結婚のあいさつ?
「ところでお嬢様、お妃様修行にはもう行かなくてよろしいのですか?」
嫌味かな?
「もう、お妃様にならねぇから行かねぇよ!ってかもう行きたくねぇわ!」
確かにお妃様修行は血、吐くかな?ってぐらい厳しかった。けど、王妃様と姫様と仲が良かったから頻繁に会えないのは寂しい。まぁ、第二王子があんなんだから仕方ないけど。
「ほぉ、では私からの提案なのですが。砂漠の国に旅行に来ませんか?前々から行きたいと言っていたような気がしますが。気分転換として私の実家に来るのはいかがですか?」
おぉ!そうか!ジャファルは砂漠の国から来たんだ!あぁー行ってみたいなーお父様に行く許可取らないとな。
「ジャファルお父様は今どこにいるんだ?」
「旦那様は今、書斎にいますよ。」
「おし!許可取りに行こうぜ!」
「着替えた方がよろしいかと。」
「えぇー身内だからいいじゃーん。」
「承知いたしました。」
確かに着替えさせたいのもわかる。この格好は凄くラフだ、簪で簡単にまとめた髪に白いシャツ一枚、長ズボン、腰に剣二本、そしてブーツ。淑女とはかけ離れた格好をしている。
まぁしょうがない毎朝、剣の訓練してるし、ついでに狩りもしたから綺麗な恰好をして血や土で汚すよりはいい。
お父様の書斎の前につきドアをノックする。
「お父様、スカーレットです。入ってもよろしいですか?」
「あぁ、スカーレットか入りなさい。」
そういわれ、ジャファルがドアを開けた。
お父様の机の前まで行きにっこりした。
「なにかおねだりかな?かわいいスカーレット?」
お父様は服のことを気にしていないようだ。
私のことを見て微笑んでいた。
皆お父様が威圧的で凄くて怖いと言っているがそんなことはないと思う。
こうやって優しく微笑んでればワイルド系のイケメンだ。しかも、ものすっごくイケメンだ。
「はい!お父様、お願いがあります。」
「ほう、なんだね?そのお願い事というのは。」
「砂漠の国へ行く許可をお願いします。失恋旅行に行って好みの殿方をゲットして帰ってきます!」
お父様がびっくりした顔をしてジャファルを見た。ジャファルも困ったようにお父様を見た。
「そ、そうか。昨日、婚約破棄したのに切り替え早いな。」
「えぇ!いつまでも公爵家の娘はつまらなくて婚約破棄されたと言われるのは嫌なので思い切りがいい方が良いと思いまして!」
「スカーレットがそれでいいならいいけど、宿泊先とか決まっているのかい?スカーレットはこんなに可愛いから人さらいに会わないか心配だ。」
お父様!こんな娘を可愛いと思ってくれるのはこの家族と使用人たち以外にいません!大丈夫です!
「宿泊先なら心配ございません!ジャファルの実家で寝泊まりします!」
ゴホッゴホッ
お父様が飲んでいた紅茶を吹き出した。
変なところに入ったのかな?
「お父様大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。でも、スカーレット...ジャファルとはそういう関係だったのかい?気づかなかったよ。」
そういう関係?仲が良いってことかな?
「ええ!とてもよくしてもらってますよ!」
お父様はジャファルの目を見た。
「そ、そうか。ジャファルよ。小さいころから娘の世話をしてきた君ならあの王子よりは信用できる。スカーレットをよろしく頼むぞ。」
ジャファルは満足げな顔で
「承知いたしました。このジャファル、命を懸けてでもスカーレット様をお守りいたします。」
とお父様に返事をしていた。
なんだろうか?これ、なんか結婚前提でお付き合いしてるときに親にあいさつするっていうシチュエーションっぽいよね!




