ジャファルとスカーレット様
砂漠の国の第一王子
それから数か月、私は王国についた。
王国と言うのは何というか...国が大きい割には魔法がそこまで発展していなかった。
良い国ではあるが時代に追い付いていないと感じる。
私は、執事と言う職業に興味があった。王宮にいた頃はジラールという執事が私の世話をしていたんだが、私は人の世話をあまりしたことがない。
酒場で軽食を食べていると隣のテーブルで公爵家が新しい使用人を募集している話をしていた。
「あの公爵家が新しい使用人、募集してるみたいだぜ?あそこの公爵家は変わってるよな?いい感じに。平民とか貧民街出身とか関係なく雇ってくれるしよ。金払いも良いらしいぜ?確か...ほら、酒場の掲示板に公爵家の場所と募集内容が書いてあったからぞ。」
ほう...私も応募してみよう。なんか面白そうだ。
次の日の朝、私は早速公爵家に行ってみた。
王宮と比べれば大きくはないが素敵な屋敷だ。
門にいる護衛に声をかけると護衛のうちの一人が使用人を呼んできた。
使用人は私を屋敷の中に案内てくれた。私が案内された部屋には私と同じようにここの使用人になるために来た人がいる。しばらくすると、メイド長らしき女性が入ってきて並ぶように言われた。そして、今からここの令嬢の専用の使用人を選ぶと彼女が言った後に女の子とメイドがこの部屋に入って来た。女の子はとても可愛らしいが何か強い意志のようなものを彼女から感じられた。不思議だ。
メイドが女の子を置くと女の子は私の目を見た。私も彼女の目を見た、というか彼女から目をそらせなかった。
女の子は私の方に真っ直ぐ歩いて来て私の手を掴んだ。そして、私が欲しいと言った。
女の子...お嬢様が私を選んだ後にまたすぐメイドに抱き上げられた。メイドは私に片手を差し出し「ようこそ、公爵家へ。私は”今”お嬢様のメイドと奥様のメイドをしているメイドよ。」となぜか、機嫌が悪そうに言われた。
これは、アレだな”主人がどこの馬の骨か知らないやつにとられた!キーッ!”ってやつだな。
その日から私は早速いろいろとお嬢様こと、スカーレット様の専用執事になるように訓練を受けた。訓練を受けた数か月後、私はやっとスカーレット様の専門執事として仕事ができるようになり。数年後にはもう他のメイドの補助なしでもいろいろと任されるようになった。
スカーレット様は日に日に美しく成長していくが他の令嬢とは違い狩りや剣術が好きだ。数年後、スカーレット様は美しく強い令嬢に育った。そして、王国の王子との結婚も決まってしまった。スカーレット様の婚約の話を初めて聞いたとき、私は王子にひどく嫉妬した。これは妹が他の誰かに取られるような感覚だ、そうに違いないと思うようにしていたがスカーレット様が私の目の前でどんどん大人になっていくのを見て行くうちに自分の気持ちに気がづいてしまった。王子には渡したくない、けど今の私はスカーレット様にとって専用執事でしかない。もし、私が執事を止めて国に帰り王になれば、スカーレット様を妃に迎えることはできるものの。私がいない間にスカーレット様が結婚しては困る、しかもスカーレット様は今、王国の王子の婚約者だ。それを取れば国同士の問題になる。そうなれば、きっとスカーレット様と今みたいに毎日会うことは難しくなるだろう。...もし、そうなったら私はきっと耐えられない。だったらこうやって執事として一生スカーレット様の傍で彼女の世話をした方がいい。
私は、そうやってスカーレット様のことを諦めようと頑張っていたけど、神はどうやら私を見放さなかったようだ。
スカーレット様が王子と婚約破棄をした。あぁ、神よ。私は、大きな罪を犯しますが、きっとそれを後悔しないほど幸せになります。スカーレット様を砂漠の国に連れて帰ります。彼女が私以外の誰の手の中に逃れられないように、砂漠の国の王妃として、国母として縛り付けます。彼女がどれだけ嫌と言っても、もう絶対に逃がしません。




