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カスパールの星

アンナレッタの契約精霊、風の騎士、リカルドの話です。

 ルナシエ暦三百四十五年__

 タナトス大陸西部の、広大なナムラ砂漠。

 その中のオアシスにある小国の一つ『カスパール』


 王の急逝によって、遺言により風の精霊の祝福を受けた第二王子が王位を継ぐことになった。


 だが、第一王子の母がそれを良しとせずに、第二王子、リカルドの命を狙い始めた。祝福精霊、風の貴公子ルパートの助けで、なんとか難を逃れてきた。


「もう良いよ……ルパート、この国は、義母上や兄上にあげよう。俺はいらねぇよ」


<ダメだよ! このオアシスは、砂嵐の通り道にある奇跡の場所なんだ。大昔に見つけられて、代々風守りの一族がオアシスを守ってきたんだよ。君は、風守りの血を引いた王子だ。王様との約束だろ?>


「でももう、誰も信用できないぜ!! 誰を信じたら良いんだ?」


 <アーノルド王子なら、大丈夫だよ>


 リカルドは、風の貴公子の言葉に安心した。アーノルド王子は、リカルドの兄だった。リカルドの命を狙う元王妃の息子だが、昔から仲は良かったのだ。


 兄にまつりごとを任せて、オアシスを砂嵐から守る結界の整備に専念しよう……リカルドは、そう決めていた。


 だが元王妃は、許さなかった。

 兄の館に出入りするところを見計らって、何度も刺客を送ってきた。


 その都度、風の貴公子に助けてもらっていたが、とうとうリカルドは、騎士の格好をして、身を守らなければ出歩けなくなった。


 兄のまつりごとは、公平無比なもので父が王の時より、カスパールの国は、栄えるようになった。


 リカルドは、それを見て兄に正式に王位を譲った。


 そして、アーノルド王子の戴冠式の日、リカルドは、王宮を去ることにした。

 荷物をまとめて、風の神殿に向かう途中で!!

 ルパートの声を聞いた。


 <リカルド王子!! 危ない!!>

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