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真・恋姫無双 〜新外史伝〜  作者: 殴って退場
第3章 黄巾党の乱
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第16話

一刀たちは、小規模の黄巾党を駆逐しながら、更に進軍を続け、長安の郊外まで来ていた。




そしてそこで陣を張っていたところ、官軍と合流し挨拶に来ていたのだが、その相手が…




「ウチは司隸校尉(中央の官吏の取締り及び洛陽・長安周辺の軍事・行政担当官)の董卓の配下の張遼やねんけど、馬騰軍の指揮官は?」





と言われると一刀が




(霞か…、今回は月の客将ではなく、配下でいるんだな)




と思いながら




「ああ、はじめまして張遼さん、一応ここの指揮を取っている北郷一刀です」




挨拶をすると、霞は驚いた顔をして




「はぁ?失礼やけどアンタがか?馬騰軍やったら、馬騰様の他に錦馬超がいるんと違うんか?」




と言われると一刀は内心




(相変わらず、ストレートな物言いだな…)




苦笑しながら、翠の方を示し




「お目当ての錦馬超も一緒にいるよ」




と霞に教えると、霞は翠に




「え?何でアンタ、指揮取ってないの?」




翠は言いにくそうに




「ああ…ご主人様は、私より頭が良くて、強いからだよ」




霞は感心したように一刀に




「へえ~、人は見かけによらんもんやな~、時間があれば、一度お手合せ願いたいわ」




「そんな神速の張遼さんと勝負って、おこがましいよ」




と言っていると、朱里が霞に




「張遼さん、いったいこちらにはどういう御用で…」




「ああ忘れるところやったわ、主の董卓から、お詫びと雍州の鎮圧のお礼の書簡とまた新たな命令書を持ってきたわ」




と言うと紫苑が




「お詫び?」




「ああ現在、雍州は太守不在で、代わりに長安の治安維持もしていた董卓が臨時で太守も兼務していたんやけど、洛陽にも黄巾党が迫っていたため、そちらの防衛で手一杯で、雍州の鎮圧を馬騰軍に任せてしまったお詫びと鎮圧していただいた礼状とそして、あんたらとうちらの両軍共同して、新たに黄巾党を殲滅する命令書やわ」




と言って、一刀に書簡を差出し確認すると、一刀は、月、詠、恋のことを思い出しながら書簡を見ると、内容には、黄巾党の本拠地である宛城(南陽)にいる本隊を討ち取るように書かれていた。




これを見て一刀は、霞に




「当然、向こうは大軍だけど、官軍の方はこちらの他に誰がこちらに派遣するんだ?」




「うちが聞いている範囲では、陳留太守の曹操に、袁術配下の孫策、それに北平太守の公孫讃の配下で各地の義勇軍を纏めている劉備だな、他はまだ自分ところの領地の黄巾党を相手にするのが手一杯みたいやわ」




(やはり曹操…華淋がいるか、今回は孫策は生きていて、桃香が各地の義勇軍と纏めているって?)




「張遼さん、曹操や孫策の噂は聞いているけど、桃…劉備が各地の義勇軍が纏めているって、どういうこと?」




「ああ話では、劉備らは各地で転戦して戦っているんだが、その時に各地で個別で立ち上げていた義勇兵と協力して戦い、その後その義勇兵をそのまま配下にして、かなりの戦果を上げているらしいわ」




それを聞いた一刀と紫苑、朱里は




(「恐らく雛里の指示だな…」)




と思っていた。




そして、その後今後の作戦について、計画したところ、張遼の軍もかなり強行軍で、こちらも兵の疲れを考え、2日ほど休みを取り、その間に補給などを済ませたあと宛城に向けて出発することが決まった。




そして、一刀は、その後少し元気がなさそうな朱里を見て、




「朱里どうした元気がないな、雛里のことか?」




「そ、そうです。劉備さんが都でも評判になるほど活躍している話を聞いて、ちょっとうらやましいなと思って…」




と言うと、一刀は朱里に笑顔で言い聞かせるように




「まあ確かに名声はあるに越したことはないけども、俺たちはそんなことを求めて、戦いをしている訳ではないだろう。民のためを思ってやっていることだよ、名声などはその結果に過ぎないよ、それよりも一刻でも早く黄巾党を殲滅させないとまだまだ泣く人がいるからね」




と一刀に言われると朱里はハッと気付き




「ありがとうございます、ご主人様、そうですね、私大事な事を忘れていました。民のために尽くすことを、雛里ちゃんも名声など関係なく、今は夢中で仕事に取り組んでいるだけですからね、私も負けていられませんよ」




「よし、それこそ朱里だ、明日からも頼むぞ」




と言って、一刀は朱里の頭を撫でると、




「私は子供じゃないですよ~」




と嫌がっていたが、




「でも、いいかも…」




と一刀も朱里の可愛い仕草に見とれて、続けていると、背後から




「あ~朱里ずるい、私も~」




と言って蒲公英が、一刀の背中におんぶするような形になり、胸が一刀の背中に当たっている状態になり、一刀は




(「まずい、まずい」)




と思っていると翠がやって来て




「な、何やってるんだ蒲公英、ご主人様が嫌がっているじゃないか、とっと降りろ!」




「あ~お姉様妬いているのね、ご主人様を取られて~」




「べ、別に焼いてる訳じゃないけど…、あ~いいから降りろ!」




「は~い、次の夜は私の番だからね、ご主人様」




と言うと、翠は蒲公英に




「お前の番はない!」




と言って、頭に拳骨を入れて、無理矢理陣幕に連れ戻した。




そして一刀は気を取り直して、朱里に




「取り敢えず、俺たちには朱里が必要だから、まずは俺たちが出来ることから、やっていこうな」




「はい、ご主人様」




笑顔で言って、落ち込みかけた朱里を元気にした一刀であった。




そしてそれを見ている、星の顔があった。




それから、一週間後、宛城に向けて進軍していると、物見から途中で宛城から迎撃に出た部隊と各地で敗れた敗残兵を編成した約3万の軍勢が武関の郊外の山岳地帯で待ち伏せをしている情報が入り、一刀たちは武関で軍議を開くこととなった。




そして、軍議で紫苑が




「兵力自体は私たち2万に、張遼さんたちが1万5千ですが、向こうは峡路に1万4千に左右の山に8千ずつの兵に、更に落石計もありますわ」




「向こうは、いいところに陣を引いて、更に上から石とかが待ち構えているからな…」




「この狭い道は、うちら騎馬隊の働きが制限されるけどどないする?」




翠と張遼がぼやいていると、朱里が満面の笑みで




「閃きました!、ますば星さんの部隊5千が右の山に、蒲公英ちゃんの部隊5千が左の山に火を放って下さい、決して山上に上がらず、下で気勢を上げや旗を振って、虚兵を見せて下さい。更に敵は煙や火に巻かれて混乱しますので、その煙を利用して、火のかからないところから一気に山上まで攻め上がって下さい」




「山上を占拠すると、下に部隊がいたら、その落下計を発動して、敵に落として下さい、そして計を発動してから関から兵を出して、殲滅作戦を取ります。もし山を占拠する前に敵が撤退するのであれば、その時は張遼さんの部隊が一斉に討って出て下さい」




と皆が朱里の作戦を聞くと感心して、異論は無かった。




そして星と蒲公英の部隊が山に火を放つと、敵は煙に巻かれて動きが鈍くなり、手向かう者や逃げる者で指揮系統がバラバラになり、落石計をすることなく敗走、敵は山の異変を見て、敵軍は撤退、そして朱里は張遼の部隊や山から降りた星や蒲公英の部隊で敵に追撃戦を加えた結果、張遼が敵将を討ち取り、こちらの兵はほとんど損害なく完勝と言っていいくらいの勝利だった。




そしてこの作戦を見て、張遼が朱里に




「あんた大したもんやな、うちの軍師の詠…賈駆とタメ張れるで、そして星や蒲公英、他にいるあんたらも皆、強いわ。そして朱里、あんた私に手柄を立てさせるように感じたで、だからあんたらに私の真名を預けるわ」




と言って真名を皆に預け、そしてお互いに真名を交換した。




そして、その夜、星が蒲公英、朱里を誘い、3人は一刀の部屋に来ていた。




「はわわ、星さん、いいのですか」




「何、今日の戦いの褒美を貰いに行くだけだ」




「そうそう、蒲公英たちは貰う権利あるもんね~」




「お主たちも主を好いていのだろ?」




と言われると朱里も顔を赤らめていた。




そして3人は、一刀の部屋に入ると部屋には一刀と紫苑がいたが、星がニヤニヤしながら、一刀に




「主、今日の戦いの褒美を頂きに来たのですが」




「星、そのニヤニヤは止めてくれ…、何を考えているんだ」




それを見ていた紫苑が星の要求しそうな物に気付き、




「でも、星ちゃん、あれくらいの戦いだったら、星ちゃんらが考えているご褒美は無理ね」




先読みした紫苑に言われると3人は




「う…、主、ではそれ以外の物の褒美が頂きたいのだが」




「そうそう、何かご褒美欲しいよ~」




「今後、ヤル気を出すためにご褒美欲しいでしゅ」




と言われると、紫苑がヤレヤレという顔で、一刀に耳打ちして、それを聞くと




「またそんな事を…、それいいのか?」




「言いましたでしょ、責任は取って上げて下さいって」




「分かっているよ、でも一番は紫苑だからさ」




「取り敢えず邪魔したら悪いので、ちょっと部屋を出ますが、星ちゃんたちに大人の第一歩を教えて上げて下さいね」




と言って紫苑も微笑を浮かべた顔をして部屋を出た。




すると一刀が星らに




「あ~、一つ言っておくけど、一応ご褒美ではないけど、俺の本当の気持ちだと思って受け取って欲しい、もし嫌なら、後で殴っても突き飛ばしても構わないから、星、こっちに」




星を呼び、




「では主、私らに何を下さるのかな?」




「星、好きだ、受け取ってくれ」




いきなり一刀は星にキスをして、そして口を離すと




「い、いきなり接吻するとは思いもしませんぞ」




と恥ずかしながら反論するも、一刀は






「でも、嫌がってはなかったね、安心したよ。でも俺の星のことは好きだから、でも今日はここまでだけどね、それで蒲公英に朱里はどうする?嫌なら止めておくけど」




「私はいいよ、お姉様に負けたくないもん」




「はわわ、私も負けたくないでしゅ」




と2人にもキスをすると




「やったね」




「はわわ~、これが大人の第一歩でしゅか~」




と喜んでいると、ドアのところからどす黒い殺気が漂ってきたので、そこを見ると璃々がいた。




「何しているの、3人とも…」




「いや、主から褒美を貰っていたところでな」




「そ、そうそう、今、貰ったから、もう帰るわね」




「あ、ありがとうございます、失礼します」




と3人は慌てて部屋から出て、璃々が




「ご主人様…、どういうことか話を聞かせてね」




普段では、考えられない璃々の嫉妬心を見て




(「まるで愛紗が乗り移ったみたいだな…)」




一刀が嘆いていると璃々は、殺気を消し




「フフ~ン、じゃあ、またご主人様に色々教えて貰って、女としてより磨きをかけないといけないね」




と笑顔になり、先程と打って変わり、すごい変わり身みせた璃々に一刀は




「璃々、お前…、段々紫苑に似てきたぞ…」




「だってお母さんから話は聞いていたけど、いい気はしないのだから、これくらい、いいでしょう~」




と再び甘えた姿を見せ、一刀は、将来、璃々は紫苑以上の女性になるのではないかと思い、夜が更けていくのであった…。



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