表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

第1話 同居

 とりあえず俺は里奈先輩を家に上げた。

 リビングのソファに座ってもらい、俺はコーヒーを用意した。


「これ飲んで体温めてください」


 里奈先輩は軽く頷くと、震える手でコーヒーを飲んだ。


「ごめんね......。急に押しかけちゃって......」


「いや、俺は別に気にしてないですけど......。それより、泊めてってどういうことなんですか?」


「家出......」


 そこで黙ってしまった。

 何か話したくない理由があるのかもしれない。


「家出で誰かの家に泊まるにしても、林道先輩とかの家でも......」


「よくない!」


 突然の大きな声に、俺は驚く。

 里奈先輩も意図的ではなかったのかハッとした。


「ご、ごめん......。突然大声出して......」


 申し訳なさそうに謝る里奈先輩。


「......すごく居心地が良くてさ。この家が......。ごめんね、そんな理由で泊まりに来ちゃって......」


「......いや、気が済むまで泊まってください」


 あまり深い理由を聞かない方がいいと思った俺は、これ以上質問するのをやめることにした。


「今なら父さんは出張で数ヶ月は家に居ないので、その間はリビングに寝泊まりしてもらえれば......」


「......同じ部屋がいい」


「えっ......?」


 思わず聞き返してしまった。


「同じ部屋じゃダメ......?」


「い、いや......」


 なぜ俺の部屋にこだわるのかはわからなかった。

 しかし、それで里奈先輩の気が晴れるならと思った俺は、同じ部屋で寝ることを許可した。


「......同じ部屋で問題ないです」


「......ありがとう」


「でも、俺の部屋って寝る場所が俺のベッドしかないので、床に俺の布団を敷いて寝ることになりますけどいいですか? 体痛めちゃうと思いますけど......」


「......じゃなければ」


「え?」


 里奈先輩が小声で何か言う。


「......風峰くんが嫌じゃなければ......。同じベッドで寝たい......」


「......わかりました」


 これはあくまでお世話になっている先輩に恩返しするためだと自分に言い聞かせ、同じベッドで寝ることも許可した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ