第21話
幕間的に近い内容ですが・・
一刀たちが、長安に来て、すでに3月が経過していた。
一刀たちは、まず内政や開墾、そして商業に力を入れ始めた。
その結果、内政運営も上手くいき起動に乗り始めたそんな時に一刀は一部の人間を集め、会議を開いた。
因みに出席者は、碧、紫苑、璃々、翠、星、朱里、真里である。
そんな中、一刀から出た話が反董卓連合の事だ。
紫苑や璃々は、前回の反董卓連合の時は参戦していないが、その時の話や現代に行ってからの本史の歴史での知識はあるが、他のメンバーは半信半疑で聞いている状態だ。
「今回は、どういう理由で発生するか分からないが、それに備えて準備をした方がいいと思う」
一刀が言うと、それを聞いた碧が
「もしそれが起きるとしてだ、一刀さんはどうするつもり?」
「今の状態では、判断はできないので、だからその時に備えて、どちらでも動けるよう準備はしておくつもりです。取り敢えず情報が必要になってくるから、真理すまないが、洛陽、袁紹、曹操、袁術、孫策、劉備、公孫讃のところを中心に物見を送ってくれるか?」
「分かった、あと羌からも馬の買い入れも増やすようにするわ」
「ああ頼む、それと朱里、以前言っていた新しい武器の開発を出来るだけ早く急がせてくれるか」
「分かりました」
2人に指示を出すと、翠が
「ご主人様が開発してくれた鐙は、全部の馬に行き渡ったから、こっちの方は問題ないよ」
「主、新兵の訓練も進んで問題ないですぞ」
「あと弓騎隊の方も問題ないよ、いつでも出陣は出来るからね」
そして星や弓騎隊の補佐を勤める璃々がそれぞれ説明した。
そして当面は、密か戦の準備をしながら、内政充実を図ることで会議を終えたが、会議が終わると
紫苑が一刀のところに来て
「ご主人様、もし反董卓連合の参戦の命が来たら、どうされますか?」
「一応、最終的には情報を聞いて判断するつもりだ」
「分かりました。でもご主人様、私と璃々、翠ちゃん、星ちゃん4人は、何があってもご主人様に付いて行きますからね」
「ああ、分かっているよ、4人を泣かせないようにしないと」
と言って2人は軽くキスをした。
そして会議を終えて、2人は別れて、一刀は執務室に行こうとしたところ、中庭に蒲公英がいた。
しかし、よく見ると蒲公英は泣いていた……。
一刀が蒲公英に近寄ろうとしたら、蒲公英は一刀に気付き、涙を拭いて、何も無かったかのように
振る舞って
「どうしたのご主人様?」
「いや、それは俺が言う言葉なんだけど…、蒲公英何かあったのか?」
一刀が蒲公英に問い掛けるが、
「何もないから、大丈夫だよ」
「何も無かったら、泣くのはおかしいだろ、俺に出来ることがあれば、話を聞いてやるから、言ってみたらどうだ?」
そうすると蒲公英は意を決したかのように
「じゃ一つ聞くけど、ご主人様は蒲公英の事、どう思っているの?」
一刀に聞いたが、ここで一刀は蒲公英の決意に気付かず・・・
「そうだな、蒲公英はかわいい妹だと思っているぞ」
と思ったことを素直に答えたが、蒲公英は内心
(「やっぱりご主人様は、私を1人の女としてくれないんだ……」)
「ご主人様のバカ~~~~」
と蒲公英は大声で叫びながら走り去った………。
そして一刀は走り去る蒲公英をただ眺めるしかなかったのである。
~蒲公英視点~
「はあ~~」
「ご主人様は、私のことをどう思っているのかな…」
「私が積極的に言っても相手にしてくれず、先に星お姉様が、ご主人様と結ばれて……」
「私を女として見てくれていないのかな……」
「何か置いてきぼりになった気分……」
「段々、考えが悪い方に考えてしまい、そして涙が止まらなくなってしまった……」
「そして泣いているところをご主人様に見られてしまった」
「最初はこんなところを見られて、恥ずかしいと思っていたけど、ご主人様が、話を聞いてくれると言ってくれるので、思い切って、ご主人様に蒲公英のことをどう思っているのか、聞いてみたけど……」
「やっぱりご主人様は、私のことを女として見てくれていなかったのだ……」
そして
「ご主人様のバカ~~~~」
私は叫んでいた……。
蒲公英視点終了
一刀は、その後執務室に行くと部屋には、璃々と星がいた、そして星が一刀がやや元気がないのに気付き
「主、どうなされた?」
聞かれたので、一刀は先程のことを2人に話をしたら
「ご主人様、乙女心が分かってないね~」
「主、それはないですぞ」
それぞれ批判され、2人は
「蒲公英の気持ち、璃々分かるな~、ご主人様、前にいた世界の時に私がご主人様に積極的に行っていたのを覚えているでしょう?ご主人様、周りの目とかを気にしていたから、私に手を出してくれなかったけど、愛している人が相手にしてくれなかったら、結構、落ち込むからね~」
「主、以前から蒲公英は、本気で主の事を好いていたのですぞ、それに気付かれなかったのですか?」
鋭い指摘を2人から言われると、一刀は
「確かに蒲公英が俺を好きだったのは知っていたけど……」
「今の居心地のいい関係を壊したく無かったんだろうな……」
と素直に心境を語った。
そして2人は
「でもね、ご主人様、蒲公英だってもう子供じゃないから、1人の女性として扱わないと」
「そうですぞ、主、でも蒲公英を1人の女性として好いておられるか?」
星から言われると一刀は
「ああ、それは好きだと言えるけど……、しかし良いのか、これ以上増えても」
「お母さんから言われているから、もう覚悟はできているけど、このお礼は必ずして貰うからね~」
「そうですな、私はお礼に極上メンマを1壺頂きますかな」
「そうそう、恐らく蒲公英はお気に入りの場所である、森の中の小川に居ると思いますぞ」
「ありがとう、璃々、星、2人とも愛しているぞ」
と言いながら、2人に頬にキスをしていった。そして
「ご主人様、(主)は、こういう時は上手なんだから……」
と2人とも顔を赤らめていた。
そして一刀が森の中の小川に駆けつけたが、蒲公英の姿が無かったが、人の気配を感じたので、一刀は蒲公英を誘き寄せるようと考え、叫んだのが……
「俺は蒲公英が好きだーーそして俺の事が好きで、俺の妻になってくれる俺だけの蒲公英はいるかーー」
「ここにいるぞーー」
「あ……ばれた」
顔を赤らめて、涙目になっている蒲公英が勢いよく草むらから出てきた。
そして一刀は蒲公英の元に駆け寄り、そして優しく抱き締め
「蒲公英ごめんな、今まで蒲公英が俺の事を好きだと分かっていたのに、俺が返事する勇気が無く、それに応えることが出来なくて……」
抱き締めていた腕を強くすると、蒲公英は再び泣き始めて
「ご主人様が私を好きって言ってくれたのは、嬉しいけど……ご主人様は、あんなこと言った蒲公英に怒っていないの?」
「馬鹿だな、蒲公英、何で怒るんだ、悪いのは俺なんだからさ」
「でも……」
そして一刀は、抱き締めていた腕を離し、そして視線を蒲公英の高さに合わせ
「蒲公英聞いて欲しい、俺はお前が好きだ、そしてその太陽のような笑顔と明るさで、1人の女性して、俺を支えて欲しいんだ」
蒲公英は一刀のその言葉を聞いて、
「……ご主人様、嬉しいよ、私、何度生まれ変わっても、ご主人様の側にいて、ご主人様のために命賭けるからね」
と言って、自らキスをしてきて、そして一つになった……。
そして一刀が蒲公英を部屋に連れて帰ってきた時には、紫苑、璃々、翠、星が部屋で酒を持って待ち構えていた。
そして、皆から酒のつまみ代わりに、今回のことについて事情聴取をされてしまい、挙げ句の果てには、蒲公英が酔った勢いで、もう一度プロポーズの場面を再現をせがまれ、それをやると皆から冷やかされてしまった……。
しかし一刀は、4人とも蒲公英のことを歓迎してくれているので安心したのであった・・。