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第14話

すでに第13話までにユニーク数が6000を越え、アクセス数も30000を越えて読んでいただき大変驚いています。


「TINAMI」よりこちらの方が読者数が多いことを今更ながら驚いています。


今回は一応触れ合いをテーマにしています。



一刀たちが武威に戻って来て2月が経過した、そんなある日、璃々は頭を抱えていた。




「う~ん、難しいよ…」




現在、璃々は紫苑とマンツーマンで勉強しているところだった。




璃々は、生まれはこちらの世界だが、字とかを覚える前に一刀の世界に行ってしまったため、以前の一刀同様、こちらの字が読めなかったので、暇を見つけて、一刀と紫苑が教えていたが、本日は紫苑が教えていた。




そして、紫苑が勉強終了の合図を出すと璃々は、机に寝て、




「疲れた~、頭がショートしそう…」




とぼやいていると、紫苑が




「まあ大分読めるようになってきたから、そろそろ終わってもいいかもね」




「はあ~、やっと終わるの~。今だったら漢文のテストを満点取る自信はあるわ…」




と以前いた世界を思い出したかの様に呟いたので、ちょっと気になり、紫苑は




「ねえ、璃々、あなたはこちらに帰って来て、今、どういう気持ちなの?」




「じゃお母さんはどうなの?」




「私は、どんな世界に行こうとも、ご主人様がいたら、どこでもいいわよ、この身をご主人様に捧げると誓った日からそう思っているわ」




「そうか…、私は向こうの生活に慣れてしまったから、そういう面での不自由さあるけど、お母さんと同じように、私もご主人様とお母さんがいたら、一緒に付いていくよ、向こうにいたら、ご主人様と多分結ばれることは無かったし、そういうことではこっちに来て良かったと思っているよ、でもさすがにまだ戦うことには慣れていないけどね」




「あらあら、今度は翠ちゃんや星ちゃんあたりに稽古をつけて貰おうかしら」




「え~、あの2人メチャクチャ強いから勘弁して欲しい~」




そしてこの話をこれ以上続けるのを嫌って、話を変えて璃々は




「それで今日、ご主人様、何しているの?」




「今日は、朱里ちゃんらが領内の視察に行っているから、代わりに碧さんと一緒に仕事やっているわ」




「大変だね、ご主人様も」




「そうよ、頑張って璃々も書類の仕事をやって貰わないと」




「は~い」




「それとそろそろお昼だから、一緒に昼食しようか」




「やっとお昼ご飯か~、ちょうどお腹が空いたから助かった~」




部屋に食事を持って来て貰い、2人で食事をしていると紫苑が




「ねえ璃々、あなたももう分かっていると思うけど、また戦いがあると思うわ。もちろんご主人様や私、そしてあなたも出陣すると思う、でも家族3人、どんなことがあっても必ず生き残りましょうね」




「お母さん、今は家族3人じゃあないよ、今は翠お姉ちゃん入れて4人だよ」




「あら間違ってしまったわ、今は4人だわ。しかしまたご主人様のことだから、家族が増えてしまうかも」




「私はこれ以上増えて欲しくないよ~」




とぼやきながら食事をしていた。




一方、一刀は仕事の量が意外と少なかったので、早く仕事が終わり、碧と食事をした後、中庭の木の下で寝ていた。




「あ~、天気もよく、昼から何もすることがないし、気持ちいいから、このまま横になろう」




と言って気持ちよく寝ていた。




そして、しばらくすると、紫苑と璃々が中庭を通ると璃々が寝ている一刀に気付き




「あれ?あそこで寝ているのご主人様?」




と木の方に寄ると一刀を見つけた。




そして紫苑もやって来て




「あらあら気持ちよく寝て」




「でも気持ちよさそうだね~、ねえお母さん、一緒にお昼寝しない」




「そうね、特に急ぎ仕事も無いし、私たちものんびりしましょうか」




「じゃあ、ご主人様を間に挟んで、私が右で、お母さん左ね」




「はいはい」




と言って、2人は一刀を挟んで横になった。




そして璃々が一刀の顔を見ながら




「でもご主人様、寝ている顔って、だらしないけど、でもいざというときは、皆を引き付ける力を持って、そして何とかするのだから不思議だね」




「そうね、あなたが昔、袁紹に捕らわれて、私と愛紗ちゃんが戦う羽目になった時、ご主人様があなたを助けようと皆で協力して、助け出したから、今があるのよ」




「そうだね、今考えると、ご主人様って、私の王子様だったのかな」




「そうかもね、あまり声を出すとご主人様が目を覚ますから、私たちも寝ましょう」




と言って、2人は一刀と密着して眠りに入った。




一刀が目を覚ますと、何か頭の感覚が柔らかかったので、真上を見ると紫苑の顔が見え、一刀は紫苑に膝枕されていたのであった。




そして紫苑が




「お目覚めですか、ご主人様」




「ありがとう紫苑、途中で膝枕されていたのには、まったく気付かなかったよ」




「私がそのようにしたいから、しただけですわ」




「俺もいい気持ちになったから、礼を言うよ」




と言いながら、そして横を見ると璃々がまだ寝ていたので、一刀は璃々の髪を優しく撫でながら




「気持ちよさそうに寝ているな、璃々は」




「そうですね、昔、3人で木の下でのんびりと過ごしたことを思い出しますわ」




「そうだな…」




と2人は感慨にふけていた。






すると、静寂を破るかのように翠が大声で




「ご主人様~、どこだ~」




と探しているようであったので、一刀が起き上がり




「ここだ、どうした翠」




と言うと、翠が駆け寄り、




「紫苑と璃々もここにいたか、何か都から急使が来たらしくて、それで全員お母様のところに来てくれって」




「分かった、紫苑、璃々を起こして、今から碧さんのところに行こう」




と言って、4人は碧のところに行った。




そして、4人が衆議場に行くとすでに全員が揃っており、碧が




「これで全員揃ったね、今集まって貰ったのは他でもない、都から急使が来て、我らに黄巾党の制圧の命が下ったよ」




と言うと、皆の顔に緊張が走った。




すでに、涼州以外では黄巾党が暴れ回っている知らせが皆の耳に入っており、鎮圧に手を焼いている官軍は、強兵を持っている馬家にも出陣要請してくることは皆、想定していた。




更に碧は




「命令では、まず雍州の黄巾党を討つことになっているわ」




と言うと翠は、




「それは分かったけど、それで今回は誰が遠征の指揮を採る?まさかお母様じゃないだろう?」




「本来ならば、私が行きたいところだが、華佗に止められているから、さすがに自重するよ。だから今回の指揮は一刀さん、あなたが採ってくれる」




と黄巾党討伐の指揮を一刀に委ねる発言をすると、一刀は




「え?それは…」




と拒否の姿勢を示そうとしたが、碧は




「いや、今回は一刀さんでないと駄目だから、一刀さんが内外的にも、馬家の後継者であることを認めさせる絶好な機会だから、ぜひ指揮を採って貰いたいの」




「そうですわ、ご主人様、私たちも協力しますので、安心して下さい」




「そうだよ、私もいるよ」




「何、戦場の働きなら私に任せてくれって、頼むぜ、ご主人様」




と紫苑、璃々、翠が一刀の指揮に依存がないことを言うと更に星や朱里、真里も




「楽しみにしていますぞ、一刀殿」




「まあ、私たちもいるから自信を持っていいわよ」




「はわわ、私も初めてのいくしゃですので、頑張りましゅ」




と星や真里、朱里は咬み咬みながらも一刀を認め、そして渚、馬休、馬鉄も




「ぜひよろしくお願いします、一刀さん」




「馬鹿姉貴の手綱をしっかり持って下さいよ」




「俺も出来る限り、協力するぜ」




と皆から指揮を任せる発言があったので、一刀も




「分かったよ、俺も腹括って頑張るから、皆の協力よろしく頼む」




と皆に頭を下げて、承諾をした。




そして碧が遠征に同行する将については、




紫苑、璃々、翠、蒲公英、星、軍師で朱里




で行くことに決定した。




そして真里は碧の補佐で、内政と羌との外交を担当するために居残り、更に渚、馬休、馬鉄も国境警備等や補充兵の教練のため居残りすることなった。




そして一週間後には、2万の兵を引きつれ、雍州に向けて出発したのであった。



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