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BLACK・CROW  作者: パンナコッタ次郎
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次のステップ

その日はいつもと様子が違った。


気がついたら、女性と思わしき人物に抱かれている


まだハッキリと目が見えず、懸命に顔を見ようとするが、女性としか分からない


「ああ、よかった、、、」


女性の声が聞こえる。その声には聞き覚えがあり、なぜか心がやすらぐ


(眠い)


男はそこで、眠ってしまう。






自分が赤ん坊になっているのを、知るのに時間はかからなかった。


自分が赤ん坊になっているのを、認識した日から、情報収集につとめてきた。


ここ数週間で、わかったことがある。

自分はこの家の主の子であること。なかなかの名主の家であること。あの女性が自分の母であること。


そして自らに名前があると言うことだ。


母と思われる人に名前を呼ばれているのは分かるが、言葉がわからない。


少しずつ覚えてはいっているが、まだ分からない部分が多すぎる。



そして更に重要な事がある。それは、この世界が以前自分がいた世界ではないと言うことだ。


始めは、自分が生まれ変わったのだと思っていた。それは間違ってはいなかった。

しかし、俗に言う異世界に、生まれ変わったと知ったときは驚いた。


転生したことも驚きだが、転生先が、異世界というダブルパンチをくらわされ、もはや頭がついていかない。


異世界や、転生と言う言葉を知っている程度の自分がそれに巻き込まれるとは、考えた事もなかった


日本に行ったときに、日本語を勉強しようと買った小説。あとで知ったのだが、ライトノベルというらしい。


その小説に、異世界転生と言う言葉が出てきたのを覚えていた。


自らの現状を説明するのに、これほど適切な言葉はないと思われる


この世界が、異世界と分かったのは、メイドの姿である。

彼女達の姿は完全に猫や、犬をそのまま人の形にしたような感じだったのだ。


始めは特殊メイクだと思ったが、耳や尻尾が動いているのを見てしまい、メイクではないと理解させられた。


(いまはまだ、なにも分かっていない。まずは言葉を覚えるのに集中だ。それが出来れば世界が広がる)


なにかを理解するのには、まず言葉を覚えるのが手っ取り早い。

その事を前の世界で理解していたので、決断ははやい


今日もいろいろな人の会話に聞き耳をたて、言葉を必死に覚える。


その姿は寝ているようにしか見えず、泣きもしない。手がかからない。ので、たまに死んでいると間違われるが、おとなしい子として、回りに認識されていった

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