ヤンデレ彼女が何か企んでるようです。10
『で、今愛華は修二くんの家に居ると。』
「あ、あぁ」
下校中、僕は愛華を泣かせてしまった。
その経緯を説明すると少し長くなるので省略させてもらうが、愛華に「覚悟を見せて」と言われたので僕は愛華にキスをした。
…その結果、愛華は僕から文字通り離れなくなってしまった。愛華は僕にもたれかかって「えへへ、修二くんとキスしちゃった。この調子でB、Cと…えへっ」なんて訳のわからない事を言っている。
『まぁ、良かったわ。色々と。』
「あぁ、全くだ。」
『あ、あとちょっと愛華に変わってもらえる?』
「うん?わかった。」
そう言うと僕は愛華に携帯を渡す。愛華は「ほえ?」みたいな顔してくる。ちょっとヤバイな。色々と。
「えへ、お電話かわりましたぁ」
『愛華?凛よ。」
「あ、凛〜」
『愛華、下校中に何があったのかは知らないけど、良かったわね。』
「うんっ!凛のお陰だよ〜ありがと〜」
『どういたしまして。ところで大丈夫なの?』
「何が?」
『修二くんと二人っきりでなんて。なんかされてない?』
「まさか、でも修二くんならどんな事でも大歓迎だよ…ふへへ」
『まぁあの修二くんだしね。』
「そうだよ。できればもっと強引になって欲しいけど…」
おいお前ら僕のいないところで何話してる。ガールズトーク怖いよ。いろんな意味で。
『まぁ、その時は頑張るのよ。じゃあそろそろ修二くんに変わってくれる?』
「うんっ!またね。」
そして、僕は携帯を受け取る。
「変わったぞ」
『うん。じゃあ、頑張るのよ。じゃあね。』
「ちょっと待って何を頑張るんですか?」
….切られた。まじで何話してたんだよ。愛華は依然僕にもたれかかってるけど、なんかさっきより頰が赤い。
「どうしたんだ?顔が赤いぞ。」
「うーん、分かんない。熱かも…」
「えっ?大丈夫か?薬持ってこようか?」
「ううん、ちょっと頭撫でて。」
「なんで?」
「はやく。修二くん」
「は、はい。」
僕は愛華に押し負け、訳も分からぬまま、愛華の頭を撫でる。
「よ、よしよし…」
「えへへ、熱治ったぁ…」
「おいおい。」
ていうかさっきより顔赤くなってるし。
その後も愛華と久しぶりの二人きりを過ごした。なんだかんだでやっぱり愛華と居ると心が安らぐ。僕の両親は二人とも出張中なので、夕飯は愛華が作ってくれた。
「ん、このカレー美味いな。」
しっかりと素材の良さが出てる。下手したら店のより美味い。さすが愛華だ。
「えへへ、ありがとっ。残しといてあるから明日も食べてね?」
「おぉ、助かる。ありがとうな。」
「大丈夫だよ。修二くんのためならなんだってできるもん。」
「お、おう。」
急に言われるとちょっと対応に困る。
夕飯も食べ終わり、時間も時間になってきた。
「愛華、もう結構な時間だし帰ったほうがいいぞ?」
「いや、まだいたい。」
「家まで送ってくから。」
「いや。」
「…でもな、」
「まだ一緒にいたい。」
「…明日も会えるだろ。」
「…っ」
「明日も明後日も会えるだろ?それに明日も学校だ。」
「明日でも明後日でも会える。ウチに来てもいい。だから、な?」
「うぅ〜」
「分かってくれたか?」
「じゃ、じゃあ。一つだけ。」
「なんだ?」
「もう一回…キ、キス…して?」
「うっ…そしたら今日は帰ってくれるか?」
「悔しいけど…大人しく帰るよ」
「じゃあ、分かった。」
そう返事すると、僕は愛華の頰に手を添える。
あの時のように半ば強引に、ではなく優しく、ゆっくりと。
「あぁ…修二くん、修二くん…大好きだよ…修二くん」
「僕もだよ愛華、愛してるぞ。」
「っ…修二っ…く…ん」
そして、僕の唇と愛華の唇が重なる。
愛華の目には涙が浮かんでいた。
ーーだけど、その顔は幸せそうな笑みを浮かべていた。
この回で「ヤンデレ彼女が何か企んでるようです。」は完結です。作品は終わりませんけど。ちょっと強引な終わり方でしたけど、楽しんでもらえたなら嬉しいです。
次の章も「ニヤニヤしながら見れるヤンデレ」を書けるよう頑張りますので、どうかよろしくお願いします。
ひとまず、一章「ヤンデレ彼女が何か企んでるようです。」を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。




