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真・恋姫無双 〜新外史伝〜  作者: 殴って退場
第1章 再び外史に
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第5話

下手くそな戦いのシーンですが文句は言わないで下さい。

一刀が西涼に来て1月が経過した。


翠視点


最初、一刀たちと出会った時は、胡散臭い連中と思っていた。


しかし、出会って理想を聞いてからその考えを改め、そして一刀たちと一緒に1週間、領内を回り、そして西涼を変えるための提案を出した時に、お母様のあのように喜ぶ顔、そして私たちにも分かりやすく説明してくれ、皆一致団結して、国を変えていこうという気持ちが十分伝わった。


そして、頭だけではなく武の方でも、一刀たち対私たちで対戦した時、皆でくじ引きの結果

璃々対蒲公英


紫苑対渚


一刀対お母様


とそれぞれ戦った。


璃々は、実戦慣れしていないため、蒲公英にやられたが、筋がいいし、弓は問題ないので、あとは接近戦での対応だな。


紫苑は、渚と戦ったが、私と五分五分の力の渚が勝つと思っていたが、最後に紫苑が丈を振り下ろしてからの蹴りの2段攻撃に蹴りが腹に入ってしまい、紫苑が勝ってしまった。


紫苑はこれで弓もできるというのだから、遠近両方戦える武将は滅多にいない。私は接近戦だけなら勝てるかもしれないが、総合的な実力なら紫苑の方が上かもしれない。


一刀はお母様と戦い、一刀は守り重視の戦いであったが、途中で仕事が入ってしまったため、勝負はお預けとなってしまった。


お母様に一刀の実力を聞いたら、「私に花を持たせてくれたのでは」と笑いながら言っていた。


決して弱くないみたいので、一度機会があれば戦ってみよう。


「これで頭よし、武も私より強かったら、最高の男なのだが、すでに結婚しているからな…」


「でもこんながさつな私に惚れてくれる訳ないか…」


と考えていると兵が近付き


「馬超様、馬騰様がお呼びです、すぐにお城にお戻り下さい」


兵に気付かれないよう気を取り戻し


「ああ、すぐ戻る」


返事をしたが、いったい何だろう・・?


翠視点終了。


城に戻ると馬鉄以外、全員集合しており、碧から賊が出たという話を聞いた。


そして馬鉄が領内を警戒中に村を襲っている賊と遭遇、奇襲攻撃を加え、賊は先鋒隊のみであったため、直ぐに逃走、村人たちの損害は軽少で済んだが、逃走した先鋒隊は本隊と合流、その数約700。


馬鉄の兵が現在約300程度で村を守っているので、援軍要請があった。


そこで軍議が開かれ、誰が援軍に行くかという話になり、碧が


「翠、あんたが大将で、副将に渚、そして一刀さんからの要請で一刀さん、紫苑さん、璃々ちゃんも出陣するよ」


「一刀たちを出陣させて大丈夫なのかよ」


翠が碧に聞くと


「大丈夫だよ、それに弓騎隊も出陣させて、訓練の成果を見せる絶好な機会だ、指揮する紫苑や璃々がいた方がよいだろう」


碧から説明されると翠も納得した。


弓騎隊(仮称)とは、騎馬から弓を射る専門の突撃部隊で、弓が得意な紫苑と璃々が中心となり作られ訓練されてきた。


一刀が


「翠、璃々が初陣なのでよろしく頼むよ」


「ああ分かったよ、璃々は弓騎隊で、一刀にも弓騎隊を指揮して貰うから、3人一緒に戦った方がいいだろう」


「いいのかよ、俺が指揮しても」


「一刀や紫苑、璃々らが一緒になって、徹底的に鍛えてくれたから、皆、一刀たちを信用しているよ」


翠から言われると、一刀たちは照れくさそう了解した。


「準備が出来たら、直ぐに出陣だよ」


碧が指示すると、皆、一斉に出陣準備に取り掛かった。


出陣準備中、浮かない顔をしている一刀に紫苑が近づき


「どうされましたご主人様?」


「ああ、実戦に慣れておきたいと思っていたが、璃々のことを考えると、まだ初陣は早すぎたかなと思ってさ」


一刀が心配そうに言うと微笑みながら紫苑が


「優しいのですね、ご主人様は…、しかしご主人様も本当の戦場に前線に武器を持って立たれるのが初めてなのですから、気をつけて下さいませ」


「ああそうだな、これで璃々が無事で俺が怪我をしたら、璃々に何を言われるか分かったものじゃないからな」


「そうですよ、そうなったら説教だけではすみませんからね」


「痛!」


微笑みながら紫苑が一刀の左肘を抓り上げていた。


そして翌日には出陣し、そしてその次の日に賊を発見した。


~翠の陣~


斥候に行った兵が帰って来て


「ただ今、6里先(1里約500メートル計算)に賊は陣を張っており、兵は約700、まだこちらの様子には気付いていないようです」


斥候から報告を受け、翠が


「ご苦労さん、下がって休んでいてくれ」


兵を労いながらその場から下げさせた。


それを聞いた渚が


「姫様、向こうはこちらの兵2000がすべて騎馬隊で編成されているのに気付かず、完全に油断していますがどうされます?」


渚の質問に翠は少し考え、一刀と紫苑に目を向けて


「一刀と紫苑はどう思う?」


話を振ってきたので、紫苑が一刀に目配せをして


「では私の案ですが、最初にご主人様、私、璃々の弓騎隊1000名で弓を射ながら奇襲攻撃し、陣をそのまま駆け抜けます。その後浮足立った賊に波状攻撃で翠さん、渚さんの部隊が突撃、そして私らはその後、武器を変えて、再び反転して賊を挟撃するという作戦ですが、いかかでしょうか?」


紫苑の説明に翠と渚も納得し、そのまま紫苑の作戦を実行することになった。


突撃前に一刀は璃々が気になって様子を見たが、緊張のため、少々顔が青ざめていたので、一刀は璃々の緊張を解そうと、全く一刀に気付かない璃々の背後に回り、後から璃々の首筋に息を吹きかけると、璃々が


「キャ!何するのよ!」


驚きながら一刀がいることを確認せず、右手で


「バチーン」


見事に顔面にビンタをしていた・・。


ビンタをした相手が一刀だったことに気付いた璃々が慌てながら


「ごめんなさい、お・・いや、ご主人様」


「いやいや俺が悪いのだから気にしなくていいよ、璃々、それで、緊張は解けたかい」


一刀が言うと


「あ……」


と言ってさっきまで緊張していたのが解け、普段の璃々に戻っていた。


一刀が璃々に


「璃々、実際に俺も武器を持って、こうして前線に出るのが初めてだ、璃々は実際に戦場自体に出るのが初めてだ。だから璃々、失敗してもいいから必ず生きて帰ってこい。これだけでも立派な勲章だからな、いいな」


一刀が璃々に言うと璃々が、少し考え悪戯っぽい顔をして


「じゃあ、無事に帰ってきたら、何か褒美頂戴よ~」


璃々が甘えたように言うと一刀は、そんな大した物を言わないだろうと考え、その申し出を了解した。


それを近くで見ていた紫苑が微笑みながら


「璃々のことありがとうございます」


「いやいや、(小声で)親子だろ、気にしなくていいよ」


「それもそうですが、ご褒美のことですよ」


「ああ大した物を頼まないから大丈夫だろ」


「そうだといいのですけど…」


紫苑は笑みを浮かべながら、戦の準備に取り掛った。


そして一刀たちが賊に対して、奇襲攻撃を加えたところ、賊は一刀たちにまったく無警戒であったため、簡単に突入を許し、紫苑や璃々たちの放つ矢が賊兵たちに命中し、一刀は弓騎隊に近づく賊たちの警戒に当たり、数人の賊兵が一刀たちに掛ってきたが、


「ハァー」


気合を掛けながら、愛刀「紫電」で賊兵たちを討取っていった。


一刀は賊兵を討取り、以前のような戦に対する不快さは多少残ってはいたが、今は


「皆が普通に暮らし、普通な人生、普通な恋愛などができるような普通な世の中にするために戦う。そして以前の様にただ見るだけのことはしたくはない」


覚悟を決めた信念があるから戦えるのだと。


そして、部隊はそのまま敵中突破を果たすと、波状攻撃で翠と渚の部隊がそのまま突撃すると、翠が


「我が白銀の槍の攻撃!!その身に受けてぶっ飛びやがれぇぇぇーーー!!おらぁぁぁぁ!」


掛け声ともに見事に賊兵たちを蹴散らしていた。


そして一刀たちは、翠たちが突撃している間に、今度は刀や槍に武器を持ちかえ、再び賊兵のところに反転突撃すると賊兵は浮き足だし、賊兵たちは逃走を図るなど、戦の趨勢が決したが、賊将の1人が




「クソー、1人でも道ずれしてやる!」




そう言いながら、一刀の部隊に突入し、剣を持って部隊を指揮していた璃々に向かって馬ごと体当たりし

たきたところ、それに気付かなかった璃々が


「キャ!」


悲鳴を出しながらその賊将と一緒に落馬していまい、下馬した状態で2人が対峙する形となった。




まだ一刀や紫苑は璃々が落馬した様子には気付いておらず、それぞれ戦っていたため、璃々1人で賊将と対決する状態になり、賊将が


「ウォーー、死ね!」


上段から刀を振り下ろしたが、何とか璃々がこれを食い止めて、強引にこれを必死で跳ね返し、離れて間合いを取ったが、賊将の攻撃で恐怖心が出てしまい璃々は


「このままじゃあ殺されてしまう……、何とかしなければ……」


焦り感じていたが、何も思い浮かばずそして賊将が再び


「ウォーー」


大声を出しながら刀を上段を振り被って、璃々に向かって行くと、璃々がその瞬間に頭の中が


(「死…死ぬは嫌――」)


それ以降記憶が覚えていない状態になり、賊将に向かって


「嫌…イヤーー」


悲鳴に近い状態で愛刀「桜花」を突き刺したところ、刀は見事に賊将の胸に刀が刺さり、そして賊将は血を吐き倒れて討取ったが、璃々はその場で力を使い果たしたため気を失い倒れてしまった。


その後、璃々の様子に気付いた一刀と紫苑に助けられたが、意識を失っている状態で怪我は無かった。


結局戦いは大きな損害もなく勝利に終わった。





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