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真・恋姫無双 〜新外史伝〜  作者: 殴って退場
第5章 五路侵攻
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第33話

最後のオマケは無茶苦茶ですが…

長安に戻った一刀たちは、まず領内の内政建て直しや部隊の再編などに取り掛かった。




月や詠などの董卓軍の将も手伝ってくれたので、予定よりも早く領内は落ち着きを取り戻した。




そして、一段落付いたところで、一刀たちは、月たちと今後の方針に付いて話し合うこととなった。




会議の冒頭に一刀が




「月、これからどうする?俺自身の意見は、このまま俺たちの仲間になって欲しいのだが、しかし月にも付き従っている兵や将もいる、こちらも強制はしたくないので、遠慮なく考えを言って欲しい」




一刀がそう言うと、詠が




「あんた、随分甘いこと言うわね、もし私たちが独立したいと言えば手を貸してくれるの?」




「本音を言えば独立はして欲しくはないが、しかしそれが董卓軍の将全員の総意の意見なら仕方はない、でも出来れば最低限同盟関係は結んで欲しいけど」




一刀がそう答えたが、すると月は決意した顔で皆に言い聞かせるように




「詠ちゃんや皆に聞いて欲しいの、私は今回のことで、一刀さんに命を救って頂きました。そして命の恩人に対して私は刃を向けたくはありません、私は一刀さんにお世話になろうと思っています。皆さんも一緒に協力していただけないでしょうか…」




月は董卓軍の将たちに、一刀の世話になることを告げたが




「月、それでええんか?あんたもある程度の勢力を築いていたんやから、それやったら一刀の言うとおり、再び独立して同盟結んで、一緒にやっていったらいいのとちがうか?」




霞がそう反論したが、詠が




「僕もそのことは言ったけど、月の意志は固いわ」




「詠ちゃんや霞さんの言うことは分かりますが、やはり今回のことで一刀さんが殆ど接点が無かった私たちのために命を賭けて救ってくれたことに報いるには、やはり私たちが一刀さんたちに下って協力することが一番だと思うの」




「…私も星に助けて貰った、恋も仲間になってもいい」




何時もは会議の時、居眠りの多い恋が珍しく発言すると皆、驚いていた。




そして恋がそう言うと音々音が




「私は恋殿の言うことに付いていきますぞ」




と同意の姿勢を示し、そして華雄も




「私は、月様のどんな命令にでも付き従います」




と2人とも月の方針に賛成の意向を示した。




そして詠は一刀に




「あんたに一つ聞きたいわ、あんたがここで目指す物はなんなの?」




「俺が目指す物は、皆が普通な生活や人生を送れるようにしたいことだな。そして普通に恋愛や結婚などして人生を過ごして欲しい」




「そして月、世話になるからって卑屈になる必要はないんだから、俺たちは仲間だろう」




一刀はそう言って笑顔で答えた。




一刀の答えに対して、詠は内心、月の元での天下統一も考えていた、しかし月自身は争い事を好まず、そして今回の一件で領土を失い、そして一刀に命を救って貰い、更に月たちが望むなら援助まですると言った一刀に詠も流石に敵にしたいとは思わなかった。そして月も一刀に世話になることを決断したことで




「仕方ないわね…、月がそういうのだったら、僕も月に付いていくわ、月や僕たちを泣かしたら承知しないわよ」




「何や詠も素直やないな~、一刀たちが助けに来てくれて、喜んでいたくせに。まあウチもあんたらのことは気にいっとるし、ここにいたらおもろいこともあるから、ウチも一刀に従うわ」




そして詠や霞も一刀に従うことに同意した、これで正式に董卓軍も一刀の傘下に入ることが決まった。




そしてこれからの方針を決めるのに、まず真里から各諸侯の現状が報告された。




「まずあれから連合軍は、洛陽を無血占領したわ。そして各諸侯に領土配分があったわ」




その内容は、




公孫賛が北平の太守から幽州の太守に昇任




袁紹が司隷州並びに洛陽を管理




曹操がエン州の太守兼任で鎮東将軍に就任




劉備が戦死した陶謙の後釜に徐州の太守に




袁術が予州を管理




孫策が袁術の配下のままであるが呉郡の太守に就任




という内容であった。




この内容を聞いた碧が




「曹操が領土が配分されていないというのは腑に落ちないね」




「確かに曹操は、水関で功績あったはずなのに、鎮東将軍の地位だけというのは疑問ですね」




紫苑も納得していない顔をしていると朱里が




「もしかすると曹操さんは、逆にこの地位を使って、自分の領土の東側を切り取りを考えているのでは?」




そう言うと詠が




「成る程ね…、曹操は領土はエン州だけど、その東側は青州と徐州がある、青州は今、黄巾党の残党たちが暴れ回っていて、恐らく孔融では収めることはできないわ、そして徐州は新たに就任した劉備、もし統治が上手く行かなければ、乱を収める名目で両方を攻める可能性はあるわ」




「そうすると今後、曹操の動きには十分注意しないといけないな、真里引き続き曹操への監視頼む」




一刀がそう言うと真里も納得して頷いていた。




すると詠が




「あと孫策の動きにも注意する必要はあるわね」




「そうですね、孫策さんの目的は孫呉の復活、このまま袁術さんの下にいることはあり得ませんね」




朱里がそう言うと、璃々が




「しかし、よく袁術が孫策の呉郡の太守を許したね」




「確かに普通であれば反対するだろうに」




「袁術やから、孫策の目的に気付いてへんかもしれんで」




星と霞がそう言ったが、真里がその疑問に




「一応袁術の配下張勲が反対はしたのだが、恩賞で袁紹や袁術が殆ど功績がないのに領土を頂いて、功績がある孫策に恩賞がないのがおかしいと周りから言われて、結果しぶしぶ認めることになったらしいわ」




「そうなると、孫策も動く可能性が高いな」




翠がそう言うと




「……珍しい翠お姉様がまともな発言をするなんて」




横にいた蒲公英がそう言うと、翠から拳骨を頭に受けていた。




そして朱里が一刀に




「今の各諸侯の動きを見てですが、ご主人様は今後どういう行動を取られますか?」




「まあしばらくは俺らも含め、どの諸侯も内政に専念しないといけないだろうな、戦続きで兵たちも疲れているだろうしな」




言葉を一旦切ると一刀は




「そこでだ、月に頼みがあるのだが、君の内政力を見込んで、俺の代わりに涼州を治めてくれないか?長安や涼州ではすでに洛陽の暴政の噂は袁紹の嘘であったと言って、商人や旅人や細作などを使って徐々に解消されているから大丈夫だ」




「そ、そんな……」




月が一刀の頼みに困惑していると




「まあ治めて欲しいのは名目で、実際のところは故郷に帰って、心身ともに休んで来て欲しいのが本音かな」




一刀がそう言うと、紫苑が




「そうよ月ちゃん、あなたは今まで頑張ってきたのだから、ご主人様の言葉に甘えて、一度故郷に帰って、ゆっくり休んで、また気持ち新たにして頑張ればいいのよ」




紫苑の母親の様な微笑み浮かべ、そして優しい言葉を言われると月も一刀の計らいに感謝に感激して




「…ありがとうございます、一刀さんに紫苑さん、分かりました、その役目お引き受けします」




やや涙ぐみながら受諾して、これで月が涼州の太守代行になった、更に一刀は




「詠、華雄、馬休、馬鉄たちも月と一緒に涼州に行ってくれないか?」




「そして特に馬休と馬鉄は、涼州の豪族たちの説明を頼みたい」




皆納得して引き受けたが、すると馬休が何か笑みを浮かべて、




「では義兄上、俺たちの代わりに姉貴のことよろしくお願いしますね」




「おい休、それはどういう意味だよ?」




翠が怪訝そうな顔をしているとこれまたにやついている鉄が




「俺たちが居なくなって、気がねなく兄貴とイチャイチャできるだろうという意味だよ」




2人から突っ込みを入れられると翠は




「○▲※▽●~」




赤面した時に発する翠語を唸っていた。




「翠よ、結婚しているだからいい加減に慣れぬか」




星がからかう様に言ったが、事情を知らない詠が




「結婚って、何よ」




「何だ知らぬのか?私を含め、紫苑、璃々、翠、蒲公英、朱里が主と情を結び、結婚しているのだが」




星が説明すると、事情を知らない董卓軍のメンバーからは驚きの声が上がった。




「そ…それあんたどういうことよ!?」




詠が一刀に説明を求めるも




「どうもこうもあるまい、我らは主に惚れて情を結んで結婚したのだ、それ以外あるまい」




星が顔をにやつきながら説明すると




「へぅ~、6人と結婚しているのですか」




「ち…ちょっとあんた、月にも手を出すのじゃないでしょうね!」




月と詠がそう言うと蒲公英が




「あっ、詠、それは大丈夫だからご主人様は無理やりにそんなことはしないから、皆、ご主人様と私たちがお互い納得して結ばれているから」




笑いながらそう言うと、多少事情を知っていた霞が




「しかし、一刀あんた、どれだけの女に手を出してるんや、仕舞いに紫苑あたりから後ろから刺されるで」




「霞ちゃん、私はご主人様を愛していますし、ご主人様も私を愛していますから、ご主人様が他の女の子を愛していても最後に勝つのは私ですから」




紫苑は貫禄のある笑みを浮かべ、そして一刀に




「でもご主人様、相手を増やすのは構いませぬが、増やすのであれば、皆を泣かせぬよう平等に愛してあげて下さいね」




紫苑がそう言うも、一刀は、周りを見ると璃々や翠、朱里はこれ以上相手が増えたやら駄目という嫉妬心剥き出しの目や態度になっているのを見て、さすがに何も言えなかった。




最後は何とも締めの悪い内容の話であったが、一刀たちは当面、内政に力を入れることを確認したのであった。




~おまけ~




その日の夜、寝静まっている一刀の部屋に音を立てずに近づく、2人の影があった……




そして、その2人の影は一刀の部屋の前でかち合ってしまった。




2人は、目が合ってしまうと思わず




(「り……」)




(「お……」)




お互い言いそうになってしまったが、ここは何とか堪えた。




そして…




(「夜討ち、朝駆けは戦の基本だけど…、よく分かったわね」)




(「お……の考えは読めているからね♪」)




(「でもいくらお……でもここは引かないわよ」)




「(私も引くつもりはないけど……、では一緒にどうかしら?)」




「(え~一緒に……)」




そして考えた末




「(私負けないからね)」




「(あらあら、さすが私の……ね」)




僅か数十秒のアイコンタクトでこれだけの会話をすると、2人は鍵が掛かっていない一刀に部屋に入って行った。




そして、そのあと一刀の部屋から奇声と艶やかな声が止まらなかったらしい。




そして翌朝には、一刀の部屋に入った2人の人物の肌色は艶々しており、一刀の顔はかなり疲れ切った表情をしていた。




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