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真・恋姫無双 〜新外史伝〜  作者: 殴って退場
第4章 反董卓連合
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第24話

一刀たちが水関で合戦への準備をしているころ、ようやく連合軍も集結し、そして軍議をしていたが、その軍議の陣幕から、とても軍議の場とは思えない声が聞こえてきた




「おっほほほ~~~~~」




と・・・。




その声の主は、袁紹こと麗羽であった、なぜこのような高笑いしていたのかは、この軍議において、なかなか総大将が決まらず、麗羽はやりたい、周りはやりたがらないという中途半端な状態で、会議に遅参した桃香が麗羽に総大将になればいいと言う一言で軍議が進み、結局麗羽が総大将に決まった。(この時点で羌に不穏な動きがありと言うことで、一刀の連合軍不参加は報告済み)




そして、桃香に汜水関攻略の先陣を押し付けたが、雛里が辛うじて兵の少なさを理由に麗羽から兵と兵糧を借り、軍議が終わろうとし、自分が総大将になって気分がいい麗羽が先程の発した声であった、そしてそんな中、




「失礼します!」




と袁紹軍の伝令兵が焦った様子で入ってきた。




麗羽が気分を害し、何か言おうとしたが、顔良(真名は斗詩)がその伝令兵に




「どうしたのですか?こっちに来て下さい」




その伝令兵を呼び、ひそひそ話でその内容を聞くと斗詩は




「ええ~、そ、その話は本当ですか!?」




と大声を出したので、横にいた文(真名は猪々子)が




「斗詩~、どうしたんだ?」




「斗詩さん、五月蝿いですわよ、どうかしましたの?」




と麗羽が怒りながら言うと斗詩は困った顔をしていたが、軍議に参加していた華琳が




「顔良、何かあったのね、答えなさい」




と拒否を許さない口調に麗羽も




「斗詩さん、隠し事は許しませんわよ、言いなさい」




と麗羽から言われると、斗詩も諦めた表情で




「・・・はい、実は今、洛陽から入った情報なのですが、今、洛陽の守備兵が僅か3千しかいないということらしいのです・・・」




と聞くと、それを聞いた麗羽と猪々子は




「はぁ?」




「斗詩どういうことだ?」




と気の抜けた声を出し、軍議に参加していた他の諸侯からも騒めくようになった。




そんな中、袁術(真名美羽)が場の空気を読まず




「のう七乃(名は張勲、袁術の側近)、なぜ皆はこんなに騒いでいるのじゃ?」




「それがですね~、お嬢様、今から皆、洛陽に攻めるのに、今、洛陽の兵がたった3千しかないのですよ~」




「何じゃ、それだったらここから洛陽に直接攻めたらよいのじゃ」




言いだすと七乃が




「でも~、もし別動隊を出して、直接洛陽に攻めるのでしたら、洛陽制圧と帝の救出という大変名誉ですけど、困難の役ですよ~」




と言うと、その洛陽制圧と帝の救出と言う甘い言葉に周りは酔い始めた。




そして




「それでしたら、ぜひ私にこの大役を・・・」




「いや、貴殿のところが兵が少ないだろう、この役は私に・・・」




「何、二人とも役不足、この大役は、私がするべきだ」




と勝手に別動隊で洛陽に攻める話になり始めていた。




そして、この様子を見ていた華琳、雪蓮、桃香、公孫賛(真名は白蓮)は




(洛陽制圧という餌をぶら下げ、麗羽の性格では、自分が主役に成りたいから、絶対に別動隊は作らないわ。そして汜水関攻略に誘導する、この策考えたのは、誰かしら?ぜひ欲しいわ)




(ふ~ん、董卓もなかなか面白いことするわね、冥琳あたりは頭を悩ませそうだけど、私は楽しくなりそうよ)




(この人たち、帝や民のことを考えるより、自分たちの事しか考えていない・・・)




(何、考えているんだこいつら?こんなバラバラ結束で勝てる訳ないだろ!)




とそれぞれ思っていると、麗羽が明らかに動揺しながらも、その場を収めるように




「そ・そんなの罠に決まっています!敵がわざわざ洛陽を空けるなんて考えられませんわ!私たちを誘き寄せるための罠ですわ!」




「わ・・・私を騙そうとしてもそうはさせませんわ、だからこのまま汜水関から、華麗に進軍しますわ、おっほほほ~~~~~」




最後は麗羽の歯切れの悪い笑い声で締めくくり、無理矢理、軍議が終了した。




~華琳視点~




「麗羽もたまには私に対して役に立つことしてくれるわね」




「私に勢力拡大の好機をわざわざ作ってくれるのだから、せっかくだからせいぜい利用させて貰うわ」




「しかし悪政を引いていない董卓を陥れて、この後は自分の天下と思っているでしょうが、皆があなたに従うかしら、まあ無理ね・・・、だって私があなたを倒すから」




「そして我が覇業を成し遂げるための好敵手となりうるの、あの中では孫策と劉備しか目立たなかったわね、両袁家は勢力は大きいが、君主は無能、公孫賛はある程度有能だが、補佐する良将が居らず、勢力としても残念ながら小さく好敵手としては無理、あとも皆、似たり寄ったりね」




「あと、今回は参加していない北郷一刀・・・」




「黄巾党の乱のあと、あの男は馬騰の跡を継ぎ、雍州と涼州の太守を兼務、そして治政の良さで勢力を更に伸ばし、そして一緒に天の国から来た夫人たち(紫苑と璃々のこと)に更に馬超や猛将で名高い趙雲まで妻にしている、正に違う意味で将の心を掴んでいると言っていいわね(この時点の情報では蒲公英と朱里は入っておらず)」




「そして頭も切れ、武の方もあの馬超を倒し、そして妻に迎え入れたというから凄いわ・・」




「今回は戦う機会がないけど、また会うのを楽しみにしているわ」




「でも、まずはまだ見ぬ敵より、目の前の敵に目を向けた方がいいわね・・・」




~華琳視点終了~




~雪蓮の陣~




「はぁ~疲れた冥琳、あんな馬鹿な軍議、出席しなければ良かったわ」




「馬鹿なこと言うな雪蓮、袁術ですら出席しているのに、その配下の私たちが出席しなければどうするのだ」




「それで雪蓮、これからどうする?」




「う~ん、取り敢えず劉備の陣に行きましょう」




「それはいつもの勘か?」




「そうよ♪」




「まったくお前って奴は、しかし我らが名を上げるためには汜水関や虎牢関攻略は絶対に成し遂げなければならない。それに今後に備えて兵の消耗を控えないとならないからな」




「だから、劉備たちと同盟して汜水関を落とすのよ」




「やれやれ仕方ないな。祭殿申し訳ないが、引き続き留守をお願いします」




「分かった、では策殿の世話を頼んだぞ」




この祭殿と呼ばれた女性、名は黄蓋(真名を祭)で、亡き孫堅の時から仕えている孫呉の宿将で雪蓮が頭が上がらない数少ない人の1人。




「そんな人を問題児みたいに言わないでよ」




「だったら、普段から真面目にしてくれ・・・」




「うっ・・・」










そして、2人は桃香の陣に向かった・・・






~桃香の陣~




「はぁ~、先陣か・・・」




「あわわ、桃香様気を落とさないで下さいよ、何とか袁紹様から兵や食糧を借りることができたのですから」




「そうですよ桃香様、元気を出して下さい」




「そうなのだ、先陣は鈴々たちがいるから大丈夫なのだ」




雛里や愛紗、鈴々に励まされ、桃香も




「そうだね、そんなことも言ってられないね」




と気合を入れようとしたところに




「桃香様、失礼します」




と楽進(真名は凪)が入って来て




「ただ今、呉の孫策様と周瑜様が桃香様にお会いに来られましたが・・・」




「いったい何だろう・・・、凪ちゃんお通しして」




桃香が許可すると凪の案内で雪蓮と冥琳がやって来た。




そして緊張している桃香に雪蓮が




「まあそう緊張しないで。あなた、今回の戦の先陣でしょう」




雪蓮の問いかけを聞いた桃香は再び暗い顔になった。




「それで、え~と鳳統ちゃんだったかな?あなたはこの戦、どう戦う?」




「・・・難しいとしか言えません。ただでさえ、篭城している敵を力攻めするのは厳しいというのに、私たちより敵の軍勢の方が自分達の軍勢より多いとなると・・・」




雪蓮の質問に雛里は深刻そうな顔で答えた。




「ふむ、そこでだ。我等孫呉は貴公等と同盟を組みたいと思っているのだが」




「「「えっ!?」」」




突然の冥琳の言葉に桃香達は驚いた表情をした。




「ああ、ついては今回の汜水関での戦い、我々も協力しようと思うのだが・・・」




「それは願ってもないことですが・・・何で私達に協力してくれるのですか?」




桃香が雪蓮に不思議そうに聞いた。




「まあ、理由は二つあるわ。第一にこの戦の戦功、協力してあげる代わりに汜水関での戦功を私達に譲ってほしいのよ」




「はあ・・・私達は戦功に興味はありませんから別にいいですが・・・」




桃香はどこか疑問そうな顔をしながら言った。




「そしてもう一つ、それは、あなたとの同盟よ」




「私達との、同盟ですか・・・?」




「そう、あなた達を黄巾党の乱の時から見て、将来有望そうだし、周りの臣下も有能そうだからね。今のうちに手を組んでおこうと思って。あなたにとっても悪くない話よ?」




「はあ・・雛里ちゃん、どう思う?」




雪蓮の言葉を聞いた桃香は、隣にいた雛里に意見を求めた。




「・・確かに今の私達にとっては大変魅力的な話ではありますが・・・」




「信用できないと?」




雪蓮の言葉を聞いた雛里は、躊躇した末、口を開いた。




「・・・はい。失礼かもしれませんが、私達と孫策様達は初対面ですので、そう簡単には信用はできませんので・・・」




「まあこの乱世ではしかたのないことだな。むしろ我々がいきなり同盟を組もうといってきたのだ。疑って当然だな」




雛里の言葉を聞いた冥琳は肩を竦めてそう言った。




「だから、同盟締結の証として今回の戦で、協力しようって話なのよ、それに私たちがあなた達を裏切ることは連合軍を裏切る話になるわよ」




そう言われるとその通りであったので、桃香らも特に反対する理由がなかったので、孫策との同盟を受け入れたのであった。












そして戦いの時が刻一刻と迫るのであった・・・。





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