表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/28

不安

おはようございますー

「もう、夜だね」

「そうだな」

辺りは真っ暗。昼間より人が少なくなり、寒くなってきた。

そうだった。遊園地に行く理由である“あれ”を見せていなかった。

私は思い出してすぐに「あっ。そうだ! ちょっと来て」と言った。

「え?」

「いいから」と私は慎二くんの手を掴み、走った。

たったったと私たち二人の軽い足音が聞こえる。

 はぁはぁと息をし、「ここ!」と言う。

「何もないけど?」

「あと何分かで始まるよ」

すると、時間がぴったりだったのか、ぱっと灯りがついた。

「綺麗だな」と慎二くんは見惚れていた。遊園地に来て正解だったのかもしれない。

「でしょ。だから遊園地に行こうと誘ったんだよ」

「そうなんだ」

私が見せたかったのはイルミネーションだった。

「ありがとう」と慎二くんはにこりと笑った。


 前よりも長く二次元にいる気がした。目眩も体調不良もない。

もしかしたら……そんなわけないか。

 いつものように毎日を過ごす。

十日後──

元気!

十五日──

元気!

二十日後──

元気!

もしかして私、帰れなくなった⁈

分からない。私の勘違いで帰れるかもしれない。

まだ二次元に居たい。だけど最近怖く感じる。

もう二度と元の世界の家族に会えなくなるかもしれない。

もう二度と私が好きだった場所に行けなくなるかもしれない。

そう思うと益々怖く感じる。

だけど戻ったらイジメられる。

ああーっどうしよう。私は頭を掻く。

戻りたいけど戻りたくない。矛盾していることは分かっている。

とりあえずネットで帰る方法調べるか、と思い「二次元から帰る方法」と検索した。

すると『このページは表示できません』と表示された。

 それから私は何度も何度もやってみたが、表示されなかった。

本当に帰れない⁈

慎二くんに言わないと。

慌てるな、私。慌てるな。逆に行く方法は?と思い「二次元 行く方法」と検索してみた。

普通に繋がった。

なぜ行く方法は繋がるのだろうか。

よく分からなかった。

 今日の帰りは遅く、他の人はいなかった。

「帰るか」

「うん」

「あのさ、私帰れなくなった」と私は急に話したので、慎二くんは「え?」と首をかしげた。

「体調不良にならないし、ネットで検索すると……」

私はまた検索した。

「ほら。表示できなくなった」

「ひょっとしたら結月のスマホだけなんじゃ?」

「じゃあ、家で調べてみる」

「俺も」


 私はスマホの他にパソコンも持っている。

「検索っと」

また同じことを調べたが『このページは表示できません』と表示されるだけだった。

「はあ。またか」

何度も試したがダメだった。

 私は友達にも協力してもらおうと思い、チャットを開いた。

結月「“二次元から帰る方法”って検索してみて」


友達「え?」


結月「検索したやつをスクショして送って!」


友達「了解!」


──数分後。


友達「はい」


友達から連絡が来た。

送られて来た写真を見ると私のと同じように、『このページは表示できません』という文字が表示されていた。

検索ができない。体調不良で帰れると思っていたから帰り方は調べてなかった。一生二次元にいるの……?

怖いと楽しいの複雑な感情。

もう、二度とあの日現実は来ないんだと。

元の世界には戻りたいけど戻りたくない。

戻っても家族との過ごす時間があってもイジメは無くならない。

イジメさえなければいいのに。

イジメがなかったら普通の中学生だったのに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ