ビデ」のボタンに指を置いた。よく見ると水圧で持ち上げられている人は女の人のようにも見える。でも言われてみないと気づかない。


 一体何が飛び出してくるのだろう。おしり洗浄と同じように温水だけが出ればいいけど、何か機械的な物が出現して痛いことでもされるのかな? それとも熱いお湯でも出てくるのか? もしヤバい薬品とか出てきたらイヤだな……。


「ビデ」のボタンに置いた指がガクガク震える……緊張の一瞬だ!


 〝ポチッ〟


 ついにボクは震える指で「ビデ」のボタンを押した。するとおしり洗浄と同じように〝ウィィィン〟と何かが飛び出しているような音が聞こえた。


 そして、温水がボクの体に当たったとき……衝撃を覚えた!



 ――えっ!?



 何でこんな所に……?



 それはお尻の穴とオチンチンの間、ボクら男にとっては何の変哲もない部分だ。



 こっ……!



 ここが……




 ここがオ●●コのある場所なのかぁああああっ!?




 ボクは十四歳にして初めて知った……女の人の秘密を。


 ボクはひとつ、「大人の階段」を上ったんだ!


 まだまだ間瀬垣くんには遠く及ばないけど……。



 そうか! ってことは……ボクは次々と妄想してしまった。



 クラスで一番の美人、男子から一番人気の清楚キャラ、岡須さんも……


 ボクの顔を見ていつも「何見てんのよキモい」と言ってくるが、その顔がとてもカワイイ隣の席の根田さんも……


 ウチのお姉ちゃ……あ、これは止めておこう怖いから。



 ――この場所にオ●●コがあるんだぁああああああああっ!!



 マズいマズい! 明日から学校に行ってクラスの女子を見るたびに「あの子のオ●●コはこの位置にあるんだ」って妄想してしまう!


 クラスの一番人気、岡須さんの清楚な顔を見るたびに「岡須さんのオ●●コはこの位置にあるんだ」って妄想してしまう!

 隣の席の根田さんから「何見てんのよキモい」とツンとしているけどカワイイ顔で言われるたびに、「見てないよ! でも、根田さんのオ●●コはこの位置にあるんだ」って妄想してしまう!


 ――はぁああああっ! どっ、どうすればいいんだぁああああっ!


 これじゃあ授業中、先生に指名されても席から立ち上がることができないよぉおおおおっ……別のモノが立ち上がっちゃうから。


 ボクがそんな不安に駆られていると、「ビデ」のボタンに別の文字が書かれていることに気がついた。


 ――何だこれ? 「ムーブ」?


 おしり洗浄のボタンにも「ムーブ」という文字がある。家のトイレの場合、これを押すと温水がグルグルと動き回りお尻の穴の周りを広範囲で洗浄してくれる。以前、ショッピングセンターのトイレで使ったときは、水圧が強くなったり弱くなったりと変化をつけていた。


 ――ビデの「ムーブ」、一体どんな風になるんだろう?


 ボクはオチンチンとお尻の穴の間に温水を当てたまま、ビデの「ムーブ入」というボタンを押した。すると、


 ――うわわわわっ、何だこれぇええええええええっ!?


 突然、小さく移動した水流にボクは驚いた。それはお尻の穴を洗うときと動き方が異なっていたからだ。

 お尻のときは温水がグルグルと動き回っていた。しかしビデの場合は……


 温水が「前後」に動いていたのだ。


 ――はっ!


 このときボクはオ●●コの位置よりもっと重大なことに気がついた。


 もっ、もしかして……


 オ●●コって……オ●●コって……




 ――縦に長い形をしているんだぁああああああああっ!!




 ボクはもうひとつ賢くなった。「大人の階段」をまたひとつ上ろうと……


 いやダメだ! 今のボクは大人になれていない!!


 ボクの脳内は今、オ●●コがオチンチンとお尻の穴の間にあるということや縦に長いという情報が、クラスの女子と結びついてパンク寸前だ!!


 岡須さんのオ●●コはこの位置で縦に長いんだ……

 根田さんのオ●●コはこの位置で縦に長いんだ……


 ダメだ! こんなことばかり考えていたら、明日からクラスの女子の顔を見ることができない!

 ボクは今日、せっかく二つの情報を知って賢くなったのに……「大人の階段」を上り始めたのに……これじゃ愚か者だ!


 ボクはもっと大人にならなくては! もっと「賢い者」にならなくては!!


 ボクはトイレから出ると自分の部屋へ戻り……



 岡須さんと根田さんのオ●●コを妄想しながら……「賢者」になった。




 ボクは十四歳、成人まであと数年……


 そのときまでに、ボクは「大人の階段」を上りきれるのだろうか?


 この目で生のオ●●コを拝むことができるのだろうか?


 そしてセッ……ボクは童貞を卒業できるのだろうか?



 大人への階段は長くて厳しい。でも先のことなんて誰にもわからない!


 とりあえず、目の前にある階段を一歩ずつ……確実に進んでいこう!!


 どんな困難や挫折を味わったって、たとえ階段から転げ落ちたって



 ――また一段ずつ上ればいいんだ!




 そんなことを考えながら賢者のボクは、ティッシュをゴミ箱に捨てた。


最後までお読みいただきありがとうございました。


あーあ、これで女性読者が確実に減ったな(苦笑)。

一応、下ネタじゃない作品もありますのでよろしかったらそちらもご覧ください。

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