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現実的ファンタジア〜綺麗で完璧な世界で、私たちは闇と向き合う〜  作者: KAИАU
第1章【ようこそ"綺麗"で"嘘"だらけの世界へ】
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第15話〜紫雨魁斗〜

初の紫雨視点です

「できたで〜!…あれ?寝とる…。」


二日酔いに効くメニュー

アサリ粥と湯豆腐、シトラスブレイカーを

お盆に乗せてリビングへ来たが、かなうは寝ていた。


「顔色悪いなぁ。」

遠目からでもわかるほど、真っ白なかなうの肌。


昨日飲ませ過ぎたか?


酔ったかなうからボロを出そうと、

沢山飲ませたが失敗した。


コイツは"俺を避けている"__


そんな気がした。


それは嫌いだからとかではなく、何か理由があって。


俺の事が本気で嫌いやったら、こんな無防備に

寝たりせんし、俺の羽織を毛布代わりにしたりせん。


まず、家へも上がらせてくれんやろ。


何かが俺とかなうの中ですれ違っている。


けど、その"何か"が分からない__


「そういや……。」

俺はご飯が乗ったお盆をテーブルの上に置いた。


「悪く思うなよ……!」

俺はかなうから自分の羽織りを取り、"あるもの"を探す。


「手首ほっそ!あんな強くて、バカでかい大剣

振り回しとるのに、細いとかどないなんってん?」


ちゃんと飯食ってるん??


俺こう見えて面倒見ええから、

毎日近所の友達のオカンみたいに

夕飯のおすそ分けしちゃうで??


1人で自炊すると余らすしなぁ。


まぁ、でも今はうつつちゃんも居るしええか。

かなうよりよっぽどしっかりしてるみたいやしな。


俺は、テーブルの置き手紙へ目を移した。


「洗濯まで畳んでくれたとか、同居人の鏡やわぁ……。」


それより、かなうが起きる前に

あいつの"スマホ"を見つけたい…!


さっきも咄嗟に隠してたしなぁ。

俺は、些細な行動も見逃さへんで。


「かなうは知らんやろ。俺が前髪を伸ばしとる理由。」


"EDEN(エデン)"_


俺らが元いたギルドが解体になってから

身に付いた俺のスキル


__千里眼域(ワイド・スコープ)の存在を。


「どこや……?」

ポケットやフードの内側を探るがない。


てか、千里眼域(ワイド・スコープ)も効いてへん。

どないなってん……?


「あ……そこにあったんか…!」


わかる、わかるわぁ。


テレビのリモコンとか

気付いたらそこに挟まってるもんな!


かなうの背中に押されて、ソファの背もたれと

クッションの隙間にスマホが挟まっている。


それを取ろうと俺は手を伸ばしたが


「なに…してんだよっ…!!」


「ぅえ?!」


バタンッ__

 

かなうが起き上がり、俺はソファの後ろの床に

投げ飛ばされた。


「なっ……!投げ飛ばさなくてもええやんか!!!」


物凄く痛いわぁ……じんじんするぅ…。


「てか、起きてたん……?」


ほんと隙が無い奴……。



「あぁぁぁ……ゲロ号第2弾きそう、吐き気きそう……

紫雨の上に吐いていい?」


顔面蒼白でソファの上から俺を見下ろすかなう。


「狂気的なこと言わんといて。」


そして、かなうはスマホをポケットの中へと隠した。


やっぱり、そのスマホ俺に見せたくないんやな……。

疑惑が確信に変わった。


「いつから起きてたん……?」

「ずっとだよ。ミキサーの音五月蝿(うるさ)くて寝れるか…!」


あぁ……シトラスブレイカー作ってたからか……。


マスターに教えてもらった二日酔い用ドリンク。


みかんとグレープフルーツ。

それから塩と水をミキサーで混ぜて作れる、簡単なやつ。


「まぁ、ご飯作ってくれたことは感謝してるけど。」


珍しく素直なかなう。可愛ええなとは思っても、

投げ飛ばされたことと避けられてることで

ムカついて返事ができへん。


「なぁ、かなう。」

俺は起き上がり、かなうの両手首を掴んで

逃げれへんように詰め寄った。


傍から見れば押し倒してるようにも見えるだろう。


「なに……?」


睨みを利かせるかなう。

まぁ、無理もないか……。


「おぉ、怖い顔。俺は痛いことはせぇへんよ。」


安心してな。とかなうの額に俺の額をコツンとぶつけた。


あぁそうか、さっき千里眼域(ワイド・スコープ)が聞かなかったのは

前髪をピンで留めてたからかぁ。


「前髪、お揃いさんやねぇ。」

「お互い今だけだろ。どけて。」

「えー、もう少しこうさせて。」


なんでこんな避けるんやろ……。

前ならこんなこと絶対……。

 

俺、別にかなうの気に触ることは

なんもしてへんのよな……。


いや……俺が無意識で

気づかなかっただけで、本当はしてた可能性も…。


でも、かなうは教えてくれへん。



かなうの手首を掴む俺の手が弱まった。

 

「おい、泣いてんのかよ。」


考えれば考えるほど負の感情に陥って

俺は情けなくも、涙を流していた。


「お前も繊細なんだな……。」


かなうは俺の手を振りほどき、

俺の涙を隠すように抱きしめた。


その優しさが、俺を苦しめてることも知らないで……。


「別に泣いてへんし、繊細でもあらへん。」


ただ……。


「でも、苦しい……。」


かなうに避けられるのが。


どんどんかなうと俺との気持ちがすれ違っている。


好きだからとかそういう話ではない…。


信頼というか…関係性というか…かなうにとって俺は、

そんなに頼りにならない男なんやろうか?


「"魁斗(かいと)"……ごめん。」

かなうから久しぶりに呼ばれた下の名前。

 

今も、子供をあやす様に背中を撫でられているせいか

かなうに気持ちを操られているようにも思えてしまう。


「そんな優しくされると……

自分が醜く見えてしまう……。」


きっと俺は今酷い顔をしている。

なんでこんな時に限って、視界がええんやろ…。


「なんか俺の方が看病されてるみたいで嫌や…。」

「じゃあ、離す?」

「顔見られたくない…!」

「えー、良いじゃん。ちょっとだけ。」


もう少しだけこの貧乳頼らせて……なんて言ったら

きっと今度は殴られるに違いない。


離したいかなうと、離されたくない俺とで

攻防戦が始まった。


「見せろぉ!!!」

「嫌やぁぁ!!」


大人にもなってソファでバタバタと暴れる俺ら。


フラッ__


「落ちるっ……!!」


ソファから落ちた俺の頭を支えるように、

かなうが自分の手で衝撃から守ってくれた。


「ふぅん。そういう顔もするんだ。」

ニヤついた顔のかなうと涙目で顔が真っ赤の俺。


まるで少女マンガのようなワンシーンだった。



少女マンガって……え?俺が乙女側なん……?



ガチャ__


「ただいま戻りましたー!」

「ただいま。」


そしてタイミング良く現れるうつつちゃんとわっさん。

運が良いのか悪いのか……。


「……?!!うぇ?!え????

お二人ってそういう関係……だったんですね?!」


「俺も知らなかったな。」


取り乱すうつつちゃんと、反対に冷静なわっさん。


「「違う!!!誤解だ!!」」


珍しく、こんな時には意見が合う。


この後うつつちゃんとわっさんには、より誤解された。

 

本日で連載から1週間経ちました。

ここまで読んでくださった方々ありがとうございます!


本日で朝夜の2話投稿は終了しますが、

明日からも毎日1話ペースで投稿を続けるので

引き続き物語を楽しんでいただけたら嬉しいです。


投稿時間は、毎日21時を予定してます◎

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